指揮者、小澤征爾が総監督を務めるオーケストラ、サイトウ・キネン・オーケストラの結成40周年を記念し、2024年「セイジ・オザワ 松本フェスティバル(OMF)」でのコンサート・プログラムを集めたライヴ録音『ブラームス:交響曲第1番・第2番 他』が12月18日(水)に発売になった。
小澤征爾が自ら内容を決定した最後の回となった2024年のOMFには、フェスティバルとして史上初めて首席客演指揮者に指名されたブザンソン国際指揮者コンクールの優勝者、沖澤のどかが舞台に立った。今回、ライヴ録音『ブラームス:交響曲第1番・第2番 他』の発売に際し、沖澤のどかは次のようにコメントを寄せた。
『「全公演を小澤征爾に捧げる」 そう掲げた2024年のセイジ・オザワ 松本フェスティバルで急遽代役として指揮をしたブラームスの交響曲第1番と第2番。私の立った指揮台に、SKOメンバーが小澤征爾さんを見ているのをはっきりと感じた。言葉では伝えきれないあの日の静かな熱狂を、CDで皆さんと共有できることを心から嬉しく思う』
『ブラームス:交響曲第1番&第2番他』は、沖澤のどかの首席客演指揮者就任披露となったプログラムを含むライヴ録音を収録。サイトウ・キネン・オーケストラが結成初期の海外ツアーで取り上げた中心的なレパートリー、ブラームスの交響曲第1番と第2番をメイン曲に、カップリング曲としてリヒャルト・シュトラウス作曲交響詩《ドン・ファン》を収録している。
▽商品情報
沖澤のどか、サイトウ・キネン・オーケストラ『ブラームス:交響曲第1番・第2番 他』
2024年12月18日 (水)発売
MQA/UHQ-CD UCCD-45032/3
定価¥4,400(本体 ¥4,000 税率 10%)
詳細・購入はこちら:
https://SaitoKinenOrchestra.lnk.to/Brahms_SymphoniesNos1_2PR
▽収録曲
Disc1
1-4. ブラームス:交響曲 第1番 ハ短調 作品68
5. R. シュトラウス:交響詩《ドン・ファン》作品20
Disc2
1-4. ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 作品73
録音:2024年8月、キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
指揮:沖澤のどか(OMF首席客演指揮者)
沖澤のどか
2023年4月より京都市交響楽団第14代常任指揮者に就任、2024年にはセイジ・オザワ 松本フェスティバルの創立者であり、総監督の小澤征爾よりフェスティバル初の首席客演指揮者に任命された。サイトウ・キネン・オーケストラとは、2022年セイジ・オザワ 松本フェスティバルの《フィガロの結婚》にて初共演を果たしている。
国内では、読響、新日本フィル、日本フィル、都響など日本の主要オーケストラに定期的に客演。その他、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管、ハレ管、バーゼル室内管、ウィニペグ響、ケベック響、BBCウェールズ・ナショナル管、ミュンヘン響とも共演している。
2019年ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝し、同時にオーケストラ賞および聴衆賞も受賞。2018年東京国際音楽コンクール〈指揮〉第1位。
2020年から2022年にかけて奨学生としてベルリン・フィルのカラヤン・アカデミーに所属し、キリル・ペトレンコのアシスタントも務めた。同アカデミー・メンバーとの共演による自身のコンサート・プロジェクトに加え、2022年3月にはドイツ連邦大統領の招きでベルリン・フィルのメンバーによるウクライナ連帯コンサートを指揮。また、2022年5月にはペトレンコとともにカラヤン・アカデミー創設50周年記念公演も指揮した。
2023年、公益財団法人ソニー音楽財団の齋藤秀雄メモリアル基金賞を受賞。
サイトウ・キネン・オーケストラ
1984 年 9 月、偉大な教育者であった齋藤秀雄氏の没後 10 年に、彼の教え子であった指揮者小澤征爾の発案により、秋山和慶ら門下生 100 余名が、メモリアルコンサートを開催した。サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)は、これが基礎となって生まれたオーケストラである。
1987 年に第 1 回、1989 年には第 2 回ヨーロッパ・ツアーが行われ、ウィーンやベルリ
ンなどの音楽の都で「ウィーン・フィルやベルリン・フィルに並ぶ音を出す、小澤ととも
にやって来た驚異的なオーケストラ」と絶賛された。1990 年には小澤征爾の指揮によっ
てザルツブルク・フェスティバルを始めとするヨーロッパ各地のフェスティバルに招かれ、1991 年ロンドン、デュッセルドルフ、アムステルダム、ニューヨークの世界ツアーを実施。
1992 年に長野県松本市を SKO の本拠地とした「セイジ・オザワ 松本フェスティバル」
(旧サイトウ・キネン・フェスティバル松本)が開幕。以降、毎年世界から注目されるオ
ペラ公演やコンサート公演を開催している。
SKO のメンバーは、ヨーロッパ、アメリカ、日本などの代表的なオーケストラの主要メンバー、ソリスト、室内楽奏者、教育者として世界中で活躍しており、国際的なコンクールの入賞者も多い。それぞれの音楽家が個性豊かな音楽性を持ちながらも、SKOへの参加を通じ、オザワ・スピリットとも言える音楽に対する姿勢、精神が培われ、まるで一つの生き物のようになる。その類稀なる特色は次世代の若手音楽家たちにも受け継がれ、このオーケストラは世界で際立った存在感を示している。
SKO は今まで数多くのレコーディング作品を発表しており、2016 年には第 58 回グラミー賞最優秀オペラ録音賞(小澤征爾指揮/ラヴェル「こどもと魔法」他)を受賞した。2022年に、JAXA 宇宙航空研究開発機構との共同企画「ONE EARTH MISSION - Unite with Music」で、小澤征爾指揮のもと、史上初めて、国際宇宙ステーションにオーケストラの生演奏を届けた。
© Michiharu Okubo
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