──13th Single『NEW GAME』が8月19日にリリースされます! 表題曲「NEW GAME」は、現在オンエア中のTVアニメ『対ありでした。〜お嬢さまは格闘ゲームなんてしない〜』のエンディング主題歌です。

「エンディング主題歌のお話をいただいてから原作を読ませていただいて、絵がとても綺麗で可愛いかと思いきや、目をひんむいて雄叫びを上げているシーンもあって。そのギャップが印象的でしたし、隠さないといけないことや秘密を抱えながらも、やっぱり“自分のしたいことをするのが一番いいよね”というメッセージ性を強く感じました。それは、私が音楽を通して、応援してくださっているファンの方とか、まだ見ぬ、いつかファンになってくれたら嬉しい人たちに届けるべきメッセージに近いと思いました」

──その“近いメッセージ”というのをもう少し詳しく聞かせてください。

「例えば、“ライブの楽しみ方をどうしたらいいですか?”って聞かれることがあって…私は“自由でいいんです!”とお答えしています。もともと“自由でいい”と思っていましたが、海外でいろんなライブに出演させてもらった時に、海外のお客さんは本当に皆さん好きなように音楽を楽しんでいるのを見てきて、より胸を張ってそう言えるようになりました。私のライブに来てくださるファンの皆さんだったら信じられないかもしれないですけど、アップテンポの曲の時にまるでバラードを聴いているかのような緩やかな動きをしている方がいらっしゃったり、バラードでも逆にすごいノリノリで聴いてくれている方もいらっしゃったりして。“自分が感じるままに楽しんだらそれでいいんだ!”と思うことが節目節目であったので」

──なるほど。

「あとは、このお仕事を始めてから、出来ないことともいろいろと向き合って、悩むことも多かったので。でも、最終的には“自分が楽しむことが一番だ”と思って。“どんな時に人って輝くんだろう?”と考えた時に、やっぱり楽しんで取り組んでいる時が一番キラキラしていると思います。当たり前のようで忘れかけていることを原作を読ませていただいて、改めて思い出しました」

──作詞作曲はアーティスト仲間のナナヲアカリさんです。どうしてナナヲさんにお願いしたのでしょうか?

「今回はですね、『〜お嬢様は格闘ゲームなんてしない〜』というサブタイトルの通り、お嬢様…つまりは女の子がたくさん登場するので、私たちもいい香りのしそうな座組で作りたいと思ってお願いしました」

──あはははは。いい香り。

「これまでもアーティスト仲間の北澤ゆうほちゃんやコレサワちゃんに書き下ろしてもらったことがあって。それがすごく楽しくて、思い出に残っています。ソロアーティストだと、どうしても和気あいあいとして楽しい感じを伝えるのが難しいので…だから、ナナヲアカリちゃんにお願いして、一緒に楽しく作った思い出を曲に落とし込みたいと思いました」

──ナナヲさんとは、かつてTVアニメ『Engage Kiss』のオープニング・テーマがhalcaさん(「誰彼スクランブル」)で、エンディング・テーマをナナヲさん(「恋愛脳」)が担当していたという縁もありますね。

「その時に出会って、アニメ作品がきっかけでリリースイベントを一緒にやったりとか、ラジオ出演も一緒にさせてもらったりとかしました。それ以来、北澤ゆうほちゃんと3人でご飯に行くこともあって。“3人とも女子校出身だ!”みたいな話もしていて。それもお願いした理由の1つです。あーちゃんも“私も女子校出身です”ってコメントをしてくれたんですけど、そういうこだわりポイントも実はあって。今回、こうしてご一緒できてすごく嬉しいです」

──楽曲を受け取ってどう感じましたか?

「私に対するエールだと思いました。気に入っている大好きなフレーズが、ラスサビの 4行目の<楽しいだけじゃなくたってオールオッケー>というフレーズで、“すごく励まされるな、背中を押されるな”と思っていて…」

──ここなんですか? <もっと好きに言え!! 君らしい未来も見たい>ではなく?

