暗転したステージに手越が姿を見せると、大きな声援に包まれた。ブルー色の光りに照らされた手越は「Comfort Zone」の一節をアカペラで歌唱。伸びやかな歌声が会場全体に響き渡った。1フレーズごとにわずかな間を設けながら、じっくりと歌詞に思いを込めながら歌い上げる。ラストはロングトーンを響かせ、オーディエンスを魅了。青い幻想的な始まりで一気に手越の世界へと引き込んだ。
続く「SUPER SESSION」では<手を挙げて>の歌詞の通り、手越が手を挙げるとペンライトの揺れも激しさを増していく。ややスローなペースでありながらも、力強いビートを刻み、フロアから突き上げる重低音は胸の鼓動のよう。手越は歌いながら軽やかにステップを踏み、オーディエンスとの一体感を味わうようにパフォーマンス。
手越が「立教のみんな、どうも手越祐也です!」と声を張ると大きな拍手と、元気な声が返ってくる。「実は、俺の親父の母校でもある立教大学に呼んでいただき、そして20年アーティスト生活やってますけど、学園祭ライブは初体験。本当に今日、この場に呼んでくれた立教大学の関係者のみなさま、本当にありがとうございます!」とお礼を述べると、会場からは再び大きな拍手が送られた。手越は、コロナ禍を乗り越え、これまでの学園祭のスタイルに戻れたことに触れ、「みなさんの記憶だったり色んなものにまた新しい1ページが今日のライブで綴れることを願いながら、全力でパフォーマンスしていきますのでよろしくお願いします!」と力強く語った。
続けて「2年前の7月7日にソロアーティストとして第一弾シングルを発表したんですけど、僕の中での第2の人生の始まりの楽曲を聴いてください」と曲紹介して「シナモン」へ。夕焼けを彷彿とさせるシナモン色の照明に照らされながら、柔らかい表情を浮かべる手越。胸に手を当てたり、口や目元に触れたり、歌詞にあわせてジェスチャーを交えながら、一人ひとりにメッセージを手渡しするかのように優しい歌声を響かせた。続く、全編英語詞の「HOTEL」では、晴れた日を思わせるカラッとした光を浴び、歌いながらステージを移動して隅々にまで楽しい雰囲気を届けた。
寂しげに響くイントロで始まるのは手越初の卒業ソング「この手とその手」。これまで卒業式でサプライズ披露したことがある楽曲だ。手越は「心の切なさと喜びを歌詞に」と楽曲に込めた思いを伝えた。合格を手にして、勉学に励んだり、サークル活動に力を入れたり、学生たちのキャンパスライフをたどるようなセレクトに、オーディエンスもゆっくりと体を揺らして耳を傾けていた。そして<ひとりじゃない>という歌詞を強調するように歌い、最後は優しい笑顔で大きく手を振った。
「みなさん楽しんでくれていますか?」の問いかけに、大きな拍手と歓声で返す会場。話し始めるとイヤモニとピアスが絡んでしまった手越。「誰か助けて~」とコミカルな声で笑いを誘うと、会場からは「カワイイ!」コールが飛び交った。改めて、手越は亡き父との思い出話を語った。「よく立教の話をしていました。親父は野球が好きで、立教の野球部のエースだったそうなんですけど、そういうのもあって初めての学園祭がね、色んな大学がある中で立教大学っていうところが、すごく縁と運命を感じて今日という日を楽しみにしてました」と感慨深げ。続けて、立教大学の学生をはじめ、自身のファン・HONEYYYなど会場に集まった人たちに向けてライブに込めた思いを伝えた。「将来、色んな形で日本を支えていく学生のみんなに何を伝えたいか、俺がここに来る意味ってなんだろうって考えたときに、自分に自信を持って好きなことをしていく、好きなことで生きていくっていうことを伝えられたらいいなって」とセットリストに言及。
続けて「人生、色んなターニングポイントがあって、そのターニングポイントが果たして正解の道なのか、失敗の道なのかもわからないターニングポイントが今後たくさんあると思うんです。僕自身も3年前に迎えて大きな事務所を出て。すごく素敵な環境にいた、でもこのまま死ぬのは嫌だって思って」と独立した経緯に触れた。周囲からは賛成の声もあれば心配の声もたくさん寄せられたと話すが、気持ちも体力も充実した時にチャレンジしたいと決断。そんな自身の半生を振り返り、「いばらの道だった」と語りつつも「いま幸せだよって胸張って言える」と笑顔を見せる。「自分の人生って自分のものだから、自分がやりたい道を、自分が信じた道を突き進んで欲しい」と力強いメッセージと共に、「ONE LIFE」へ。白い強い光りを背に、語りかけるように歌う手越。その姿は暗闇の中で、道に迷わないようにと誘導するような柔らかい光りのよう。
