──岡⽥夢以さんのソロアーティストプロジェクト・MEIとしての1st Mini Album『Radiance』が4月30日にリリースされました。リリース後は、どんな反響が届いていますか?

「岡田夢以のソロではあるんですが、MEIという名義での活動になるので、コンセプトや世界観がすごくしっかりしているという声をいただいています。岡田夢以として活動していたら、もっと自分自身を出すというか、ここまでの世界観を表現することはなかったのかな?と思うので、そこはMEI名義で活動させていただいているからこそだと思いますね」

──自分自身では、どんな手応えを感じていますか?

「岡田夢以ではなくMEIとして活動していくことにしたのは、音楽プロデューサーの都田和志さんからの提案なんです。アニメ『D4DJ』で私が参加しているユニット・Merm4idなどのサウンドプロデューサー都田さんの提案なので、“それが正解なんだろうな”とすぐに思いました。実際、私自身もすごくやりやすかったです。岡田夢以として歌うのではなく、“MEIを演じる”という部分に軸を置くと、歌もダンスもやりやすいことに気づいて。それは、5月に開催した『MEI 1st LIVERadiance」』でも感じました。今は、岡田夢以としてソロ活動をするよりも、MEI名義での活動の方が自分には合っていると思っています」

──その『MEI 1st LIVE「Radiance」』は、5月17日に東京・シアターマーキュリー新宿で開催されました。

519日が私の誕生日だったので、“岡田夢以のバースデーライブ”という意味合いもありました。だから、ファンの方には“日頃の感謝を伝えたい“と思いつつ、MEIのライブでもあるので、”どこまで岡田夢以を出すべきか?“を模索したライブでもありました。結果、岡田がかなり出てきたんですけど(笑)。次のライブでは、MEIとしての世界観をより強く打ち出して、それをみなさんと共有したいです。そんな反省点もあった1st LIVEでした」

──1st LIVEだからこその反省点もあった一方で、間違いなく得るものがあった経験になったかと思います。

「一人で歌うことに関しては、一長一短ありながら、間違いなく度胸はついたと思います。特に、カバー曲をパフォーマンスしたときにいろんなことを感じました。私はグループで歌手デビューをしたので、“一人で歌う”という経験はキャラクターソングくらいしかありませんでした。だから、“もともとグループで歌っている楽曲を一人で歌うのは、こんなに大変なんだ“とか…。普段は歌わないパートを歌って、そのむずかしさを知ったことで、自分以外のグループのメンバーのすごさを実感したところもあります。そう感じる一方で、MEIとして一人でグループの楽曲を歌うことで、その曲をMEIの色に染める面白さ、楽しさも知れました」

──カバー曲はMerm4idを始め、Merm4idと同じく岡田さんが参加するアニメ音楽ユニット・DIVINEなど、プロデューサーの都田さんが携わっている楽曲が中心だったので、オリジナル曲との親和性が高く、それがライブ全体の統一感にもつながっていました。

「音楽性の軸は、かなり話し合いました。カバーの選曲についても、“岡田夢以としてはこの曲が好きだし歌いやすいけど、MEIの世界観だとこっちの曲だよね“とか…。セットリストが決まってからは、一人でも歌いやすくするためにはどうしたらいいのか、トーンを変えてみたり、今までやったことのない歌へのアプローチが多かったです」

──ライブ後は、どんな反響がありましたか?

「“カバー曲の選曲が意外だった“という声は多かったです。みんな予想していたと思うんですけど、それを裏切ることができたのは、エンタメとして良かったと思います。MEIのオリジナル曲に関しては、かわいめの曲が好きという方もいれば、かっこよくて大人っぽい曲が好きという方もいて…それだけ私のファンの方の音楽の好みが広いのがわかったので、それを踏まえて”今後はどうしていこうか?”と考えています。“また新しいジャンルにチャレンジしてみたいですよね!”と、プロデューサーとお話しをしています」

──1st Mini Albumをリリースし、1st LIVEを終えた今、歌への気持ち、ソロ活動への意識など、MEIさんの中ではどんな変化が起こっていますか?

