──2ndデジタルシングルのセレクションを経て、メイン曲「つまり」のメンバーに選ばれた心境から聞かせてください。まず、2作連続となる5人からお願いします。

遠藤莉乃

遠藤莉乃「はい。デビュー曲「I L U」で選んでいただけたっていうのもあって、“絶対に選ばれないといけない!”って気持ちが大きかったので不安でいっぱいだったんですけど、名前を呼んでいただけてすごく安心しました。セレクション期間中の努力が実ったというか、結果として出たことがすごく嬉しかったです。オーディションからずっと一緒に頑張ってきたメンバーとまた一緒に活動できるのが嬉しいですし、「I L U」とはまた違った新しい一面のRain Treeを見せたいと思っています」

佐藤莉華

佐藤莉華「私も“また絶対に選ばれたい!”と思っていました。私は今、大学院に通っているのですが、大学生の頃からお世話になっている教授のご支援もあり、家族や友人・ファンの方々も応援してくれたので、その応援に応えたいって気持ちが大きかったです。なので、名前を呼んでいただけた時は嬉しかったですし、安心した気持ちでいっぱいでした。でも、私の中ではスタッフさんの“セレクションのために頑張るのではなく、ずっと頑張り続けてほしい”っていう言葉がとても印象に残っています。“何のための選抜なのかっていうことを常に考えながら日々、頑張り続けたい”と改めて思わされたセレクションでした」

鈴野みお

鈴野みお「私も不安はあったのですが、2ndデジタルシングルの表題曲を歌わせていただけることになって素直に嬉しいです。前回よりも今回のセレクションの方がより自分自身が成長したって感じていて。1度経験したからこそ、どういう練習をすればいいのかがわかるようになってきましたし、よりダンスや歌のレベルが上がったと思える機会になって。これからこのやり方をもっと進化させて、もっともっと成長していきたいです!」

──ドキュメント映像では橋本真希さん、加藤柊さんが選ばれなかったことに対して大粒の涙を流していました。

鈴野「1stデジタルシングルの時に、柊ちゃんと真希ちゃんは、特に私の面倒をよく見てくれていて。緊張している時に優しく話しかけてくれたり、私が少しでも暗い顔をしていたらすぐに気づいてくれて…“どうした? 話、聞こうか?”って言ってくれたりしていたので、心の安定剤というか、隣にいてくれるだけで落ち着ける存在だったんです。セレクション期間中もほぼ一緒に練習をしていたので、2人がいなくて大丈夫かな?っていう不安はありましたが、他のみんなと共に頑張っていきたいと思います!」

佐藤「じゃあ、私が次の安定剤になるね」

鈴野「お願いします(笑)」

新野楓果

新野楓果「ふふふ。私は今回のセレクションはプレッシャーが大きかったです。1stデジタルシングルの時はまだデビュー前だったので、セレクションだけに集中できる環境でしたけど、今回のセレクションは他のお仕事をいろいろとやりながらだったんです。自分の中で両立していくことが初めてだったので、セレクションだけに時間を使えてないっていう状況が自分の中で不安になってしまって…。あと、前回選んでいただいたので、次で落ちたら、自分の努力が足りなかったのかなとか思っちゃいそうだなっていうプレッシャーもありました。でも、それに打ち勝つというか、ここで選ばれたらもっとより自分が成長できるなっていうふうに切り替えて、モチベーションを作って頑張れたので、選ばれて嬉しかったんです。でも、みんなも言っているように、メインメンバーに選んでいただくことが最終目標ではなくて。そこからRain Treeとして、グループが大きくなっていくことが最終目標なので、選ばれたから安心するっていうよりは、選ばれたからこそ、もっと気を引き締めて頑張っていきたいなというふうに強く思いました」

綾瀬ことり

──綾瀬さんは2作連続でセンターを務めることになりました。

綾瀬ことり「私もみんなと似ちゃうんですけど、本当に不安な気持ちが多くて…。お仕事とお仕事の合間とか、“この時間他のメンバーは練習しているのかな”って思っちゃったり、頭の中でダンスのシミュレーションをしていても、やっぱり実際に体を動かしていないから不安になる時間も多かったです。移動中もずっと考えるくらい不安な気持ちでいっぱいでしたし、セレクションの結果は1人目、2人目って感じで発表されていくんですけど…」

