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2021.01.08

和楽器バンド「大新年会 2021 日本武道館 2days ~アマノイワト~」――ライブレポート

和楽器バンドにとって恒例行事ともいえる大新年会。コロナ禍で延期を余儀なくされた2020年から早や1年。2021年はメンバー、スタッフによる入念な準備とファンの協力によって無事開催にこぎつけた。それぞれの思いを乗せた武道館2デイズが幕を開ける。

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思えば2020年は和楽器バンドにとって――アーティストに限らず世界中のあらゆる人びともそれは同じだが――激動の1年だったと言えよう。年始の「大新年会 2020 両国国技館 2days~天球の架け橋~」開催を見送り、それを引き継ぐかたちで「和楽器バンド 真夏の大新年会2020 横浜アリーナ~天球の架け橋~」を敢行。ウィズ・コロナ時代におけるアリーナ公演のロールモデルたる範を示して見せた。

そしてステイホーム期間を経て完成させたニューアルバム『TOKYO SINGING』と、そのタイトルツアー「和楽器バンド Japan Tour 2020 TOKYO SINGING」を成功に導き、未来への希望を繋いだ彼らの2021年は恒例の大新年会で幕を開けた。


和楽器バンド

Photo by Kyoka Uemizo



舞台は日本武道館。1月3日、4日の2デイズで行われた2021年の大新年会2日目。オープニングムービー「Overture~アマノイワト~」に心が躍る。1曲目の「千本桜」。桜吹雪が舞い散るなか、満面の笑みを浮かべて津軽三味線をかき鳴らす蜷川べに。神永大輔の尺八が猛り、鈴華ゆう子が「アマノイワトの幕開けだー!」と高らかに開幕を告げる。

8人の奏でる音のひとつひとつが粒立っていた「reloded dead」、町屋のコーラスワークが光る「反撃の刃」といった序盤からバンドのコンディションのよさが伝わってきた。

鈴華の「新年あけましておめでとうございます。昨日、今日のこの時間を迎えるまでは、本当にライブができるかな、という不安と迷いのなかにいたんですが、こうして無事開催できました。皆さんそれぞれの選択に感謝しています。生配信のカメラも入っていますが、ここにいない人も一緒になって、それぞれの場所から盛り上げて、ライブを作っていきましょう!今日という日は今日しかないので」というMCからは、ウィズ・コロナの状況下にあってもエンターテインメントの火を絶やさないのだという決意表明のようにも聞こえた。


和楽器バンド

Photo by Kyoka Uemizo



黒流の三本締めに呼応する客席の手拍子が心地よかった「起死回生」、正月を厳かに、華やかに寿ぐ「Wagakki&EDM Session -春の海 Remix -」、“一富士二鷹三茄子”というパワーワードとダンサーチームが華を添えた「あっぱれが正義。」という中盤のセットリストは実に大新年会らしい風情があふれていた。

そして和楽器バンドのライブに欠くべからざる演目といえるドラム和太鼓バトルでは、黒流と山葵のバトルはもちろんだが、武道館の天井に届こうかという高さに設えられたステージセットと、念願の初出演を果たし、昨年末に放送されたTBS系「SASUKE2020」へのオマージュともいえる山葵のスピードクライミング、オーディエンスのハリセンと和太鼓&ドラムの応酬が会場の一体感を高めていた。


和楽器バンド

Photo by KEIKO TANABE



さて、和楽器バンドにとって“八”という数字がある種のマジックナンバーともいえる特別な意味を持つことはオフィシャルファンクラブ「真・八重流」門下生(ファンクラブ会員の呼称)ならずとも広く知られているが、2021年は和楽器バンドのデビュー8周年とあって、今年1年をかけて“八奏新報”なる8つのトピックスを発信するそうだ。そして中盤のMCで、その第1弾として、TVアニメ「MARS RED」のオープニングテーマを手掛けたとの報が伝えられ、さらにライブ本編でその新曲「生命のアリア」が初披露された。

大正期の東京、ヴァンパイア狩り、特務機関という物語のキーワードを引き立てる「生命のアリア」の詞とサウンドは、『TOKYO SINGING』の楽曲群とは趣きを異にしており、ライブ仕様で聴く限り、まさに最新型の和楽器バンドを体感できる仕上がりになっていたのだが、音源のリリース、そして「MARS RED」のオンエアを楽しみに待ちたい。


和楽器バンド

Photo by KEIKO TANABE



ライブ終盤、鈴華が語った「マスクを着けていても、その先のみんなの笑顔が見えました。暗闇に包まれた岩戸隠れの舞台、天岩戸……それが今回、大新年会のタイトルに選んだアマノイワトです。重い扉が開かれたように、2021年、私たちの歌がいまの時代を切り拓いていけますようにという願いを込めました」という風雅なエピソードには、強い言霊が宿っていたように思う。

さて、大新年会はいよいよクライマックスへ。天から舞い散る雪の演出と共に歌いあげられた「細雪」、ドラマチックで叙情的な町屋のギターと、儚くも艶やかな鈴華のボーカルに彩られた「IZANA」で大忘年会の2日目が締めくくられた。


和楽器バンド

Photo by KEIKO TANABE



たとえば、『TOKYO SINGING』を象徴する一曲であり、この日のアンコールで披露された「Singin’ for…」は、神永の尺八が軽やかに跳ね、蜷川の津軽三味線が饒舌に謡い、いぶくろ聖志のメロディアスな箏、太いグルーヴと繊細なフレーズが同居する亜沙のベース、そういったすべてのエッセンスが絡み合い、溶け合って和楽器バンドらしさを表現していたし、鈴華の「いつの日か、みんなで声を出して歌おうと作った曲」という言葉を信じてそんな日常が戻って来るのを待とう……そう感じさせるパワーが宿っていた。

(おわり)

取材・文/高橋 豊(encore)




■「和楽器バンド 大新年会2021 日本武道館2days ~アマノイワト~」セットリスト@日本武道館(2021年1月3日、4日)
00. Overture ~アマノイワト~
01. 千本桜
02. reload dead
03. 反撃の刃
04. 華火
05. オキノタユウ
06. 起死回生
07. 日輪
08. 生命のアリア
09. 月下美人
10. Episode.0
11. Wagakki & EDM Session -春の海 Remix-
12. スペシャルメドレー2021(チルドレンレコード~Perfect Blue~World domination~花一匁~Ignite~月・影・舞・華~虹色蝶々~星月夜)
13. ドラム和太鼓バトル~登攀猛打~
14. あっぱれが正義。
15. 細雪
16. IZANA
EN1. 暁ノ糸
EN2. Singin’ for…

和楽器バンド

アニメ好きのメンバーが揃う私達としては、とても光栄な機会を頂き大変嬉しく思います。気合を入れて制作させて頂きました。オープニングを和楽器バンドならではのサウンドで盛り上げ、アニメの世界観を広げられたらと思います。日本の新しいアニメと音楽が、この時代を乗り越えるべく楽しめるエンターテインメントとして皆様に届きますように(鈴華ゆう子)

豪華キャスト陣と世界観に綺麗に花を添えて作品全体をより彩やかなものをするという事を強く意識して作ったので、歌詞の世界観はもとよりサウンドに於いても、うっすらアコーディオンの音色が全体を支えていたりと、要所要所にギミックを仕込んであります(町屋)






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