MEIというアーティスト、コンテンツに対して意識が明確になりました。ミニアルバムとライブを通して、今後どういう歌を歌っていけば、みんなが面白いと感じるか? 楽しんでもらえるか? というヴィジョンが見えやすくなったと思います。ソロをスタートさせるときは“大丈夫かな?”という不安があったり、ライブの前はどう振る舞おうかとそわそわしていたり、“手持ち無沙汰にならないかな?“とか、いろいろ考えてしまっていて。でも、”こうすると、みんなわかりやすいだろうな、受け取りやすいんだろうな“って、今はモヤモヤしていたものが晴れました。プロデューサーも、”MEIの方向性がより明確になったし、それによって今後に向けたアイデアも浮かんできた“と言ってくださいました」

──11月12日には2nd Mini Albumのリリースが控えています。現段階でどんな作品になりそうか、どんな歌・音楽を届けたいと思っているかを教えてください。

「まだ時間があるので、レコーディングまでに私も成長する部分があるだろうし、それも踏まえて方向性を固めていこうという話をしています。MEIが届ける楽曲のストーリーテラーとして、その価値観をもっと確立して、みんなに没入感を持ってもらえるアルバムにしたいです。もっと演者として振り切るというか…そういうことができたらいいなと思っています。個人的にジャズやバンドサウンドも好きなので、もしかしたらそういう方向性の楽曲も生まれるかもしれません」

──そして、2026年新春にはワンマンライブの開催も決定しています。どんなライブにしたいと考えていますか?

「1st Mini AlbumRadiance』の曲はさらに掘り下げて自分の中で理解していると思いますし、2nd Mini Albumのリリース後なのでMEIのオリジナル曲が増えている状況でのライブになります。なので、MEIの世界観がより明確に表現されるライブになるはずです。演出面でも、1st LIVEではできなかったことをしたいと考えています。例えばですけど、もっと振りをつけた曲を増やしたりできたらいいかな…? 来年の話にはなりますけど、私自身もすごく楽しみにしています!」

──2nd Mini Albumのリリースまでは、『Radience』がMEIさんの名刺的作品になります。今回のインタビューをきっかけに聴く読者の方もいると思いますので、改めて『Radience』の聴きどころ、感じている魅力を教えてください。

MEIの持ち味、表現したい方向性がわかりやすく詰め込まれている1枚だと思っていますし、どの曲もどこかで絶対に共感してもらえるような歌になっているので、曲調も含めて共感してスッキリできるというか、たくさんの方に楽しんでもらえる作品だと思います。『Radience』の楽曲たちがみなさんの生活の中で共存できたらいいなと思っているので、このインタビューで興味を持たれた方は、ぜひ聴いてみてください!」

──ソロ活動はスタートしたばかりですが、今後の活動に向けて思い描いている夢、目標を教えてください。

「最近、海外のファンの方がすごく増えてきているんです。主に中国語圏のみなさんなんですけど、ほかにも韓国やオーストラリア、カナダとか…。なので、いつかそういった海外のファンの方にも会いに行けるような活動ができると、とても理想的だなと思っています。その日のために、まずは中国語の勉強を始めました。今、これまで以上にグローバルに応援していただいているのを肌で感じているからこそ、言葉の壁を越える音楽、コンテンツを届けていきたいと思っています!」

(おわり)

取材・文/大久保和則
ライブ写真/Ayami Kawashima

RELEASE INFORMATION

MEI(岡⽥夢以)『Radience』 初回限定盤(CD+M-CARD)

2025年430日(水)発売
ACEL-100075,800円(税込)

MEI(岡⽥夢以)『Radience』 

MEI(岡⽥夢以)『Radience』 通常盤(CD)

2025年430日(水)発売
ACEL-100082,800円(税込)

MEI(岡⽥夢以)『Radience』 

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