──まず、今年8月27日にデビューシングル「僕らの瞬き」をリリースした心境から聞かせてください。

REI「私はそれまでは普通の学生で、アイドルはテレビで見ているような存在というか…大げさに言ってしまうと“夢の中の存在”でした。でも、こうしてBNSIとして一緒に活動できるメンバーが7人揃って。これまでに活動をしてきたメンバーもいるからこそ、もう夢と思わずに真剣に取り組んでいきたいと思っています」

MAYA「“やっとデビューシングルをリリースできた!”というのが率直な感想です。「僕らの瞬き」をリリースして、素敵なメンバーたちに恵まれて、簡単には経験できないようなことをさせてもらって。人前で歌うのが初めてだったので、私の声が皆さんにどう届くのか…そして、どういう感想を持っていただけるのかドキドキしていました」

LILI「私は小さい頃からずっとアイドルに憧れていたので、幼い頃の夢だったアイドル活動のスタートラインに立てたのがとても嬉しいです。私たちのデビュー曲「僕らの瞬き」はいい意味でアイドルらしくない曲なので、BNSIらしい最初の一歩を踏み出せたと思います」

SAKI「私もアイドルに憧れていた側で、ずっと見る側だったんですが、逆に見られる側になるということにドキドキでいっぱいでした」

──YUIさん、LISAさん、AIさんは2度目のデビューとなります。

YUI「これからも続けたいと思っていた歌とダンスがグループの解散という形で一旦、終わってしまいました。今年の春は悩みの時期で、“今後どうしよう?”と考えていたんですが、この7人でBNSIとしてデビューすることができました。またステージに立てることが率直に嬉しかったですし、今後の自分自身の未来にも期待ができたこともすごく嬉しかったです」

LISA「前のグループでは 1 年間の強化期間があってからデビューしたんですが、BNSIは今年の6月にみんなと初めて会って、こんなに早く「僕らの瞬き」という素敵な曲をいただけたことに感謝の気持ちでいっぱいですし、みんなに出会えたこと、これからこの素敵なメンバーで高め合っていけることにワクワクしています」

AI「私もデビューは2度目になるんですが、素敵なメンバーとスタッフさんにも恵まれて“幸せだな”という気持ちと、アイドルとしては少し珍しいコンセプトなので、“たくさんの人に受け入れてもらえるかな?“という不安も少しだけあって。でも、自分たちだからこそ届けられるものがあると思っていますし、オーディションの段階から世界を目指していたので、”これからどんな景色が見ていけるんだろう?“という期待でいっぱいです」

──今、オーディションの話が出ましたが、「日本文化を世界に向けて、心を込めて伝えていきたい。」をコンセプトに掲げた“MAGOKORO.プロジェクト”オーディションにはどんな想いで参加しましたか?

SAKI「元々アイドルに憧れていて、坂道グループさんをはじめ、いろんなアイドルさんのライブに行っていたんですが、自分とは違う世界の存在だと思っていて。ステージに立っている自分もまったく想像がつかなかったんですが、オーディションの募集要項の一番最初に「勝手に諦めてしまっていたあなたへ」と書いてあって。“あ、それ、私だ”と思いました。そんな私でも“一歩踏み出してみようかな?“と思ったのがきっかけで、オーディションに参加しました」

LILI「幼い頃からアニメ『ドキドキ!プリキュア』と『プリパラ』を見ていて、ずっとアイドルになりたいと思っていました。中学生の時に、“人生は一度きりだし、挑戦してもいいんじゃないかな”と思って、数え切れないくらいのオーディションを受けていたんですが、何度も受けては落ちてを繰り返していたんです。“そろそろどこかで諦めをつけなきゃいけないな…タイミング的には今年の春が最後かな“と思っていたところに、このオーディションを知って。ラストチャンスのつもりで、人生をかけて応募しました」

MAYA「私が小さい頃は周りの子もみんな AKB48さんが大好きで。私も小さい頃からアイドルを見るのが好きで、歌やダンスをマネしているうちに、踊るのが楽しくなって、ダンスを始めました。このオーディションを受けたきっかけは、「日本独自の”ライブアイドル”というカルチャーを組み合わせ、唯一無二の存在として世界を目指す」というコンセプトを見たときにビビッと来て挑戦することにしました」

REI「私はスポーツ少女で、新体操やチアリーディングをやっていて、そっちで頑張ろうと思っていたんですが、ある時をきっかけに諦めて…。でも、そこで狭い世界から視野を広げて考えた時に、“踊ることが好きだから、アイドルやってみよう!“と思って応募しました」

