――先日東京ドームで開催(1/31~2/2)された『LAPOSTA 2025』では、IS:SUEへの歓声がものすごく大きかったように感じました。実際に東京ドームに立ってみていかがでしたか?
NANO「実は私たちはイヤモニをつけていたのと、大きな緊張であまり歓声の実感がなかったんです。でも、ステージが終わってからそう言ってくださる方がたくさんいらっしゃって、本当に嬉しかったですし、大きな自信につながりました」
――出演グループのなかで、最少人数だったのにも関わらず、ものすごいパワーを感じました。
YUUKI「ありがとうございます! 私たちは3人だけでステージに立っていたので、“大きなステージを自分たちのエナジーで埋めよう!”と、必死に頑張ってパフォーマンスに挑みました。東京ドームって、今まで立ったステージとは比べ物にならないくらい大きくて!」
――初日と最終日では心境の変化はありましたか?
YUUKI「1日目が終わった後、たくさんの方が褒めて下さったので、その分、2日目、3日目ももっといいパフォーマンスを見せたいという欲が出てきました。なので、リラックスは全くできませんでした(笑)」
RINO「デビューから1年経たずに東京ドームというステージに立たせていただいたことはすごく嬉しいかったです。LAPONEの中では一番後輩なので、謙虚な気持ちを持ちながら、でも、パフォーマンスは堂々としようと思いながら挑みました。3日間自分たちらしいパフォーマンスができたと思います」
NANO「本当に緊張したよね! リハーサルで会場に入った瞬間から、“これはヤバイ…”と3人で言い合っていました(笑)」
YUUKI「すべてが想像以上でした!」
――“想像以上”と言えば、ME:Iとのコラボもありましたよね。(「想像以上」はPRODUCE 101 THE GIRLSでの課題曲名)
NANO「ありました! 私はME:Iのメンバーと、YUUKIと一緒にオーディション中にパフォーマンスをした「TOXIC」を披露させていただいたんですが、自分にとってかけがえのない大切な曲をこの大きな舞台でもう一度やらせていただいたことがすごく嬉しかったです」
YUUKI「2日目に、最後のサビを踊る前にみんなで“Let’s Go!”って言おうって話になり、みんなでやったのがすごく楽しくて!」
NANO「ME:IのAYANEが提案してくれたんですよ。そうやってみんなとまた一緒に曲を作り上げていくことがすごく楽しかったです」
RINO「私は「CHOPPY CHOPPY」をパフォーマンスさせていただいたんですが、IS:SUEにはない可愛い曲調なので、すごく新鮮でした。私は本当に久しぶりだったので、振りのクセがついてしまっていたんです。そこをしーちゃん(SHIZUKU)が優しく直してくれて、“しーちゃん、ありがとう~!”と言いながら作っていきました」
――プチ同窓会が楽しめたんですね。
――そして、新曲「Love MySelf」がリリースされました。最初に曲を聴いたときはどんなことを思いましたか?
NANO「私自身は、すごく好きなサウンドだったので嬉しかったです。デモの時点ではメロディだけだったんですが、“どんな歌詞になるんだろう”?、“どんな振り付けになるんだろう?”とワクワクしたんです。これまでクールな曲が多かったので、こういったキャッチーな曲を歌えることがすごく嬉しかったです」
YUUKI「私も、最初にこの曲を聴いたときに、“今までとは違うタイプの曲だな!”と思いました。それに、すごく明るい洋楽のような雰囲気を感じたので、“どう歌うのがいいのかな?”とすごく考えました。でも、歌詞を読んだときに、すごく心に響きましたし、レコーディングするときには大好きになっていたので、楽しみながら歌うことができました。この曲にはみんなと一緒に<Love MySelf>を繰り返して歌うところがあるんですが、“ライブでREBORN(ファンネーム)のみなさんと一緒に歌いたい“と思っています」
――この歌詞は、RINOさんがコライトとして加わっていますね。曲を聴いたときに、どんなメッセージを伝えたいと思いましたか?
RINO「“自分自身を愛して信じ続けることが、自分が幸せになる第一歩”というメッセージを大事に、言葉を選んでいきました。自分自身を愛する大切さや葛藤など、共感してもらえる、身近に感じるような歌詞が良いと思ったんです」
――もとから作詞には興味があったんですか?