──名前を呼ばれたのは7人中5番目でしたね。

綾瀬「最初の方だったらすぐにホッとできたんですけど、どんどん枠が減っていくので、内心はすごくドキドキしていました。“今回、本当に選ばれないかもしれない…”って思ったりもしたんです。「I L U」でセンターという立ち位置をいただいていたので、それこそ“センターだったのに今回で落ちたらどうしよう”って気持ちが強くて。セレクションに入りたいって気持ちよりも、入れなかったらどうしようという不安というか、負の感情が大きかったです。だから、名前を呼ばれた時は嬉しい気持ちと、安心というか、ホッとした気持ちでした。でも、セレクションが終わりじゃなくて、2ndデジタルシングルの始まりなので、「つまり」を通して、Rain Treeをたくさんの方に知っていただけるように頑張ります」

吉川海未

──そして、吉川さんと朝宮さんは今回が初のセレクションメンバーになります。

吉川海未「私は1stデジタルシングルの時はカップリング曲メンバーとして活動していて、とても悔しい思いをしました。でも、1stのセレクションが終わった時に、正直、練習量が足りなかったって感じていて。その経験を生かして、2ndデジタルシングルでは練習をたくさんしようって思っていたんです。それこそ、朝宮と一緒にほぼ毎日のようにレッスン場に入り浸って。1stの時よりも“自分は本当に頑張った!”って言えるくらい練習した期間になりました。でも、自信があったわけじゃなかったので、選ばれた時は、嬉しさもあったんですけど、正直、驚きが勝ってしまって。だから、あまりいい表情ができませんでした」

──(笑)ドキュメント映像でみんなに発表の瞬間を確認してほしいですね。

吉川「すごく嬉しかったんですけど、本当に驚きの方が大きかったんです。そして、今、メイン曲メンバーとして準備期間を過ごしている中で、まだまだ実力の差があるな…と感じていて。ダンスも歌もあまり得意とは言えないので、セレクションが終わったからといって練習を怠らずに、どんどん成長できるようにこれからも頑張っていきたいです。メイン曲メンバーに選ばれたからにはRain Treeに貢献したいです!」

朝宮日向

朝宮日向「私は1stデジタルシングルのセレクションは今回と同じくらい頑張っていたつもりだったんですけど、自分の気持ちを追いこみすぎちゃったところがあって…。“どれだけ練習しても上手くできていないな…“と思いながらずっと練習をやってしまっていたんです。だから、1stの時は”ダメだな…“と思っていたんですけど、2ndではとにかく楽しもうと思って。しっかりと練習して、セレクションは歌もダンスも楽しく笑顔でできたので、選んでいただけて素直に嬉しかったです」

──ありがとうございます。お二人はどんなキャラクターですか? 紹介してもらってもいいですか?

鈴野「一人ずつというよりかは、2人で一つみたいな感じなんですよ」

新野「2人で一つ!」

綾瀬「プリキュアだ(笑)」

鈴野「いつ見ても一緒にいるし、どこで何をしていても一緒に笑い合っていて。姉妹というか、双子というか…。2人が一緒に居ない瞬間を見たことがないくらい2人でいて、お互いに支え合って。練習もずっと一緒にしているし、素敵な関係だと思います」

佐藤「雰囲気も似ているよね。穏やかで、話しかけやすくて。あと、海未ちゃんは面倒見がいい!」

遠藤「うんうん、わかる!」

鈴野「今日も朝8時にメンバーの永瀬真梨に“起きてるよね?”っていう電話をしているのを目撃して。それくらいお姉さん」

佐藤「前日に“これ忘れないようにね”ってラインを送ってくれたりとか」

綾瀬「確かに!」

佐藤「さりげない気遣いがあったりとか。そういうところが“イケメン”って言われています」

新野「日向は食べることが好きなので、食べ物の情報がすごいです。新作のスイーツの情報とか、誰よりも先に知っていて。スイーツだけじゃなく、いろんなグルメ情報にも詳しくて。どこから情報をそんな得てるの? っていうくらい詳しいです。日向が食べることが好きだからっていうのもあるんだろうけど…」

朝宮「いろんなところにアンテナ張ってます!」

遠藤「知人にグルメ関係者いるのかな?ってくらい情報が早いよね」

朝宮「スマホでずっと情報をチェックしてるから」

新野「スマホの画面がちらっと見えたことがあったんですけど、全部、食べ物の写真でした。朝宮、食べ物しか出てこないです」

──(笑)

──前回のインタビューでメイン曲メンバーに好きなアイドルを聞いたんですけど、お2人は憧れのアイドルはいますか?

朝宮「私は元乃木坂46の齋藤飛鳥さんがずっと大好きです」

吉川「私は櫻坂46の藤吉夏鈴さんに憧れています」

佐藤「2人とも似てるよね」

遠藤「うん、似てる、憧れてる人に」

朝宮&吉川(2人で顔を見合わせて笑う)

遠藤「あははは、ちょっと喜んでる!」

綾瀬「海ちゃんは満足げな顔しているけど、日向はすごく謙遜してるね」

──(笑)メイン曲「つまり」を受け取ってどう感じました?