──AIさんたちがこのグループに入るまでの流れも聞かせてください。

AI「私は小さい頃からずっとダンスやってきて、踊ることがすごく好きで。小学生の時に大きなステージに立つことがあったんですが、そこで見たキラキラとした景色が忘れられませんでした。そこからステージに立ち続けたいと思うようになって、アイドルを目指すようになったんですが、前のグループが現体制終了となって、みんなが卒業することになりました。私はステージが好きだったので、“まだそこにいたい”という想いもあったのですが、自分のやりたいという想いややる気だけではどうにもならないことがたくさんあるということを、その活動の中で学びました。だから、“もう諦めてしまおう”という瞬間はたくさんあったんですが、“もう一度人生をかけて挑戦をしよう!”と思ったタイミングでちょうどこのオーディションに出会いました。“人生をかけて頑張るぞ”という思いで、オーディションに応募しました」

LISA「私は4歳の時から広島のスクールに通っていて、歌とダンスを習っていました。PerfumeさんやBABYMETALさんのように世界で活躍されているアーティストの先輩方を見てきて、“自分も絶対にアイドルになりたい!”という気持ちがあって。そこから広島で8年間、活動をしてきたんですが、“自分がやりたかったことを全部やりきった“という想いと、やっぱり、”世界で活躍できるアーティストになりたい“という夢を捨てきれなくて。”咲く場所を変えたらどこまで成長できるかな?”というのを試したくて、グループを今年の3月に卒業しました。卒業公演をさせていただいた次の日にこのオーディションの応募を見つけたので、タイミング的にも“ここなのかもしれない”と思ってオーディションに参加しました」

YUI「私は8歳から12歳までミュージカルをやっていて…そこから歌とダンスが好きになって。今年の春に改めて自分を見つめ直す期間があったんですが、“まだやりたいことが全然できていないな”、“目標を達成できていないな”と思っていたときに、BNSIのお話をいただいて。グループのコンセプトや世界を目指すという目標にすごく惹かれましたし、“歌とダンスに特化したグループにしたい”というスタッフさんの熱量も伝わって、このグループに入ることを決めました」

──メンバーから見て、他のメンバーはどう見えてますか? 隣の人を紹介してください。では、YUIさんからLISAさんをお願いします。

YUI「“表現力の化け物”だと思います。これまでの活動の経験から、グループの中でも一番自分の見せ方をわかっていますし、歌声の声量もあって、ダンスも力強いです。“内に秘めているものが熱い“と思うんですが、意外とポンコツな一面もあります(笑)」

LISA「嬉しい〜。ありがとうございます。REIちゃんは“センスの塊”かな。歌とダンスをやったことないって聞いた時にびっくりしたくらい、歌声に特徴があって印象に残ります。ダンスも吸収能力がすごいんです! これはセンスだと思いましたし、個人的に私と性格が一番似ているのがREIちゃんで…“何も考えてない”もの同士ってところで、絶対に仲良くなれると思いました」

──“何も考えてない”ってところはそのままで大丈夫ですか?

LISA「あ、いい意味で!()

REI「あはははは。大丈夫です」

REI「MAYAの内面は言葉に表せないくらい優しくて包容力があって、お母さんみたいな感じです。“BNSIのマザー・テレサ”なんですが、パフォーマンスとなると、この可愛らしい容姿と包容力のある中身からは考えられないほどかっこよくなります。ギャップの塊だなって思います」

MAYA「AIちゃんは“太陽みたいな存在で努力家”です。AIちゃんがいるだけでその場がすごく盛り上がりますし、元気になります。ほんとうに太陽みたいな明るい存在なんですが、努力家の一面もあって。例えば、練習の時でも、休憩の後に一番最初に練習に戻るのはAIちゃんなんです。自分の納得のいくところまで追い込みますし、努力家なところを尊敬しています」

AI「みんながキャッチコピーをつけているので、ちょっとふざけちゃうんですが…」

LILI「なに? 怖いんだけど!」

AI「LILIちゃんは“天然学級委員長”です」

LILI「あははは。確かにずっと学級委員はやっていた」

AI「LILIちゃんのパフォーマンスは“正解!”って感じがするんです。普段のレッスンも真面目に取り組んで、一生懸命に頑張っているんですが、その中に可愛らしさがあって。一生懸命頑張っているのを見ると、“私も頑張らなきゃ”、“負けてられない”と思いますし、可愛らしい一面を見ると、“助けてあげたい”と思ってしまいます。最初の印象は真面目でしっかりさんなイメージなんですが、話しやすくて、可愛さとクールな一面の二面性が魅力的です!」