RINO「ありました。なので、今回実現してすごく嬉しいです。実際に書き始めたら、正解がない分、すごく難しくて…! 無限大にイメージが広がるからこそ、“このフレーズもいいけど、これもいいよな”というのがどんどん膨らんで、時間が足りませんでした。でも、どんどん考えていくうちに、曲への理解度も深まり、“この曲の何に重きを置いて歌詞を書いた方がいいのか?”をより考えていくようになったんです。そうして生まれた、2番の<流れてくるTimeline 気持ち揺らいでって Won't look 閉じるPhone 閉じたHeart>という言葉は、すごく気に入っています。今は、スマホを触る時間が多いからこそ、自分の中に貫いたものがあったとしても、頭に入ってくる情報のせいでいろんな人と自分を比べてしまったり、他の人の輝く姿を見て羨ましがってしまったりと、そういうことがあると思うんです」
NANO「私もここの歌詞がすごく好きです。すごく共感できるんですよ」
YUUKI「“自分を愛そう”というポジティブなメッセージを、ただ投げかけるだけでは、ここまでしっかりと心に刺さらないと思うんです。でも、このRINOちゃんが書いたこのフレーズが、すごくグッとくるんですよ。より深みがあるからこそ、共感してもらえるので、より多くの人に愛される曲になったらいいなと思いました」
――NANOさんとYUUKIさんも作詞をされるんですか?
NANO「実は、「Love MySelf」はメンバーが歌詞制作にチャレンジする機会があったんです」
――そうなんですね! ということは、今回3人全員がチャレンジされていたんですね。
NANO「はい。日ごろから歌詞を書き留めたり、クリエイティブなものをもっと開拓していけたら、私たちの強みになるんじゃないかな?と思いました。なので、これからも積極的に書いていきたいです」
――歌詞って、自分とより対峙するからこそ、“こういうタイプだったんだ”って気づきますよね。
NANO「わかります。逆に、自分が書いた歌詞を見て、言えなかった気持ちや、ここにしかなかった気持ちを吐き出すことができるんです。改めて、本心に気づくことができました」
YUUKI「私、歌詞にはどちらかと言うと暗めな言葉も結構書いていて…。“本当の気持ちはこれなんだ!?”と思いましたし、歌詞に書かれる言葉は自分の鏡だということも気づきました」
――お二人の歌詞も楽しみにしていますね。RINOさんも、自分の本心に気づいたのではないでしょうか?
RINO「そうですね。もともと自分の感情や記憶をメモに残していくことが好きなんです。なので、新しい感情に出会った時には、忘れないように言葉で残しています。でも、それらの言葉を、短い小節の中にどう入れるのかがすごく難しくて…。“この言葉を伝えたいけれど、どうすればちゃんと伝えられるだろう?“ということをすごく考えたので、これからは語彙力を増やしたいです」
――メッセージが強いからこそ、レコーディングは大変だったのではないでしょうか?
NANO「“歌詞の意味をしっかりと伝える声色作りはどうしたらいいか?“を考えました。だからこそ、より歌詞の意味を自分の中に入れ込んでからのレコーディングだったので、よりいい状態で歌うことができました」
YUUKI「曲調だけで言えば、一番明るくて、春の温かさを感じるような曲なので、基本的に口角を上げて歌うように意識していました。さらに、聴いてくれる人達、REBORNのみなさんにしっかりとメッセージが伝わるように、喋るような感じで歌ったんです。REBORNのみなさんは毎回しっかりと感想を伝えてくれるので、すごく励みになっています」
――今回も感想が楽しみですね。
――RINOさんは自分の言葉を歌うことにどんな心情の変化がありましたか?
RINO「自分の歌詞が入っている曲をみなさんに聴いていただけるワクワク感がすごくあったので、歌う時も気持ちが入りました。でも、この曲は私にとってはすごく難しくかったんです。と言うのも、本来の歌い方とは違うものを求められたので、ちょっと苦戦してしまって…。でも、おかげで自分の引き出しも増えたように思います」
――Track Videoは韓国で撮影したそうですが、いかがでしたか?
NANO「本当に寒かったです! -16度くらいだったので! 晴れていたけど雪が降ってきたりして、とにかく寒さとの戦いでした(笑)。でも、花火ができたのはすごく楽しかったです」
YUUKI「海辺でキャンピングカーに乗り、「Love MySelf」をみんなでカラオケのようにマイクを回しながら歌うシーンもあったんです。レトロなビデオカメラを回したりしながら、楽しく撮影ができたので、画面を通してその温かみを感じてもらえたら嬉しいです」
RINO「この曲のTrack Videoでは、ダンスシーンがないんですよ。アクティングが多かったので、私たちの素の表情を楽しんでもらえると思います!」
――さて、この曲がリリースされた後は、新生活の季節になりますが、みなさんは新しい環境は得意なタイプですか?