中盤のMCでは立教大学の学生たちとの交流の場を設け、様々な質問に回答した。これまでに会った中で一番嬉しかったサッカー選手は?の問いに、手越は「同い年で身長も一緒くらいな(リオネル)メッシかな」と回答。「体をぶつけながら戦ってるのに、俺と身長が変わらなかった、そんな体がデカいわけでもないのに世界一のプレイヤーを続けられているのはすごい」と称賛。
今後挑戦してみたいスポーツは?の質問には「テニスがカッコいいな」と回答。また、ソロアーティストとしての今後の目標について聞かれると、「めちゃくちゃ大きなことを言うと日本を変えたいなって思う」と回答。会場からは歓声と讃えるように拍手が起こった。手越は「もっとみんながのびのび、夢に向かって、好きな仲間と一緒に進んでいく、本来の素敵なみんなが笑ってる日本にもう一度、自分の力は微力だけど何かそういうことができたらいいなというのでアーティスト活動だったりボランティア活動だったり、日本のものを世界に発信するっていう活動をいまやっている。自分ひとりでは限界があるけれどそこで諦めたら何も変えられないので。俺みたいなポジティブな、前を見て突き進んでいける性格でいるからこそ、若い世代が楽しい未来を過ごせるような日本に変えたいなって」と優しい口調で語った。手越の大きな夢にエールを送るように歓声や盛大な拍手が送られ、トークコーナーを終えた。
後半は、立教大学の学生からのリクエストに応えて「アイドル」(YOASOBI)からスタート。イントロが流れると黄色い声援があがり会場のボルテージが一気に上昇。前半のステージ、トークコーナーを経たとは思えないパワフルなダンスと共にアイドル・手越ならではのポップな世界観で魅了した。手越は「11月4日、新曲を出したんですよ」とこの日は新曲「アダルトブルー」のリリース日。学園祭ライブの記念にと、特別にスマホ撮影が許可されるとひときわ大きな歓声に包まれた。SNS用のハッシュタグを案内する手越に「はーい!」と返すオーディエンス。同日夜8時からYouTubeで「アダルトブルー」のMVが解禁、「チェックよろしくお願いします」と手越の呼びかけにも「はーい!」と前のめりなレスポンス。手越は「いいですか?」とみんなと息を合わせるようにして新曲を初披露した。
「ARE U READY」からは回転数をあげるようにダンサブルなステージへ。「ARE U READY!」とシャウトするとオーディエンスもペンライトや体を揺らして呼応。カメラのフラッシュのような照明を浴びながら激しさを増していく。そこからギアを何段階もあげるようにして「Just Right」、「LUV ME, LUV ME」と、まるでクラブフロアのような熱気を帯びていく。EDMの激しい音楽を浴びながら、4人のダンサーとフォーメーションを変えながら進むダンサブルなステージを展開。その間も息を切らすことなく歌い、踊る、パワフルなパフォーマンスが続いた。「モガケ!」、「LOVE SENSATION」と進むにつれてオーディエンスのクラップも一層の激しさを増す。続く疾走感溢れる「OVER YOU (feat. マイキ)」では、手越の歌声も一層伸びやかに。会場全体をポジティブなパワーで包み込むように歌いあげると、会場のボルテージは最高潮に。
エールソングをはじめ、心地よいメロウな楽曲、ロックナンバー、EDMと様々なジャンルをミックスし、熱量が高まり続けた1時間8分。学園祭ならではのパワフルで、エネルギーに満ち溢れたプレミアムな時間を届けた。
RELEASE INFORMATION
手越祐也 LIVE TOUR 2023 「CHECKMATE」
2023年10月25日(水) RELEASE
Blu-ray/ FLXF-1006/7,700円(税込)
DVD/FLBF-8117/6,600(税込)
フォーライフミュージック
手越祐也 LIVE TOUR 2023 「CHECKMATE」(ライブデジタル音源)
2023年10月25日(水)Digital RELEASE
LIVE INFORMATION
手越祐也バースデーライブ2023
11月11日(土)
会場:Billboard Live YOKOHAMA
① OPEN 14:00 START 15:00
② OPEN 17:30 START 18:30
【ツアー情報】
手越祐也 LIVE TOUR 2024(タイトル未定)
2月1日(木) KT Zepp Yokohama
2月2日(金) KT Zepp Yokohama
2月15日(木) Zepp Namba
2月16日(金) Zepp Namba
2月21日(水) Zepp Nagoya
2月22日(木) Zepp Nagoya