絢瀬「1stの「I L U」とは全体的な雰囲気が違うと思いました。メロディーは爽やかなんですけど、歌詞は割と重くて。暗くはないんですけど、重い、ただのラブソングではない楽曲になっていて。傷ついている人や悩みを抱えている人に寄り添ってくれるような歌詞の内容だと思いますし、今回はセリフパートがあるんです。「僕のオーロラ」や「I L U」、「命しか捧げるものがない」とはまた雰囲気の違った楽曲になっていると思います」

遠藤「イントロで涼しい風が吹いたような感じがしました。“朝に聴いたら気分がすっきり“みたいな雰囲気だと思いました」

佐藤「私も風を感じました。私、お散歩が好きで、夜になってからお散歩することが多いんですけど、この曲は心地いい風で背中を押される感じがあって。無理にグイって押すんじゃなくて、一緒に寄り添って吹いてくれてる風みたいな感じがします。今日は疲れたなって時に、夜、1人でこの曲を聴きながら歩きたくなる楽曲です」

鈴野「私は<僕を無視したっていいよ/外の空気を吸いに来ただけさ>っていう歌詞が好きです。辛かったり、傷ついている子がいるときに、“えっ、どうしたの? 大丈夫? なんかしようか? 私にできることある?”ってしつこく聞くんじゃなくて、ただここらへんにいるから気にしないでいいよっていう。自分から話すまでは深くは入り込まないけど、ちゃんと心配してくれているっていうさりげない優しさを感じて。私もこういう人間になりたいと思いました」

吉川「歌詞が全部良いですよね。すごく刺さる言葉がたくさんあるんです。背中を押してくれるっていうよりは、本当に寄り添ってくれる歌詞です。歌詞にすごく注目して聴くと、ちょっと涙が出ちゃうんじゃないかってくらい、感動するような曲だと感じました」

──吉川さんはどこに刺さりましたか?

吉川「私は2番のサビ前に入るセリフまでのところが全部好きです。<どんな声を掛けても意味はない>一緒にいてくれることがいい、って…声をかけるよりも、ただただそばにいるっていう。本当にそこにいてくれるだけでいいんだなっていうのが伝わって素敵だと思いました」

新野「歌詞が最初、<太陽>で、2サビで<夕暮れ>から<夜>になっていて。だから、“時間をかけて悩んでもいいんだよ“とか、”すぐに自分の気持ちを切り替えようとしなくてもいいんだよ“っていう優しさを感じます。全体的に自分に寄り添ってくれる歌詞だと思います。恋愛ソングではあるんですけど、この曲が誰かの支えになると嬉しいです。あと、最初に聴いたときに”あ、セリフのある曲だ“って思いました。2サビ前のセリフを私が担当させていただいたんですけど、かなりクールな感じで言ったので、そこで雰囲気をガラッと変えられたらいいなって思っています」

──<もうそろそろ帰ろうか?>ですよね。どんなアプローチで言ったかをもう少し聞いてもいいですか?

新野「可愛くキャピキャピっていうよりは、本当に寄り添うような優しさをイメージしてやりました」

──<何か言いたいことがあるのかな?>を担当したのは?

綾瀬「はい! 私も“かなりクールめに”っていうディレクションをしていただいたんですけど、レコーディングした時はニイちゃんみたいに想いを込めていなかったんです。でも、改めて聴くと、本人に言っているっていうより、悩んでいる子に何か言いたいことがあるけど、まだ口に出してない心のセリフっぽい感じだと思いました」

朝宮「私は欅坂46さんの「世界には愛しかない」がすごく大好きで、セリフがある曲に憧れていました。今回、私はセリフ担当に選ばれなかったんですけど、イントロから“あ、好きな曲だ”って思いましたし、歌詞も全部が自然と頭に入ってきて、曲調も歌詞もとても好きです!」

──セリフパート、どうします? 奪わないといけないですね。

朝宮「ちょっと“言いたかったな”っていう気持ちはあるんですけど…」

新野「あははは。ライブでちょっとアレンジしたりするのも楽しそうだなっていうイメージが湧いていたので、ライブでセリフを言う人を変えたりとかできるかもね」

朝宮「欅坂さんもライブで言い方を変えていたりして、すごくいいなって思っていたから…いつかやりたいです」

吉川「私も言ってみたい!」

新野「どうぞどうぞ。たまには」

鈴野「じゃあ、ことりのところを私が!」

佐藤「100回に1回くらいはやりたいかも(笑)」

新野「すっごい先になるよ!」

──(笑)レコーディングはどうでしたか? 何か印象的な出来事などありましたか?

