彼らの結成8周年記念という特別なステージを見ようと、多くの来場者でフロアが埋まり、開場から早くも来場者の熱気と笑顔に溢れる中、結成8周年記念ライブがスタート。

冒頭にメンバーの日常とWITHDOMの成り立ちをリンクさせた映像が流れた後、SMOOTH、ROY、Ryo、SHVNYAの4人がステージに登場。1曲目の「Tell me」 からライブの幕が落とされた。切ない恋心を歌ったこの曲は最初こそミディアムなバラード調なものの、曲が進むにつれて募る想いが溢れるようにアグレッシブなサウンドへと移行していく。するとメンバーはもちろん、観客のテンションも次第に上がっていき、瞬く間にステージとフロアの距離が縮まった。
曲中のMCで「2017から2025の俺たちが生きてきた軌跡を堪能してください」とSHVNYAが話した通り、この日の公演は初期の頃から現在までの楽曲を年代ごとにまとめて披露するスタイルで開催。「Tell me」に続いてパフォーマンスされた「Ladies&gentlemen」、「Spaceship」、「Romantic Kyoto」を含めての冒頭4曲は、2018年リリース1st Album 『古今和歌集』に収められたもの。3Vocal、1ラッパー兼コーラスという独自のスタイルが映える「Ladies&gentlemen」や、京都の魅力を歌詞やサウンドに盛り込んだ彼らの名刺的楽曲「Romantic Kyoto」など、WITHDOM黎明期の楽曲の数々に集まったファンは大いに酔いしれた。

音楽への熱い想いを綴った映像コメントを挟み、ステージが真っ赤な照明に染まった中で始まったのは2019年リリース 2nd Album 『古都ノ葉』 収録 「Get a fire」。困難に立ち向かう意思を提示したこの楽曲を、4人は力強い歌声でパフォーマンス。ステージから放たれる渾身のメッセージをファンも真正面から受け止めていた。
その後の同アルバム収録 「Popcorn」 では、サビの部分での手拍子や手振りなどファンも参加する形でのパフォーマンスに会場は一体化。さらに、曲途中でのコール&レスポンスではSHVNYAが「8周年おめでとう!」「うぃずらんおめでとう!」の言葉を“おねだり”する場面もあり、みんなの笑顔が弾けた。その勢いのまま突入した 3rd Album 『詩季彩』 収録  「Lock on」 で彼らは大人の色気を放ち、観客を魅了。そして、「俺たちは、この8年間、いろんな壁にぶち当たってきました。でも、そんなときにみんながいたから、(みんなの存在に)支えられました。本当にありがとう! 俺たちはこれからもどんな高い壁だって乗り越えていきたいと思います」と、これまでの感謝とこれからの決意をメンバーを代表してSHVNYAが語ったのち、10th Single 「Back to the future」で4人のストロングポイントでもある見事なマイクリレーを見せた。
この 「Back to the future」 は2020年に全国流通CD発売の1st Mini Album 『華ノ音』 に収録され、『華ノ音』 は自身初となるオリコンアルバムデイリーランキングTOP 10入りをした、彼らの活動において一つのターニングポイントとなった思い入れの深い作品。

そんな熱い思いを抱いて披露した「Back to the future」に続き、2021年リリース4th Album 『Synergy』 に収録の 「嫌い」からスタート。好きなのに気持ちを素直に伝えられない男性の切ない心情を歌ったこの曲では、涙腺が壊れてしまうファンも続出。続いて披露された同アルバム収録 「ICE CREAM」のイントロが会場の空気をガラリと変えた。「嫌い」から一転、ダンサブルなサウンドの中にセクシーさが滲むこの曲で、会場のボルテージは再び上がっていく。さらにミラーボールの煌めく光の中で披露された2023年リリース5th Album 『5:8』 収録の「Universe」では、SMOOTHとRyoの折り重なるようなフェイクやROYのハイトーンボイスによってエモーショナルな世界観を表現したほか、“深く愛し合う2人”の姿を歌った「LOVE」では4人の美しいハーモニーが響き、会場は多幸感に包まれた。

