藍井エイル「Eir Aoi EXTRA LIVE 2016“D'AZUR-EST FINALE”」＠NHKホール――ライブレポート

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ここまでライブハウス規模のハコをサーキットしてきた藍井エイルの「D’AZUR-EST」ツアーだが、この日はツアー最大級のNHKホール。さらにLINE LIVEで生中継されるということもあって、開演直前の客席もある種の緊張感を孕んでいた。

そんな心地よい緊張感が漂う中、ほぼ定刻に客電が落ち、ライブがスタートする。「IGNITE」のイントロとともに藍井エイルのシルエットがステージに浮かび上がると、客席のテンションは一気に沸点に到達する。そして『D'AZUR』からのナンバーを立て続けに披露する圧巻のステージ。

「ゆらり」、「JUMP!!!」とアップテンポなナンバーを繰り出し、藍井エイル、バンドメンバー、客席のファン、その場に居合わせたすべての人が心地よい高揚感に包まれる中、この日最初のMCで「会場にいるみんなも、LINE LIVEを見ているみんなも、ひとつになって“D'AZUR-EST FINALE”を思いっきり楽しんでいきましょう！」と語りかけた。

凛とした佇まいの白いステージ衣装でヒット曲を次々と歌いあげる藍井エイル。インダストリアル調の「QUIT」やラウドな「シューゲイザー」のサウンドにもパワー負けしないボーカル、「LAPSE FROM VIRTUE」ではNHKホールならではといえるパイプオルガンをフィーチャーし、幻想的な世界を紡ぎ出す。オイコールで盛り上がった「シューゲイザー」、デビューシングル「MEMORIA」と続けて、再びMC。「ツアー中にみんなからもらったパワーを、お返ししたいと思って、今日の“D'AZUR-EST FINALE”という機会を設けました」と告げると会場は大きな歓声に包まれた。そして「もっとひとつになろうぜ！NHKホール！」と会場を煽りつつ、「ツナガルオモイ」へ。「アクセンティア」のオイコール、「Bright Future」では客席のシンガロングが巻き起こり、NHKホール全体がひとつになる。

いよいよライブも終盤戦。しかし藍井エイルの声は全く疲れを感じさせず、どこまでも伸びやかで、「ラピスラズリ」のアコギやストリングスとよく調和していた。そしてラストの「青の世界」。ピアノのイントロから、アコギ、バイオリンが際立つ音数の少ないスロウなトラックに乗せて、しっとりと歌い上げた。

会場から渦のように巻き起こった、エイエイルー！コールに応えてのアンコール。1曲目の「HaNaZaKaRi」に続いてのバンドメンバー紹介では、客席からメンバーひとりひとりに温かい声援が送られた。アンコール2曲目はエイルバンドのドラムス、楠瀬タクヤが詞曲を手掛けた、Hysteric Blueの代表曲「春～spring～」をカバー。そして間もなくリリースされる「翼」を披露したところで、「藍井エイルからお知らせがあります！」と告げるとスクリーンには、日本武道館公演2Daysの文字。最高のサプライズに会場は大歓声で応える。「今日この景色を見て、たくさんの笑顔を見て、やっぱり音楽が大好きだな、ずっと歌い続けたいなって思いました。ありがとう！」と感謝の気持ちを伝えつつ、「サンビカ」で本当のフィナーレへ。バンドメンバーとともにカーテンコールに立つ藍井エイルは、バンドメンバー、観客の全員とエイエイルー！コールでツアーの大団円を飾った。

取材・文／encore編集部

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■「Eir Aoi EXTRA LIVE 2016“D'AZUR-EST FINALE”」セットリスト
1. IGNITE
2. 幻影
3. GENESIS
4. ずっとそばで
5. ゆらり
6. JUMP!!!
7. AURORA
8. Close Friend
9. QUIT
10. LAPSE FROM VIRTUE
11. シューゲイザー
12. MEMORIA
13. ツナガルオモイ
14. アクセンティア
15. Bright Future
16. INNOCENCE
17. ラピスラズリ
18. シンシアの光
19. 青の世界
EN1. HaNaZaKaRi
EN2. 春～spring～
EN3. 翼
EN4. サンビカ