RINO「とても苦手です!(笑)」
NANO「あはは。即答だ!」
RINO「学年が変わるときや、クラス替えは本当に嫌でした! 1から友だちを作ることがすごく苦手で…。その環境に足を踏み込んでしまえばあとは何とかなるんですけど、ためらう時間が長いんですよ。その時は5tくらいの重りが足についているんじゃないか!?って思うくらいで…!」
NANO「RINOは現場でも人見知りを発動していましたね(笑)。でも、仲良くなると一気に心を開いてくれるタイプなんですよ」
RINO「NANOちゃんは私の正反対なんです!」
NANO「超外交的なので、何も怖くないです(笑)。どこの国だろうが、自分から話しかけるタイプで(笑)。席に座って、隣になった子にすぐに話しかけます」
RINO「こういうタイプの子がいると、本当に助かるんです! できることなら“話しかけてほしいオーラ”を出したいのに、それさえも緊張してできなくて。そんな時は表情もかなりこわばっているので、怖い人だと思われることも多くて。なので、今、仲の良い友達もみんなNANOちゃんタイプです(笑)」
YUUKI「私はこのふたりの中間です(笑)。友だちって最初のタイミングで作らないと、あとから作るのは難しいですよね。そのせいか、初対面はとても明るくふるまえるんですけど、2回目に会った時に何を話していいかわからなくなるんです…。毎回、“初回にあんなに明るいキャラで行かなければよかった…”と困っています(笑)。なので、新生活を迎える方には、“あまり無理をしないように”と伝えたいです!」
NANO「でも私みたいなタイプは、苦手な人もいるので、様子をすごく探っちゃうんですよ(笑)」
RINO「遠慮せずに話しかけてほしいです! あと、私みたいなタイプは、口角を上げておくだけで印象が違うので、上げてみてください!」
――IS:SUEの曲って、一貫して自分らしくいることを教えてくれますが、歌うことでどんな心境の変化がありましたか?
YUUKI「「CONNECT」はすごくメッセージ性が強い曲で、この曲がひとつのキャラクターだとしたら、ちょっとだけ距離感を感じていたんです。でも、いろんな場所でこの曲をパフォーマンスしていくうちに、その違和感を解消したくなったんですよ。“ちゃんとこのメッセージを嘘偽りなく歌える人でありたい”と思うようになったんです。それからは、曲に鍛えられているような感覚もありますし、自己肯定感が上がったように思います」
RINO「私も、どんどん強くなっているように思います。それに、このIS:SUEという名前がすごくいいなって思っていて。このグループ名に合うような曲がたくさん生まれていますし、強い部分も弱い部分もすべて自分自身という、全て肯定的に捉えられるような曲が多いので、私自身も歌っていてすごく沁みるんです。それこそ、『LAPOSTA 2025』で「STATIC」を歌った時に、これまでで一番歌詞が沁みて、歌いながらちょっと泣きそうになってしまって…。そのくらい私たちが歌っている曲の歌詞ってすごく素敵だと思いますし、気づかされる部分がたくさんあるので、常に学ばさせてもらっています」
NANO「「CONNECT」から始まって、今の時点で6曲、自分たちの曲がありますが、どの曲も本当に素敵なんです。日常生活で落ち込んだときも、ふとIS:SUEの曲を思い出して“まぁ大丈夫か”と思えることもあるんです。それに、歌っていくうちに歌詞が自分自身のようになり、勝手に自分自身が強くなっていくような気持ちにもなれるんですよ。今後もみなさんの心に寄り添っていける曲を届けていけたらいいなと思っています」
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(おわり)
取材・文/吉田可奈
写真/中村功
RELEASE INFROMATION
Up coming events
MTV VMAJ Pre-Show
2025年3月19日(水) ぴあアリーナMM
※IS:SUEは、LIVE ACTに加え「MTV VMAJ Pre-Show」のレッドカーペットにも出演
KCON JAPAN2025
2025年5月9日〜11日 幕張メッセ
ドコモ超十代2025
2025年3月26日(水) 国立代々木競技場第一体育館