SMOOTH
ROY

ライブ終盤は12か月連続リリースに挑戦した2024年以降の楽曲で構成。
どこか懐かしさを感じるサウンドの連続リリース2曲目「VENUS」で片想いの気持ちを歌ったかと思えば、続く連続リリース8曲目「Who are you?」では聴く者を鼓舞するような力強い音とリリックが印象的。こんなふうに幅広いテイストの楽曲が揃っているのもWITHDOMの魅力だ。さらに連続リリース11曲目「Twin Ray」では4人もところどころでダンスを披露。次の連続リリース10曲目「YULA YULA」も併せ、楽しそうにパフォーマンスする4人に誘われるように、観客も思い思いに身体を揺らしながら彼らの歌声を味わっていた。

YULA YULA」を歌い終えると、ここまでほぼノンストップで駆け抜けてきた彼らは、ここで少しMCの時間を持つことに。
まずメンバーを代表してSHVNYAが「8周年記念ライブ“WEIGHT”にお越しいただき、そして楽しんでいただき、ありがとうございます!」と観客に感謝を伝えた直後、Ryoが放った「やっと喋れるよ〜(笑)」の一言に観客もメンバーも爆笑。こんなにもMCを入れずにノンストップで行うのは「過去最大」(Ryo)と言い、その理由や意図を「音楽で見せたかった」(SMOOTH)、「WITHDOM8年間を知っていただくという意味を込めて作ったセットリスト」(ROY)と話した。さらに、これまでの8年間をリーダーのSMOOTHはこう振り返った。
8周年のうち半分近くがコロナ禍で、しんどい時期もたくさんあったんですけど、めちゃくちゃ危機みたいなものはなくて。“日本武道館でライブをする”という目標を掲げてやってきて、メンバー全員が同じ方向を見続けることができています。それってなんでかと思うと、みんながいてくれるから。見てくれる人がいなかったら、僕らは歌う意味がありません。みんなの顔が見れて、ライブをできること自体が本当に幸せなことなので、8周年迎えたけど、9(周年)、10(周年)と、僕たちは音楽を続けていくのでこれからもよろしくお願いします」
さらに、「最初は目立ちたいとか、モテたいとか、そんなことを考えて音楽を始めたけど、今では自分たちのために音楽をやっています。でも、みんなのために歌いたい。自分たちのための活動だけど、みんなのために歌いたいと思って、最近は歌っています。これからも音楽が大好きで、歌が大好きで、みんなのことが大好きなグループでい続けられたら」と、音楽やファンに対する想いを述べると、会場に集まったファンから温かい拍手が送られた。

Ryo
SHVNYA

この日のライブのラストを飾ったのは、3月26日に配信リリースされたばかりの最新曲「Stay Gold」。彼らが「みんなのしんどい気持ちを少しでも変えられるように作った」というドラマティックな世界観に圧倒されるメッセージソングで、4人は美しく繊細なハーモニーを会場いっぱいに響かせ、約80分のステージを締めくくった。

今回の8周年記念ライブ“WEIGHT”を終えた後、5月27日には6枚目のフルアルバム『Algorhythm』をリリースするWITHDOM。結成当初から目標に掲げている“日本武道館ライブ”の実現に向け、彼らはまだまだ走り続ける!

(おわり)

取材・文/片貝久美子

WITHDOM 8th Anniversary LIVE -WEIGHT-
東京公演 SET LIST
M1.Tell me
M2.Ladies&gentleman
M3.Space ship
M4.Romantic Kyoto
M5.Get a fire
M6.How we do
M7.Popcorn
M8.Lock on
M9.Back to the future
M10.嫌い
M11.ICE CREAM
M12.Universe
M13.LOVE
M14.VENUS
M15.Who Are You?
M16.Twin Ray
M17.YULA YULA
M18.Stay gold

▼会場:表参道GROUND
▼日程:2025年4月5日(土) 開演14:00

LIVE INFORMATION

WITHDOM 8th Anniversary LIVE -WEIGHT-

4月5日(土) 東京公演 表参道GROUND
4月12日(土) 大阪公演 LiveHouseANIMA

WITHDOM 8th Anniversary LIVE -WEIGHT-

RELEASE INFORMATION

WITHDOM『Algorhythm』初回限定盤

2025年5月27日(水)発売
ROBPC-00002/3,000円(税込)

初回限定盤

WITHDOM『Algorhythm』通常盤

2025年5月27日(水)発売
ROBPC-00003/2,500円(税込)

通常盤

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