「そこにもグッときています。でも、言葉にはしていなかったですが、常日頃から自分がぼんやりと思っていたことをボンッとこの1行で言ってくれた感じがあって。“あ、そうそう。わかってくれる”って感じたんです。ナナヲアカリちゃんが私のために書いてくれたということが、このフレーズですごく伝わってきましたし、私も“確かに言ってそうかも”と思えました。自分の心の中から湧き出た言葉のようで、素晴らしいフレーズだと思いました。それってすごく難しいことだと思うんですよ」

──ナナヲさんの書いた歌詞だけど、自分の言葉として歌えているんですね?

「ですです! 言葉をお借りするのも素敵なことだと思いますけど、私が言っても違和感のない、胸を張って言える、嘘をついていない言葉をプレゼントしてくれたと思いました。逆に<もっと好きに言え!!>は、すごく惹きつけられますし、いいフックになるフレーズですけど、誰もが1度は言ったことがある強いメッセージ性を感じたんです。だから、<楽しいだけじゃなくたってオールオッケー>がとても気に入っています」

──halcaさんも<楽しいだけじゃなくたってオールオッケー>って思っているんですか?

「全部をひっくるめて、終わり良ければ全てよしみたいな感じです。私たちって“楽しいことだけがいい”ってついつい思いがちですけど、楽しいことがどうして楽しいと思えるのかというと、そうではなかった時の気持ちがいいスパイスになっている気がするんです。複雑ですけど、そこは切っても切れないと思います。“苦しい”や“辛い”があるからこそ、“楽しい”がより際立つと思いますし、私の場合は、むしろ楽しいだけじゃない方がオールオッケーみたいなところもあって。すごく共感します、このフレーズは」

──このフレーズで背中を押された、エールだと感じた部分というのは?

3人での食事会の時に、最近あった出来事をお互いに報告していて…“こんな楽しいことがあったよ”とか、“最近こういうことで悩んでるんだよね”みたいな話をしたんです。で、次のお店に向かう途中、商店街の中で、あーちゃんが私の肩をがっちり掴んで、“大変なこともあるだろうし、将来について悩んでしまうこともあると思うけど、halcaちゃんなら大丈夫だから”って、すごくはっきりと、しっかりと、強く勇気づけてくれたんです。この曲を聴いた時に、それがパッと思い出すことができました。“あの日の夜”を思い出しました」

──“halcaらしい未来”を期待されていますね。“halcaらしさ”ってなんでしょう?

「最近、だんだん自分を解放することを怖らないでいられることは実感しています。毎週、ラジオで自分の思っていることをとにかく話し続ける4時間を続けていたりとか、作詞することが増えたのも大きいと思います」

──カップリング曲の「あほっとぽていと」は作詞を共作されていますしね。

「ディレクターさんが私の作詞チェックをいつも厳しくしてくださっていて。私が作詞にチャレンジする前から“ネガティブなことをエネルギーにしなさい”って…“人の痛いところに上手に触れることができる人がいい作詞家さんなんだよ”と教えてもらっていたんです。“それはすごく難しいことだから、ボケーッと過ごさずに、そういうことをちゃんと日頃から拾い集めなさい”と教わっていました。それが、さっきの<楽しいだけじゃなくたってオールオッケー>が、むしろ楽しいだけではない方がいいと思えているとこにもつながってくるんですけど」

──だから、「あほっとぽていと」で<「楽しいことだけじゃおなかがへるのも」>と歌っているんですね。

「はい。「NEW GAME」と「あほっとぽていと」の歌詞カードを並べるとちょうど場所も同じくらいのところに書いてあります」

──(笑)。

──「NEW GAME」の話題に戻りますね。サウンド的にはガーリィーなポップロックです。ナナヲさんが“楽曲制作で意識したことはhalcaちゃんのカラーを出せるような跳ね感だったりメロディー感を意識して、halcaちゃんだからこそ歌える、葛藤を抱いている中でのフレッシュな素直さを詰め込んだような気がします。アレンジもhalcaちゃんワールド全開に仕上げていただいて、とっても素敵な楽曲になっています”というコメントを残していますが、このコメントをどう感じました?