2月24日(土) 仙台GIGS
2月25日(日) 仙台GIGS
2月28日(水) Zepp Haneda
2月29日(木) Zepp Haneda
PROFILE手越祐也(てごし・ゆうや)
1987年11月11日生まれ
神奈川県横浜市出身
15歳でジャニーズ事務所に入所し、2003年9月のデビューから2020年6月独立までの約17年間
男性アイドルグループのメンバーとして活動。
在籍期間中、歌手活動だけでなく、「FIFA クラブワールドカップ」「FIFA ワールドカップ」でメインキャスターを務め、人気バラエティー番組へのレギュラー出演、俳優など幅広く活動。
フリー転身後は、自身のTwitter、Instagram、YouTubeチャンネルなどのSNSを開設。
2021年7月からは6ヶ月連続新曲配信などアーティストとして精力的に活動
7/7 1st Digital Single 「シナモン」
8/18 2nd Digital Single 「ARE U READY」
9/22 3rd Digital Single 「LUV ME, LUV ME」
10/13 4th Digital Single 「ウインク」
11/24 5th Digital Single 「ONE LIFE」
12/15 6th Digital Single 「モガケ!」
2021年9月にソロとして初の東名阪ツアー「手越祐也 LIVE TOUR 2021【ARE YOU READY?】をスタート
2021年12月22日1stソロアルバム『NEW FRONTIER』リリース
2022年1月には全国ツアー「手越祐也 LIVE TOUR 2022 NEW FRONTIER」のべ8ヶ所14公演を実施。
2022年5月11日、12日「スぺプラ手越FES.2022」パシフィコ横浜にて開催
4/30 7th Digital Single「MAZE WORLD」
7/7 8th Digital Single「OVER YOU (feat. マイキ)」
8/31 9th Digital single「HOTEL」
9/7 DVD&Blu-ray 手越祐也 LIVE TOUR 2022 「NEW FRONTIER」週間チャート1位
9/29(木)Novelbright presents KICK THE AGE TOUR vol.2(Zepp Osaka Bayside)出演
10/5 1st Mini Album「Music Connect」リリース
10/9(日)長岡米百俵フェス2022(東山ファミリーランド)出演
10/12より『手越祐也LIVE TOUR 2022「Music Connect」』7か所12公演を実施
10/22(土)タイ・ジャパン アイコニック ミュージックフェス2022(ICONSIAM)出演
10/26より スペースシャワーTV「スぺプラ手越~Music Connect~シーズン2」スタート
2023年
3/15 Blu-ray&DVD 手越祐也 LIVE TOUR 2022 「Music Connect」リリース
3/29 10th Digital Single「Comfort Zone」リリース
4/5 2nd ソロアルバム「CHECKMATE」リリース
4/12より『手越祐也LIVE TOUR 2023「CHECKMATE」』5か所11公演を実施
5/4 手越祐也 Symphonic Concert 2023 Vol.1開催(東京オペラシティコンサートホール)
7/7 11th Digital Single「SUPER SESSION」リリース
7/15 JOIN ALIVE出演
8/12 手越祐也 Symphonic Concert 2023 Vol.2開催(東京オペラシティコンサートホール)
8/31〜9/27 2ペプラ手越-TWO MAN ZEPP TOUR- 3ヶ所6公演実施
10/14 MAKE A MONOGATARI 2023 出演
10/25 Blu-ray&DVD手越祐也 LIVE TOUR 2023 「CHECKMATE」リリース
11/4 12th Digital Single「アダルトブルー」リリース
encore×手越祐也
手越祐也「アダルトブルー」インタビュー
LIVE Blu-ray/DVD『手越祐也 LIVE TOUR 2023 「CHECKMATE」』、新曲「アダルトブルー」のリリースを控え、11月11日の誕生日にはバースデーライブ。そして、来年2024年2月からは「手越祐也 LIVE TOUR 2024」がスタートと、スーパーアクティブな手越祐也の近況に迫る!