LILI「キャッチコピーだったらSAKIは“不器用なクールビューティー”に尽きると思います。SAKIの顔がすごく好きなんです…本当に美人じゃないですか。顔合わせの日、“私、怖くなかった?”って聞いてくれたんですよ。確かに美人だから、最初は“話しかけにくいな…”と思ったんですが、レッスンを重ねていくたびに、歌もダンスも未経験ながら、がむしゃらに頑張っているところが見えて。私も未経験だったから、“一緒に頑張ろう!”と思えたのがすごい嬉しくて。がむしゃらに一つ一つ乗り越えていく姿がSAKIのいいところだと思います。あと、この見た目からはあまり想像がつかないくらいアイドルオタクなので、そこもいいギャップだと思います」

SAKI「YUIは“歌姫”。歌声が本当に素敵すぎます。しかも、うまいだけではなくて、いろんな楽曲に合わせた歌い方もできて、どの歌声も全部すごく素敵なんです。もうピカイチで歌が上手です。性格は、美人だからお姉さんっぽいのかな?と思いきや、一人で考えこんでしまうところもあるのがギャップで“可愛い”って思っています」

──ありがとうございます。

──そして、2枚目のシングル「六等星」がリリースされました。最初に受け取ってどう感じましたか?

MAYA「私は、歌詞と曲の雰囲気がBNSIっぽいと感じました。静かに歌い始めてからサビにかけて徐々に大きくなる感じとか…。あと、2番で自然の音が入ってくるんですが、そういうのもBNSIが掲げる日本らしさが入っていて、“いいな”って思いました」

LILI「歌詞に<さよなら>とか、<どうせ>や<なのに>とか、一見マイナスに取られる言葉が多いんです。今までのBNSIの楽曲は、強いサウンドと引っ張っていくような歌詞が多かったので、やっと「六等星」で主人公の弱い部分が見られたことが嬉しくて。私は常に歌詞の主人公の一番の理解者になりたいと思っているなかで、弱い部分を見せてくれた曲なので、すごく愛着が湧いています」

REI「私が好きな歌詞は<やけに眩しく思えてしまうんだ/その痛みに覚えがある>です。「六等星」は肉眼で見える最も暗い星なんですが、そんな星にも関わらず、見守ってもらえているような安心感や儚さが伝わってきます。一見、ネガティブな雰囲気を持たれるかもしれませんが、その中には優しくて温かいメッセージ性が込められているような気がして好きです」

SAKI「<さよならしよう>や<僕は行かなくちゃ>という歌詞があるんですが、今までの辛かったことと別れて、新しいことにチャレンジするのかな?って私は捉えていて。1st SG「僕らの瞬き」ではチャレンジすることのポジティブな面を歌っていたんですが、「六等星」は孤独感や辛い感情も出ています。チャレンジする時のポジティブな面だけではない部分も見えるところが好きです」

AI「私は歌詞を読み解くのが好きなんです。この曲は、過去の出来事や今まであった辛い経験、悲しかった経験、悔しかった経験に足を引っ張られて、前に踏み出す勇気がなくなってしまって…。何かや誰かにすがって、自分の力だけでは立てなくなってしまった時に、自分を信じることや自分自身と向き合うことの大切さ、前に進む力をちゃんと自分は持っているんだよっていうことを伝える歌詞だと思っています。自分のちょっとネガティブな面を前に踏み出す力に変えていく…“自分にはそういう力があるんだよ”ということを再認識して、自分のことをまたひとつ深く知って、より好きになれる曲になっていると思います」

LISA「私はサビの<さよならしよう 僕は行かなくちゃ/祈りさえも 叫びさえも 振り切って>のところにすごく共感しました。8年間活動した大好きなグループを、自分が成長するために、メンバーやファンの方、スタッフさんといった大切な人たちの引き留めの言葉を全部振り切って、一人で一歩踏み出してきました。自分の中の“六等星”が自分でも気づけていなかった、奥底に眠っている、“挑戦したい”という気持ちを表していると思うんです。だからこそ、そういう気持ちも未来には自分のことを照らしてくれる光になるんだよっていうメッセージを伝えたいです」

YUI「「六等星」は個人的に思い入れのある曲です。あまり人に見せない部分がある自分の性格に似ていて、共感できる部分があるんです。特に<夜に飲まれてる>とか、夜に考えがちな自分と似ていて…。「僕らの瞬き」は朝をイメージするような感じの曲でしたが、「六等星」は本当に深夜。いつもはポジティブに考えられていることも、すごくネガティブに考えてしまう時間帯だと思うんです。レコーディングの時もすごく感情が溢れました。気にしがちな過去も抱きしめて、光に向かってもがき続けようという気持ちで歌いました。陽と陰という感じで、2ndシングルにはすごくぴったりな曲だと思いました」

──MVはどんな内容になっていますか?

