宮下 卓己は、子供の頃に遊んだゲームや漫画のキャラクターにインスパイアされた、壺をキャラクター化した作品を制作している。本展では、自身が「つぼぼっち」と呼ぶキャラクター化された壺作品を大小45点展示する。
「つぼぼっち」は歴史と伝統のある陶器というメディアをベースに、現代のポップカルチャーを融合させ、両極にあるそれら二つの日本の文化の中間に位置する。
また、陶芸という身体性や物質性の強いメディアに対し、ゲームや漫画といった非物質的な感性の強いものを融合した作品は、時代を象徴するようにプリミティブとデジタルの間に生まれた作品となっている。
宮下は「つぼぼっち」は壺の形を借りた自分自身を表現する自画像でもあり、用途とオブジェの両方の要素を持つ壺の形を借りることで、空間に溶け込めるような存在を作り出した。粘土という半永久的に残る素材を使って、仏像のように見る人の苦しみを和らげ、ポジティブなエネルギーを発し続けたいと語っている。
つぼぼっち展 -Your first TSUBOBOTCHI-
宮下 卓己
会場:B1Storage
住所:東京都渋谷区神宮前 5-9-17 B1F
会期:2025年1月28日〜2月18日
時間:12:00〜19:00
オープニングレセプション:1月28日18:00〜20:00
休廊:月、日、祝日休み
宮下 卓己
武蔵野美術大学工芸工業学科クラフト専攻陶磁コースで陶芸を学び、翌年の2022 年に多治見市陶磁器意匠研究所を卒業。
その後アーティストである大谷工作室のもとでアシスタントとして従事。
また 2023 年に「土友の墓場展」 (Kaikai Kiki Gallery)、2024 年「GROUP
EXHIBITION U33」 (tonoto) などに出展。