──1st Album『Focus』で待望のアーティストデビューを果たす、今の心境を教えて下さい。

「すごく嬉しいです。声優という職業をしているとキャラクターソングを歌わせていただく機会はよくあったのですが、“広瀬裕也として歌ってみたい”という憧れがずっとありました。もともと小さな頃から歌うことも大好きでしたし、高校でもバンドをしていたので、ひとつの夢が叶った感覚です」

──高校生の頃、バンドではどんな曲を演奏していたんですか?

「文化祭でflumpoolさんの「君に届け」を歌いました。あの瞬間は青春の輝かしい想い出として、大切に心に残っています。300人位の前で歌うことなんてないからこそ、ものすごく気持ちよかったですし、文化祭が終わってからの3日間だけは大スターでした!」

──3日間だけ…?

「そうなんですよ! もう4日目からはまったく声をかけられなくなって一過性の悲しみを知りました(笑)。それこそ、今回、アーティストデビューさせていただくことになって、自分の中でどんな歌が好きだったのかを振り返った時に、文化祭での経験があったので“バンド形式が良いのかな?”とも思いましたが、よく考えると、ダンサブルな曲で踊ったりもしてみたいと思ったんです」

──確かに、1st Album『Focus』のリードトラック「Velvet Parade」では、かなり激しいダンスに挑戦していますが、もともとダンスの経験はあったのですか?

「キャラクターとしてのライブで簡単な手振りなどをしたことはありましたが、本格的にダンスに挑戦はしたことはありませんでした。なので、振付師さんから細かく、丁寧に教えていただきました。最初にダンスブレイクを見た時に、あまりの難しさに震えましたが、“難易度を下げていきますね”と言われたときに、“絶対に下げたくない!”って思って…そこで火がついて、かなり練習を重ねていきました」

──その練習の成果がしっかりと出ているんですね。ちなみに、最初にこの曲を聴いたときはどんなことを思いましたか?

「もともとオファーをするときに、自分が好きな曲のジャンルや、“ダンスもしたい”、“こういう雰囲気がいい”ということを伝えていました。そしたら、想像していたものにバチッとはまった、何も言うことのない完璧な曲が仕上がってきたんです。なので、仮歌の段階からものすごく好きになりました」

──具体的にどのように伝えたのでしょうか。

「僕はもともと、先ほどお話した「君に届け」のような爽やかな曲が好きだったんですが、いまはテンポが速くて、音数も多ければ高低差もあるような曲をよく聴いています。それを伝えたら、こんなにもカッコいい曲が上がってきたので、“クリエイターさんって本当に素晴らしい!”と思いました」

──普段、声優として活躍されている広瀬さんとはまた違ったイメージですよね?

「そうですね。僕自身、楽しいことが大好きな、はっちゃけるタイプなので、あまりこういった妖艶な顔をしたことがなくて…。だからこそ、アーティストとして活動するなら新しい面を見て頂きたいと思いました。これまで応援してくださっているファンの方はもちろん、僕のことを知らない音楽ファンの方にも聴いてもらえたら最高に嬉しいです」

──それにしても、かなり難易度が高い曲ですよね。

「はい。楽曲がカッコいいからこそ、歌い方にはこだわりました。ものすごくハードルが高い楽曲なので、どれだけ自分のカラーを出しつつ、この世界観を壊さずにできるか?を挑戦しました。しかもリードトラックだからこそ、アルバム『Focus』の顔となる曲になりますし。なので、リハーサルの時点から何度も挑戦してどんどん歌い慣らしていきました」

──決意表明のような歌詞も素敵ですね。

「いいですよね! この曲を聴いた瞬間、高校生の頃…あの日の文化祭での想い出や、僕が小さな頃から大好きでずっと見ていたアイドルが光に照らされてショーをする風景が浮かんできました。歌詞にも<スポットライト>という言葉が入っていて、まさに僕の想いがリンクしているので、改めて、アーティストデビューの最初の曲に相応しいんだと感動しました! これからも、自分の曲として一生大事に歌っていきたいです」