「嬉しいです。これまであまり跳ねる曲はなかったですけど、“halcaの曲の核となる部分はどこだ?”を考えてくれて、リズムを大事にしてくれたのが伝わりました」

──なるほど。

「だからこそ、コメントがすごく嬉しかったです。halcaチームのディレクターさんは歌詞とリズムに厳しい方で、意外とピッチはそんなに注意されたことなかったんです。私はデビューする前までは、歌を上手に歌いこなす、乗りこなす方法は、ピッチをバチンと当てることだとずっと思っていて。カラオケでも音程のバーにぴったり当てることにみんな集中しますよね? でも、“歌っている人も心が踊って、聴いている人を自然とワクワクさせるような歌い方って何だろう?”と考えると、やっぱり大事なのはリズムなんだということを、そのディレクターさんに出会って痛感しました。出来るようになるまでは、本当に“何、言ってんのこの人は?”と思っていたんですけど(笑)、“今はわかんなくてもいいから、考えるな、感じろ”みたいな感じで、レコーディングの時も、TDチェックの時もマスタリングの時も、“こうだぞ!”と体に刻んで教えてくれました。“今はわからなくても、いつの間にかできるようになるから”と言われていたんですけど、本当にそうでした。嘘みたいな話ですけど、本当にそうだったんです。だから、今まで積み上げてきた、特訓してきたものをこの「NEW GAME」でバーン!と示すことができたと思いました」

──「NEW GAME」というタイトルはどう捉えていますか?

「ナナヲアカリちゃんがつけてくれたタイトルなので、勝手に言ってしまうんですけど、私が受け取ったのは、<もっと好きに言え!!>というメッセージと通ずると思いました。“もっと好きに言ったその先には新しいステージに上がれているよ”みたいな。むしろ、“新しいステージを作っていこう”というメッセージが込められていると思って。私を励ましてくれた“あの日の夜”に、確か私が“もっとこんなことしてみたいんだよね”みたいなふわっとした願望を言ったと時に、“やりたいことがあるんだったらもっと言って大丈夫だよ”と言ってくれたあーちゃん。ここに書いてあるのは、本当に“あの日の夜”のことです。“大丈夫だから”と曲を通して言ってくれています。“halca、新章を始めよう!”と手を取り合って、一緒に進んでくれている感じがしました」

──そして、先ほど少しだけ話に出た「あほっとぽていと」ですが、歌詞にはどんな想いを込めていますか?

「この曲は自分のかっこ悪いことを綴った懺悔の歌です」

──あははは。懺悔の歌なんですか? 超コミカルな曲ですよね

「はい。オンラインゲームの友達がいるんですけど、“次はこのゲームで遊ぼう”と言われた時に、“O.K.!”って返事をして。ある日、“22時から遊ぼう”と言われた時に、22時に画面の前で待機はしていたんですけど、ゲームを立ち上げないでYouTubeをぼーっと見てたことがあって。で、“何してるの?”と言われて、“あ、ごめん、YouTube見てたわ”って答えたら、“halcaちゃんってさ、全部のことが遅いよね”と言われて、すごくショックを受けたんです」

──それは傷つきますね。

「ただ、こう言われたきっかけになる出来事はそれだったんですけど、きっとそれまでにも“遅いな”と思わせることが常々あって、爆発させてしまったのがこの出来事だったと思うんです」

──そして、ここで“ネガティブをエネルギーにしろ”という教えが活きてくるんですか?

「ですです(笑)。「あほっとぽていと」をどんな歌詞にしようかと悩んでいた時に、ちょうどこの事件が起きて。“ネガティブみっけ! これ、ネタにしたろ”と思いました。だから、ショックだったのと同時に、“やったー!”でした。2nd albumnolca solca』に収録した「weather through」を書いた時は、自分が今までずっと思い続けていたことをまとめて言葉にしてみたんですけど、今回の「あほっとぽていと」は、よりリアルタイムな自分の気持ちです。新鮮な自分の気持ちを新鮮なまま閉じ込めてみました。そういうところも、ジャガイモを連想するタイトルにぴったりだと思います」

──<どうぶつに例えるならナマケモノ/ものは言い様マイペース 長所↔︎短所>も実話ですか? このフレーズもネガティヴをエネルギーにしていますね。

「まさにそうです。お母さんから“あなたはナマケモノだね”とずっと言われていて…“そうだよ、ナマケモノだけど!”みたいな感じで言い争っていたんですけど、私は気に入っていて。“ナマケモノ”と言われるのは嫌ですけど、今、こういうお仕事をしていてさらけ出すのであれば、そういう部分もいいネタになるとむしろ思えているので、この<ナマケモノ>というワードは入れたくて。ぴったり当てはまって良かったですし、悪い言い方をすれば、“たるんでいる”みたいなイメージですけど、よく言えばマイペースみたいな。“ブレない、人に左右されなくて、芯があっていいね”と言わるところもあると思います。そういう自分のダメなところって、むしろ言い換えればいいところでもあるんだよということを、この曲を通して伝えたかったです」

──短所も長所や個性になりますか?

