Peggy Gou『I Hear You』/XL1375CDJP/XL Recordings

Peggy Gou『I Hear You』

韓国出身、ベルリンを拠点に活動するアーティストであり、ファッションアイコン、DJ、ファッションデザイナー、プロデューサーといくつもの顔をもつPeggy Gouが待望のデビューアルバムをリリース。自らのルーツである90'sのクラブミュージックシーンを通して、タイムレスなものを創り出したいと語る。先行シングルで既にアンセムとなっている「Nanana」、90'sロックスターのひとりであるレニー・クラヴィッツとコラボした「I Believe In Love Again」、ジャケットのアートワークにも作品を提供したアーティストのOlafur EliassonがMVの監督をつとめた「1+1=11」を筆頭に、そのメッセージはしっかりと届けられている。



Machinedrum『3FOR82』/ZEN299/Ninja Tune

Machinedrum『3FOR82』

ノースカロライナ出身、現在はL.A.を拠点に活動するMachinedrumのニューアルバムがNinja Tuneよりリリース。かつてはアブストラクト・ヒップホップの印象が強かったが、今やエレクトロニック・ミュージックをも自在に操るコンポーザー、ビートメイカーである。今作は90年代後半にみずから録りためていた多くの音源を復元し、メロディアスなノスタルジアも残しつつ現在に蘇らせた。Jesse Boykins Ⅲ、Tinashe、KUČKAなどのコラボレーターも参加し、HIP HOP~ジャズ~ブレイクビーツ~エレクトロニカ~ドラムンベースの垣根も軽々と越えた多彩なアルバム。

Crumb『AMAMA』/CR004/Crumb Records

Crumb『AMAMA』

2017年にリリースされたEPが各メディアで絶賛され、ツアーは軒並みソールドアウトという大人気サイケポップ・バンド、Crumbの2ndアルバム。ニューヨークを中心に活動しており、多様性を飲み込んだシーンを体現しているバンド。ドリーミンなボーカルに、浮遊感のあるサイケサウンドを聴かせてくれるが、サイケ一色ではなく、至る所にジャズ、ソウル、R&Bの影響が見て取れる。Broadcastをさらに進化させたような印象で、携帯電話での録音など実験的な試みや、エレクトロニック・ミュージックをふんだんに盛り込んだ特徴的なアレンジも際立つ。





Jessica Pratt『Here In The Pitch』/AMIP-0352/City Slang

Jessica Pratt『Here In The Pitch』

L.A.を拠点とするシンガー・ソングライター、Jessica Prattの6年ぶりのニューアルバムがCity Slangよりリリース。ザ・ビーチ・ボーイズ『ペットサウンズ』に影響を受けたと本人が語るように、60~70年代のミッドセンチュリー・ポップスを彷彿とさせるどこか物憂げなメロディラインに、神秘的でスウィートな独特のボーカルが現代のアシッドフォークを奏でる。今作は弾き語りのアコースティック・ギターサウンドをメインに、オーケストラ・アレンジやパーカッションも取り入れており、新たな境地を開いていくアルバムとなっている。 Nico、Vashti Bunyan、Linda Perhacsあたりが好きな人にも強くお勧めしたい。

Sondae『Pilgrim's Road』/ CTY506849631/City Slang

Sondae『Pilgrim's Road』

イギリス出身のSSW、Sondaeのニューアルバム。タイトルからも分かる通り、コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージックの新星アーティストとしてにわかに注目されている。ゴスペルなどに近いカテゴリーではあるが、いわゆる荘厳でクラシカルな印象は全くない。極めて現代的なニューソウル、R&B、ポップミュージックなどで構成されており、軽快で伸びやかなヴォーカルも相まって、むしろBLOOD ORANGEやSamphaを思わせる。ところどころにゴスペルを思わせるような合唱やメロディが混じり、独特の雰囲気を醸し出している。

Sun Ra『Inside The Light World : Sun Ra Meets The OVC』/SUT2882/Strut

Sun Ra『Inside The Light World : Sun Ra Meets The OVC』

ジャズアーティストにして、終生ブッ飛びまくった活動で世界の音楽愛好家から今なお崇拝されるSun Raの未発表セッション音源がStrutよりアルバムとしてリリース。OVC(Outer Space Visual Communicator)と呼ばれる音と映像を一体化させるシステムと出会い、1986年に録画されていた貴重なライブ音源。オリジナルのリールテープから直接リマスタリングされた。 「Calling Planet Earth」、「Sunset On The Nile」、「Theme Of The Stargazers」の未発表ヴァージョンが収録されており、数ある発掘リマスターされる音源の中でも非常にクオリティが高く、コレクターにも必携の一枚。

KAYTRANADA『TIMELESS』/(Digital)/RCA Records

KAYTRANADA『TIMELESS』

ハイチをルーツにもつ、モントリオール出身のKAYTRANADAの5年ぶり、3枚目のニューアルバム。数々の賞を取得し、プロデューサーとしてもチャンス・ザ・ラッパーやケンドリック・ラマー、サンダーキャット、メアリー・J. ブライジなど様々なアーティストを手掛け、Amineとのユニット、KAYTRAMINÉでのリリースでも話題を呼んだ。今作もTinashe、Ravyn Lenae、Dawn Richard、Rochelle Jordan、Charlotte Day Wilson、サンダーキャット、チャイルディッシュ・ガンビーノ、チャンネル・トレスなど多くのアーティストが参加している。軽快なHIP HOP~R&B中心でダンストラックもありとバリエーションに富んでいる17曲+ボーナストラック4曲。






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