──既にYouTubeで公開されているMVにはファンの皆さんからのとても素敵なコメントが並んでいますね。

「とてもありがたいです。実は、深夜のインスタライブでアーティストデビューの発表をしたんです。その日は僕の誕生日の生配信をしていて。深夜にインスタライブを見に来てくださる人って、本当に僕のことを好きでいてくれる人たちですよね? それなら、その人たちに向けてまず発表をしたいと思って、スケッチブックに“アーティストデビュー”とペンで書いて、すごくラフに発表をしたんです。それに対してみんなが本当に喜んでくれて、改めて温かい人たちに支えられていることを実感しました。これからも僕と一緒に、いろんな景色を見て喜んでもらえるように頑張りたいと思いました」

──「Velvet Parade」以外もかなりジャンルレスに楽曲が収録されていますが、アーティストデビューがアルバムで、というのは珍しいですよね?

「最初に“どんな曲を歌おうか?”と思った時に、いろいろ挑戦したい想いが湧いてきたので…。だから、アーティストデビューがアルバムだったことがすごくありがたかったです」

──広瀬さんが作詞に挑戦した曲も収録されていますが、作詞は初挑戦ですか?

「はい。ずっと作詞に対して憧れはありましたが、実際に書き始めたら、“どうするんだ!?”とパニックになって(笑)。もともと文章の知識があるわけでもないので、これまで自分が体験してきたことをそのままストレートに書くことが大事だと感じました。それを決めてからは一気に書くことができたんです。でも、最初に書いた歌詞はいわゆる作文のようになってしまって…。そこで作詞をするアーティストの方に相談をしたら、“作文でもいいんだよ”、“それをどう歌うかだよ”と言っていただいて勇気をもらいました。歌詞には正解がないからこそ、自分で探していくしかないと思ったんです。その結果、「あしあと」は、ファンの方への感謝を込めた、手紙のような曲になりました」

──そして、プライベートでも親交のある斉藤壮馬さんからの楽曲提供で「why (not)?」も収録されています。

「本当にありがたいです。公私ともにお世話になっている先輩ですが、本当にお兄ちゃんくらいの距離感で可愛がってくれているんです。ずっと前からアーティストとしても活動されていますし、ライブにも行かせてもらっていたので、壮馬さんが書く楽曲の素晴らしさを感じていました。自分が歌詞を書く中で、壮馬さんが書くような世界観には到底及ばないですし、“もし一緒にやるとしたらどんな曲ができるんだろう?”とずっと考えていました。なので、今回、楽曲提供を快く引き受けて下さって本当に嬉しかったです」

──とても切ない曲になっていますが、それもリクエストしたのでしょうか?

「はい。壮馬さんに書いてもらえるなら明るい曲よりも、しんみりするバラードが合うと感じていて。そして、その曲を歌ってみたいと思っていました。実際にとても素敵な曲になったので、歌う時のプレッシャーは本当にすごかったですが、歌うことで大きく成長できた気がします。実際に壮馬さんからは“良かったよ”と言っていただいて、安心しました」

──そしてリリースしてすぐに『広瀬裕也 Live Tour 2026 ”Focus”』が決定しています。どんなライブになりそうですか?

「僕にとって、あの文化祭の時の気持ちが蘇ってきているので、早くみなさんに生で直接見てもらいたいです。しかもアルバムをリリースしたので10曲はオリジナル曲を披露できますし、思いきり楽しんでもらえたら嬉しいです!」

(おわり)

取材・文/吉田可奈
写真/中村功

RELEASE INFROMATION

広瀬裕也 1st Album『Focus』初回限定盤A

2026年78日(水)発売
LACA-352806,600円(税込)

初回限定盤A

広瀬裕也 1st Album『Focus』初回限定盤B

2026年78日(水)発売
LACA-352816,600円(税込)

初回限定盤B

広瀬裕也 1st Album『Focus』通常盤

2026年78日(水)発売
LACA-252803,850円(税込)

通常盤

LIVE INFORMATION

広瀬裕也 Live Tour 2026 ”Focus”

2026年9月20日(日) 大阪 HEP HALL
 16:30開場/17:00開演
2026年10月11日(日) 東京 スタァライト劇場(旧飛行船シアター)
 〈昼公演〉14:15開場/15:00開演
 〈夜公演〉17:30開場/18:15開演

広瀬裕也 Live Tour 2026 ”Focus”

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