「小学生の時の授業で教えてもらったんです。長所を探すときは短所から、短所を探すときは長所からって。言い換えればどうにでもなるし、言うことがない場合は、そうやって広げていけばいいんですよみたいな感じで教えてもらって。ものの言い方によって、伝わり方が変わるのは、小学校で教わってから自分の中で大事にしていることです。面白がってやっていることなので、ここで表現できてよかったです」

──「NEW GAME」の<私らしくいたい>と通じる部分もありますね。

「曲調は違いますが、“前向きでワクワク”と“斜め上を見上げているところを目指している方向性”は似ていて。到達するゴールは近いので、すごくハッピーなシングルに仕上がったと思っています。実際、私の今の心境にもすごくリンクしていて」

──どんな心境と重なっているのでしょうか?

「すごく今、明るい気持ちでいます。少し前はもっと縮こまっていて…。日頃からよく笑っているのは嘘ではなくて本当なんですけど、仕事モードになる時だけ、怖さや不安な気持ちがいつもどこかにこびりついている感じがありました。でも、今はそういうのも吹っ切れたというか…周りの人たちにもポジティブなことを口に出す人が増えた感じがしています。それで私も新しい刺激を受けて、最近は運動を始めたり、朝早く起きて、“おはようございます”とかSNSに投稿しちゃったりして(笑)。そうやってどんどん気持ちを前向きにしていくと、行動力がどんどん上がりました。そしたら、本当に取り憑いていたものが剥がれ落ちたみたいな感じになって。今、いい感じに脱皮できているので、冬物のコートと共に脱ぎ捨てていい夏を迎えられそうな感じです」

──今年の5月でデビュー8周年を迎えて、9年目に突入しましたが、これからはどう考えていますか?

「やっぱり歌うことが大好きです。私がこんなに続けられることは他にはないと思って。改めて、歌じゃなければこんなにずっとできなかったから、そういうものに出会えたことが嬉しいですし、それをお仕事にできたこともすごくありがたいということを再確認しています。ただ、“歌手になるまでが大変”と思っていましたけど、なってからは“続けるのが大変”ということにも気づきましたし、年数的にも、もう“一応”ではなく、ちゃんと“歌手をやっています”と言えるくらいの年数になりました。そういうことも相まって、今はすごく明るい気持ちで、吹っ切れています。いい意味で諦めがついて、もう胸を張るしかないみたいな状態になっていて。だから、リラックスして、 好きなことを喋ったり出来ているのかな?とも思っています。そういう気持ちは多分、表にも出ているから、ミュージックビデオやジャケットの写真も年々、どんどんリラックスした表情になってきていて、それは嬉しいことだと思います。でも、これからもっと長く歌い続けていくためには、現実問題、歌だけだと難しい時代にもなってきていると思うんです。だから、それ以外のところでもたくさん寄り道を楽しみたいです。寄り道が大好きですし、話もすぐ脱線しちゃうし(笑)、そういうのが私らしさだと思います。“あれもこれもしたい!”と思うのが本当の私なので、あれもこれも手に入れる気持ちでやりたいです。1番大事なのは歌ですが、その大事な歌うことを守るためにも、ラジオやSNS も頑張りたいですし、何にでも取り組みたいです。そういうのって新人さんの時ほど舞い込んでくるものだと思いますけど、私はいつまでも積極的に新鮮なチャレンジをし続けたいです!」

(おわり)

取材・文/永堀アツオ
写真/中村功

RELEASE INFROMATION

halca「NEW GAME」初回生産限定盤(CD+Blu-ray)

2026年819日(水)発売
VVCL-294029413,190円(税込)

初回生産限定盤(CD+Blu-ray)

halca「NEW GAME」通常盤(初回仕様)(CD)

2026年819日(水)発売
VVCL-2942/1,650円(税込)

通常盤(初回仕様)(CD)

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