LISA「「僕らの瞬き」はデビュー曲にふさわしい、BNSIのピュアさとか、初々しい感じ、青春みたいな感じが前面に出ていましたが、「六等星」はまた雰囲気がガラッと変わって、演技シーンにも挑戦しています」

AI「雨の中で叫ぶシーンもあります。夜に撮影したので、もう本当に寒かったです(笑)。みんな手足が痺れるくらいに震えながら撮影していました。それが一番大変でしたし、印象に残っているんですが、極限まで追い込んでいる状態だったからこそ、真っ直ぐ刺すような歌詞の意味や人間味あふれる必死さが伝わるようなMV になっていると思います」

──大晦日には2度目のワンマンライブ、『BNSI ワンマンライブ「BNSI THE LIVE “RE:零”」』が控えています。どんなライブにしたいですか?

REI「9月に開催した『BNSI LIVE SHOWCASE “零”』よりも成長した姿を見せたいですし、初めて来てくださるお客さんもいらっしゃると思うので、その方には驚いてもらえるようなライブにしたいです」

SAKI「私たちのデビューライブのタイトルが“零”で、今回は“RE:零”というタイトルになっていて。“RE:”には“もう一度”という意味があるので、とくにデビューライブを見に来てくださった方には、この3ヶ月間で成長した私たちの姿を見てもらいたいですし、楽しんでもらえたら嬉しいです」

──これからのBNSIはどう考えていますか? 最後に今後の目標を聞かせてください。

LILI「BNSIをもっともっとたくさんの方に知ってもらいたいです。来年以降もたくさんのフェスに出演して、たくさんの方々に“BNSI、なんか気になるな”と思ってもらえるようなパフォーマンスをしたいと思っています。いつかはこの7人で世界に進出できるように、パフォーマンスを高めて、がむしゃらに進んでいきたいです」

MAYA「たくさんの方にBNSIのことを知ってもらって、海外の方にも“日本にこういうグループいるの?”って知ってもらいたいです。あと、まだデビューして3ヶ月くらいなんですが、メンバーそれぞれに秘めている可能性を感じるんです。来年はその可能性をバッと広げられたらいいなと思っています」

AI「「六等星」も含めて、私たちは前向きな感情だけではなく、苦難や葛藤も歌っているので、出会う方の人生にそっと寄り添えるような、背中を押してあげられるようなグループになっていきたいと思っています。「六等星」にちなんでいうと、私たちが輝く星になれるようなグループを目指して、初心を忘れず、毎回のライブを大切にして歌を届けていきたいです」

LISA「私もまずはBNSIという存在を知ってもらうところからだと思います。ライブとか11つのパフォーマンスはもちろん、みんなでもっと力をつけて、たくさんの方の目に触れる機会を増やしていきたいです。SNS などで、BNSIのことを調べただけだと、白黒の写真や動画が多いので近づき難いイメージを持たれるかな?と思うんですが(笑)。奥底まで知ってもらえると、“とんでもなく面白い集団だったぞ!“というサプライズがあるので。たくさんの方に”このギャップがいいよね、このグループは“と思ってもらえるような年にしたいです」

YUI「日本人の侘び寂びや幽玄美を体現していくBNSIのコンセプトを私達は貫いていくので、それが日本だけでなく、世界の皆さんに届いたらいいなと思いますし、少しでも私たちの熱い想いが伝わると嬉しいです」

(おわり)

取材・文/永堀アツオ
写真/野﨑 慧嗣

RELEASE INFROMATION

BNSI「六等星」

2025年124日(木)配信

BNSI「六等星」

LIVE INFORMATION

BNSI ワンマンライブ「BNSI THE LIVE “RE:零”」

2025年1231日(水) 東京 CHIC HALL SHIBUYA
1部15:30開場/16:00開演
2部18:30開場/19:00開演

BNSI ワンマンライブ「BNSI THE LIVE “RE:零”」

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