ReoNaが約2年ぶりとなるオフィシャルFC「ふあんくらぶ」会員限定ツアー「ふあんくらぶ presents ReoNa Acoustic Concert Tour “ふあんぷらぐど2025”」を開催し、愛知 COMTEC PORTBASEでファイナルを迎えた。

ツアーでは2025年10月8日(水)に発売する3rdアルバム「HEART」に収録される新曲「芥(あくた)」が初披露。本日20時にReoNa公式SNSでアフタームービーが公開され、「芥(あくた)」の一部を初公開した。

ファンクラブ限定となるこのライブの幕開けは「GG -Naked-」から開幕。グランジの激しいサウンドがアコースティックな雰囲気に変換され、また違う一面を見せる。

通常のライブとは違い、カバーも披露されるのが「ふあんぷらぐど」の魅力だ。この日はエド・シーランの「The A Team」をしっとりと歌い上げる、その後も「メメント・モリ」「ジュブナイル」などの久しぶりに奏でられる楽曲に観客は耳を傾けていた。

「Runaway」「3341よ」「一番星」と気持ちを込めてバラードを歌い、一つひとつの言葉が音楽として客席に届く。

「もっとやりたかったなぁ、まだ終わってないけど」
普段のMCよりも少しだけリラックスした言葉で語るReoNa、始まりの“お歌”「SWEET HURT」で成長と進歩を見せたあとは「あしたはハレルヤ」。

実はこのパートは、その日の天気によって曲が変わる予定だったらしいのだが、このツアーは4回とも無事に晴れ。雨の曲が披露できなかったということで「今日晴れだったけど、雨だったときの曲をやってもいい?思い通りにはいきませんよねえ…」と微笑ましい空気の中で披露された。

もう一つのカバーとして「機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096」オープニングテーマソングである「Into the Sky」を歌い届ける、壮大なその空気感をそのままに新曲「End of Days」も披露。ここだけはアコースティックの雰囲気を忘れて、響き渡るコーラスと光の共演に目も心も奪われる。

続いて披露したのは「Starduster」。「End of Days」初回生産限定盤、通常盤に収録されており、ReoNaがメジャーデビュー前から歌っている一曲。

ライブも最終盤、このツアーで初披露となった新曲「芥(あくた)」が客席に届けられる。2025年10月8日(水)発売の3rdアルバム「HEART」に収録されるこの曲は、「宇宙から見れば 人間も花も 僕も 星も芥」。生きることを俯瞰で見ることによって、絶望の抜け道が見つかるかもしれない。そんな可能性が美しいメロディと共に提示された気がした。この歌唱でアルバムへの期待が高まる中、最後の一曲は「ふあんくらぶ」の投票で上位になった「じゃあな」。この日初めてのクラップも巻き起こる中、アコースティックとは思えないグルーヴを見せつけてツアーは終幕となった。

ReoNa初のオールナイトアニソンクラブイベント「Re(リ):unite(ユナイト)」も2025年8月22日(金)と開催も近づいている。

初めてとなるこの試みもReoNa自身が「自分のお歌がクラブという空間でどう響くのか、どう楽しんで貰えるのかの可能性を確かめたい」というように、挑戦的なイベントになりそうだ。

まもなく迎えるアーティスト7周年を前に、変わるもの、変わらないもの、すべてを内包したReoNaのセカンドチャプターは既に始まっている、そう感じさせてくれる心の距離の近いライブだった。

レポートby 加東岳史

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