吉川「そのセリフパートは全員が録ったんです。私は鈴野の後だったので、ちょっと見学していたんです。その時に“クールめでね”っていうディレクションがあったんですけど、もともと可愛らしい声をしているので、“あ、ちょっと可愛くなっちゃったね”って言われていて。クールにするのをちょっと苦戦している感じがあって、可愛いかったです」

鈴野「…なかなかね」

綾瀬「聴きたかったな」

佐藤「ね。みんなのセリフパートを聴きたいな」

綾瀬「いつもふわふわしてる遠藤莉乃が意外とイケボで、カッコよかったんですよ。<何か言いたいことがあるのかな?>って声がすごくカッコよくて。カッコいい声の女の子が大好きなので、裏で“きゃ〜!!”ってなっていました」

遠藤「びっくりした?」

綾瀬「びっくりした。“莉乃、こんな声、出るの?”と思って。いつもふわふわしていて、可愛い声でゆっくり喋るんですけど、さらっとイケメンな声でハキハキと喋っていたから、“莉乃!”と思って。ギャップを感じました」

遠藤「滑舌が人よりまだちょっと足りていないんですけど、滑舌を気にして頑張りました!」

綾瀬「いつかそれぞれのバージョンを公開したいです」

──フリのポイントも聞かせてください。

新野「サビの<つまり>のところで、手話の“つまり”を振りに入れていただいています。あとは、私たちがいつもイベントの時に、ファンの皆さんの前で“Rain Treeです”と挨拶するときのポーズがあるのですが、そのポーズも振りの中に入っています。わかりやすいと思うので、ぜひ一緒にやっていただきたいですし、“自分たちの曲なんだな”っていうのが伝わる振り付けで嬉しかったです」

──「つまり」というタイトルはどんな意味だと言えばいいですか?

遠藤「私はサビの歌詞にある、<つまり、誰が何と言ったって僕は君が好きだ それだけのこと>という言葉を伝えたいのかなと思っていました。家族や友人とか、いろんな方に当てはまるような歌詞になっているんですけど、節々で<二人きり>とか、<僕だけで>とか、ちょっと独占欲も見えて。ちゃんとラブソングだなっていうのがわかるし、“好きだ”ってことが言いたいんだと思っています」

──最初に“また新しいRain Treeの形を見せたい”とおしゃっていましたが、この7人でどんな新しい面を見せたいですか?

遠藤「「I L U」は可愛らしい曲調だったんですけど、「つまり」はまた違った雰囲気なので、ちょっと背伸びした私たちを見ていただきたいです。私たちは、寄り添ってもらう側ではなく、寄り添う側だと思うんです。私たちは歌っているので、聴いてくださるファンの皆さんに寄り添っている側なのでなんて言うの? (隣を見て)わかる?」

佐藤「急に投げられたんですけど(笑)、確かに“ラブ”みたいな感じではなくて、もうちょっと柔らかく、みんなに寄り添うような雰囲気で表現していきたいと思います。それこそ2人は爽やかで、1stデジタルシングルのカップリング曲「僕のオーロラ」の雰囲気が合う2人だなって私は思っていたので、オーロラとかそういう

──海未(うみ)と日向(ひなた)が入ってきましたし。

佐藤「そう、2人とも名前に自然が入っているじゃないですか。自然のおおらかで爽やかな感じが似合う2人なので、そんな空気感や雰囲気が伝わったらいいなと思います」

綾瀬「今、言ってくれた通り、「I L U」とはまた違った雰囲気の私たちをお届けできたらいいなっていうのはありますし、ファンの方はもちろん、悩みを抱えていらっしゃる方の心に響く楽曲だと思うので、悩みを抱えている方にも届けていきたいです。片瀬真花がセンターを務めるカップリング曲「3秒ルール」を含め、この2ndデジタルシングルがRain Treeの知名度を上げるきっかけにできたらいいなって思っています」

──最後に今年の夏の目標を聞かせてください。

新野「夏フェスにたくさん出演したいです。去年、TIFに出させていただいたんですけど、私たちはデビュー前だったので、まだ「命しか捧げるものがない」の一曲しかなかったんです。今年の1月にRain Treeとしてデビューしてからは初めての夏になります。今回の2ndデジタルシングルはカップリング曲も含めて、みんなで盛り上がるような楽曲になっていると思うので、フェスやイベントを通して、たくさんの方にRain Treeというグループを知っていただきたいですし、ファンの方とも一緒に夏の楽しい思い出を作りたいです!」

(おわり)

取材・文/永堀アツオ
撮影/中村功

RELEASE INFORMATION

Rain Tree「つまり」

2025年528日(水)配信

Rain Tree「つまり」

Rain Tree 関連リンク

一覧へ戻る