手越祐也「SUPER SESSION」インタビュー
「シナモン」でソロデビューして3年目に突入となる記念すべき2023年7月7日。その日にリリースする「SUPER SESSION」はどこまでも超ポジティブな手越祐也がステージで躍動する姿が見えるような楽曲となっている。ライブでの披露が楽しみな「SUPER SESSION」を徹底深掘り!
手越祐也『CHECKMATE』インタビュー
アーティスト活動を本格的に始動した第1弾シングル「シナモン」のリリースから立ち止まることなく、その進撃を続ける手越祐也が2023年4月5日に待望の2ndアルバム『CHECKMATE』をリリース。“手越祐也の第3章”が、ここから始まると言える充実の内容のアルバムに迫った!
『手越祐也LIVE TOUR 2022「Music Connect」』インタビュー
昨年10月12日の横浜からスタートし全国7カ所、12公演を巡った自身2度目の全国ツアー『手越祐也LIVE TOUR 2022「Music Connect」』。そのツアーファイナルの模様を収めた映像作品をリリースする手越祐也。このツアーで得たもの、そして、2023年の意気込みを聞いた!
手越祐也『Music Connect』インタビュー
ソロデビューから2年目に突入している新たな手越祐也の活動から目が離せない!
10月5日に初のミニアルバム『Music Connect』をリリース。そして『手越祐也LIVE TOUR 2022「Music Connect」』を10月12日からスタートさせる手越祐也。ミニアルバム収録曲全6曲に徹底的に迫る!
手越祐也「HOTEL」インタビュー
初のミニアルバム『Music Connect』を10月5日にリリース。そして10月12日からは『手越祐也LIVE TOUR 2022「Music Connect」』をスタートさせる手越祐也。そしてHONEYYYの日(8月21日)に発表された新曲「HOTEL」のリリース。その全貌をじっくり聞いた。
ソロデビューから2年目に突入している新たな手越祐也の活動から目が離せない!
手越祐也「OVER YOU (feat. マイキ)」インタビュー
昨年の7月7日に「シナモン」でスタートした手越祐也のソロプロジェクトから1年。その記念すべき七夕の日に、正に「ポジティブ・キング」手越祐也の真骨頂ともいえる「OVER YOU (feat. マイキ)」をリリース。自身の番組『スぺプラ手越』から生まれた音楽フェス『スペプラ手越FES.2022』を終えた率直な気持ち、そして、新曲「OVER YOU (feat. マイキ)」に込めたメッセージ。
手越祐也「MAZE WORLD」インタビュー
アルバム『NEW FRONTIER』とそれを引っさげたツアーで第一章を締めくくった手越祐也が新曲「MAZE WORLD」の配信リリースを迎え、その第二章の幕を開ける。リリース後にはBLUE ENCOUNTやキュウソネコカミらが出演する手越祐也のレギュラー番組「スペプラ手越 ~Music Connect~」初のイベント「スペプラ手越FES.2022」の開催も控えている手越祐也の今に迫る。
手越祐也×『NEW FRONTIER』スペシャルインタビュー
7月から始まった6ヶ月連続デジタルシングルリリースで、毎回コンセプトの違う楽曲の”6人の手越祐也”に迫ってきたencore。今回はその集大成となる手越祐也自身のプロデュースによる1stソロアルバム『NEW FRONTIER』、全12曲に徹底的に迫る!