syudouが、7月20日、東京・TOYOTA ARENA TOKYOにて『syudou Live 2026「プライド」』を開催した。自身最大規模アリーナでの単独公演は、昨年に念願だった武道館公演を成功させ、今年に入って素顔を公開しシンガーソングライターとして活動領域を広げてきた彼にとっても新たな挑戦の場。そこで示されたのは、力強い気概に満ちたステージだった。

開演時間を迎えると、屈強な男たちを引き連れて楽屋から歩き出す映像がビジョンに映し出され、グローブをはめたsyudouが客席後方に姿を現す。ローの効いたビートに乗ってフロアを練り歩き、ステージに辿り着くとひとつ大きく跳ねる。「リングに上がる」という比喩が似合う登場だ。格闘技好きを公言するsyudouゆえ、格闘技イベントも開催される会場であるTOYOTA ARENA TOKYOへのオマージュも込められているはずだ。

「はじめようぜ、プライド!」。一声叫んで放たれた1曲目は「ギャンブル」。「今日は俺のプライドを見せつけて、最高の一日にしたいから。一緒に楽しもうぜ!」と呼びかけ、続く「ギンギラギン」「リヴァーサル」と、エネルギッシュな楽曲を畳み掛ける。ステージにはケージのような金網が張り巡らされ、背後にはグラフィティアートを思わせるイラストが掲げられる。格闘技やストリートのムードを醸し出す舞台でsyudouが跳ねる。

序盤は「アタシ」から、ギターを掻き鳴らしながら歌い上げた「馬鹿」、観客のシンガロングが響いた「神頼み」と、ダークなメロディと前のめりなリズムを持つ楽曲でフロアに熱気をもたらしていく。Kuboty(G)、ホリエマム(Dr)、長島涼平(B)、モチヅキヤスノリ(Key)という初ライブから不動の布陣による音圧の強いバンドサウンドに、しなやかなハイトーンのsyudouのボーカルが迫力を持って響く。「最高の夏、始めようぜ」の号令で始まった「ラブトリップサマー」ではアリーナを埋めたオーディエンスがタオルを振り回す。

「新しいsyudouを見せられるライブにしたい」とMCで語ったsyudouは、メンバーと共に花道を歩いてセンターステージに移動。「オシャレな感じにリアレンジしたんで」と披露されたのは「へべれけジャンキー」だ。Kubotyがアコースティックギター、モチヅキヤスノリがピアニカを手にし、メンバーがsyudouを囲むように座って音を重ねる。「こういう可愛らしい音になることで、こんなエグい歌詞を歌ってたんだって思った」とsyudou。続く「邪魔」も軽妙なアレンジだ。

幕間にはスーツ姿のsyudouが飲み明かす映像が流れる。「あーあ」のジャケットとMVを手がけた漫画家・茅原クレセのイラストを軸にしたボイスドラマの実写版だ。映像が終わり照明がつくと、ステージには映像と地続きの「ゴミ置き場で酔いつぶれる」姿でsyudouが登場。アコースティックギターを抱え、「あーあ」を歌う。川谷絵音が編曲とサウンドプロデュースをつとめ、歌謡曲にも通じる艶やかさを持つ一曲だ。そして「フラミンゴ」から「孤独毒毒」と、ボカロPとして発表した楽曲を続ける。葛藤をリアルに綴った、syudouにとっても原点の一つと言えるナンバーだ。「マイマイノリティ」では客席にマイクを向けてサビの一節を委ね、フロアが一体感に包まれた。

MCでは、「『プライド』は、僕の歌詞にもたびたび出てくる言葉だし、僕自身が大切にしている言葉でもあります」と、ライブのタイトルに込めた思いを語る。個人的な思いを曲に綴ったことがキャリアの最初の転機になったこと、自分の中のルールや美学を大切にしてきたことを明かし、syudouは「個人的な思いやプライドを込めて作った曲を、みんなが聴いて共感してくれて、そこで初めて曲に価値が生まれたんだなということを最近思います」と続け、オーディエンスへの感謝を真っ直ぐに告げた。

「後半戦も熱い曲を連投していきます」と宣言し、後半は「インザバックルーム」から「たりねぇ」「あいきるゆぅ」と疾走感のある曲を立て続けに披露。「あいきるゆぅ」では歌詞の「アナタとの時間が 嗚呼生きる理由」の「アナタ」を「みんな」に置き換えて歌った。ヘッドバンギングが広がり、本編ラストは「暴露」。ドラマ主題歌に書き下ろしたナンバーは、スクエアな四つ打ちのビートとグルーヴィーなリフがうねる、syudouにとって新境地の楽曲だ。炎が上がる中、伸びやかなハイトーンの歌声を響かせ、本編を締めくくった。

アンコールに応えて再びステージに姿を見せると、「スペシャルなアンコールを始めたいと思います」と八木勇征(FANTASTICS)をステージに呼び込み、7月5日に配信リリースされたコラボ曲「ラテマジック」をセンターステージに並んで歌った。甘い歌声、きらめくメロディ、跳ねたリズムと、これまでのsyudouの並びのなかでは異色の、カラフルなポップソングだ。

八木は6月10日に「GAME CHANGER」でソロデビュー、syudouにとってはレーベルメイトでもある。そして「小学6年生の頃からボーカロイドカルチャーで育ってきた」と語る八木は、syudouの楽曲のリスナーでもあったという。「ファンの皆さんに愛されているのが伝わりました。みなさん、すごく素敵です。うらやましいと思いました」と語った八木とともに、2人は「ビターチョコデコレーション」を披露。パートを分け合い、サビで声を合わせ、彩り豊かなアレンジで届けた。

続けて披露されたのは新曲「我が栄光よ」。『ABCお笑いグランプリ』のテーマソングとして書き下ろした一曲だ。「お笑いの大会に関わる曲が書きたいという夢を叶えていただいた」とsyudouは告げる。9月23日にはsyudou主催の音楽×お笑いのイベント『呵呵大笑』の開催も決まっている。自身の率直な思いと美学を曲に刻んできた自身の歩みを振り返り、「みんなのおかげで人生楽しいです」と感慨深げに語った。

「syudouの生き方、価値観をより広いところに持っていきたいと思います」と活躍の場をさらに広げていくことを誓い、最後は「みんなで笑って締めようぜ」と「爆笑」。火花が噴き上がり、熱狂のなかライブは幕を閉じた。

11月4日に2ndアルバム『UKA』のリリースが決まっている。この日はアルバムを引っ提げた東名阪ツアーの開催も発表された。自嘲や葛藤もさらけ出しながら、美学やプライドを掲げ、たしかな夢を叶えてきたsyudou。その現在地を示すような一夜だった。

文/柴 那典

写真 / Shingo Tamai

syudou Live 2026「プライド」
2026年7月20日
東京:TOYOTA ARENA TOKYO 
【セットリスト】
01. ギャンブル
02. ギンギラギン
03. リヴァーサル
04. アタシ
05. 馬鹿
06. 神頼み
07. ラブトリップサマー
08. へべれけジャンキー(アコースティックアレンジ)
09. 邪魔(アコースティックアレンジ)
10. あーあ
11. フラミンゴ
12. 孤独毒毒
13. マイマイノリティ
14. インザバックルーム
15. たりねぇ
16. あいきるゆぅ
17. 暴露
EN1. ラテマジック(with 八木勇征)
EN2. ビターチョコデコレーション(with 八木勇征)
EN3. 我が栄光よ
EN4. 爆笑

▪️syudou Live 2026「プライド」
セットリストプレイリスト
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受付期間:7/24(金)18:00〜8/9(日)23:59

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