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8月12日(金)、13日(土)石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージで開催されるRSR2016。追加出演アーティストとタイムテーブルが発表された。
追加アーティストは、話題のシンガー・ソングライター、藤原さくら、Drop’sの中野ミホ、NakamuraEmiら5組。そしてBRAHMANが13日(土)、SUN STAGEのクロージングアクトに決定した。
<ONE OK ROCK(8月12日(金)@SUN STAGE)>
好天の中幕を開けた今年のRISING SUN ROCK FESTIVAL 2016 in EZO。
メインステージとなるSUN STAGEのトップバッターを飾るのは2年ぶりの出演となるONE OK ROCK。
Tomoya、Ryota、Toruがステージ上に登場し、気づけばTakaがステージと客席間にあるお立ち台に。「3xxxv5」から「Take me to the top」でライヴがスタート。
今年はずっと海外へ行っていた彼ら。日本でのパフォーマンスも久々ということで、彼ら自身も、お客さんの熱気も最初のからトップギアだ。「久々の日本の夏フェスです。どんなもんか見してみろよー!」とTakaが叫ぶと、「Deeper Deeper」「じぶんROCK」を立て続けに披露。
海外で鍛えられた演奏力でその場にいるすべての人を掌握していく。
中盤披露された「Wherever you are」では「久々の北海道なので、もっとみんなの近くに行きたいです。」とTakaとToruがお立ち台へあがり、先ほどとは空気を一変し、しっとりとその歌声を聴かせる。広い北海道の空に響きわたるTakaの声はどこまでも優しく力強かった。
「The Beginning」「Mighty Long Fall」でさらにギアをあげ、お客さんの興奮は最高潮。
1ミリも手を抜かずにラストの「完全感覚Dreamer」へ。
世界で活躍するバンドになろうと、彼らの音楽にはやんちゃさと、優しさが今でも同居している。
そして今の自分たちに満足することなくまだまだ高みを目指す4人。その姿をしっかりと見せつけ、最高の2日間がはじまった。
<Mrs. GREEN APPLE(8月12日(金)@EARTH TENT)>
今年、アーステントのトップバッターを務めたのは、初登場となった昨年に続いてライジング参戦のMrs. GREEN APPLE。1曲めの「愛情と矛先」のイントロが鳴った瞬間、ステージにぐいーっと吸い寄せられるオーディエンス。
そして、本番前のサウンドチェックからも感じたが、気合い漲るステージ上の5人。
タオルスクリューがフロアを埋め尽くした「リスキーゲーム」、続く「Speaking」の間奏ではハンドクラップが、そして「HeLLo」のサビではコール&レスポンスが巻き起こり、弾けるような瑞々しさや勢いだけでなく、テント全体を巻き込んでいこうとする気持ちが前面に出たパフォーマンスを見せる。
とくにフロントマン大森元貴の堂々とした佇まいは頼もしく、この一年のバンドの成長をしっかりとみせつけたライブでした。
<八代亜紀(8月12日(金)@RAINBOW SHANGRI-LA)>
スタート前から、溢れんばかりのオーディエンスが集まったRAINBOW SHANGRI-LA。
まずは、伊東ミキオ、藤井一彦、中條卓、サンコンJr.、梅津和時というライジングではお馴染みのミュージシャンがステージに登場し、ブルジーなセッションを披露。その後、真っ赤なドレスをきた八代亜紀が姿を現わし、ものすごい歓声があがる。
近年、ジャズやブルースのナンバーを集めた作品を発表している彼女らしく、最新作であるブルースアルバム『哀歌-aiuta-』中心のセットリスト。
もちろん、「ご当地ソングを唄っちゃおうかな」と「石狩挽歌」を、「今日は暑いからね。あめあめ降れ降れしちゃう?」と「雨の慕情」を、そして「今日はビールおいしいね。冷たい酒もおいしいね……でもやっぱり、ぬるめのカンよね!」と「舟唄」までも披露! もはや、DNAに刻み込まれていると言っても過言ではない、これらの曲では大合唱が巻き起こる。
バンドアレンジによって、ロックフェスバージョンに生まれ変わった、昭和歌謡の大名曲の連打に大興奮。
彼女の大迫力の歌声と人柄がみえるキュートなMCで、ものすごい熱気に包まれたRAINBOW SHANGRI-LA。
そして、ステージを去るときの八代さんの笑顔が、とても素敵でした。
<Suchmos(8月12日(金)@RED STAR FIELD)>
「神奈川から北の海にいい波持ってきました」と自己紹介する初出場のSuchmos。神奈川で結成された彼らがRED STAR FIELDの二番手に登場した。
ヴォーカルYONCEの出身地である茅ヶ崎を唄った「S.G.S.3」でまずはご挨拶。YONCEの声は昼間に聴くにはもったいないくらいの色気がある。
「暑いね。人も多いし、なんなん!(笑)。おかげさまですごく楽しいです。涼しげな曲をやります」というMCのあとに演奏されたのはファーストアルバム収録の「YMM」。澄んだ北海道の空気と心地よい彼らのグルーヴが重なり、自然と身体が動く。
あくまで自然体で、ゆるゆるとライヴが進んでいく中、「今日はレッドスターフィールドだから赤いジャケット着てきたんだよ。だから脱ぐわけにはいかないんだ。それとこのボロボロのジーパンも一生履き続けるって決めてるんだ。そんな人生が大好きだし」とYONCEが話す。
そして披露されたのは最新作の「MINT」。普段は何も無い場所に2日間だけ音楽が鳴るRSR。そこで聴く「何も無くても笑えていればいい/何も無くても歩けさえすればいい」という歌詞が胸に響いた。
そこからは「DUMBO」でバンドサウンドとDJを見事融合させ、ラストの「LifeEasy」でお客さんを自由に踊らせ、堂々たる初パフォーマンスを終えた。
<大黒摩季(8月13日(土)@RED STAR FIELD)>
人で溢れかえるRED STAR FIELDに登場したのは6年振りにアーティスト活動を復活した大黒摩季。
「熱くなれ ?album version?」で、まずはご挨拶という具合にお客さんをあおっていく。
「大黒摩季、ただいま戻りました」と彼女が言うと、大きな拍手と「おかえり!」という言葉が飛び交う。
「もう何回も唄えなくなるかもと思って」と涙ぐみならに、RSRへ出演できたことの喜びを語る大黒。
ダンサーを入れ、「永遠の夢に向かって」「あなただけ見つめてる」を魅せた後、「独身者は手を上げてー! 皆さんに夏が来るように唄います」と言い、
彼女の代表曲である「夏が来る」を披露。6年ぶりとは思えないほど、力強く圧倒的な歌声が響き渡る。
そして小樽市立菁園(せいえん)中学校の学生をステージに招き、「心が一つになるのに、言葉が下手な私でも、一つになることが出来ます」と「ら・ら・ら」が演奏される。
彼女自身の唄えることの喜びに、世代も男女も国も超えて、ここにいる人たちの心が一つになるのがわかり、胸が熱くなる。
精一杯に生まれてきた場所と生きているいまに感謝の思いを届けた大黒。
ラストは「また東京に戦いに行きますので、今後もよろしくお願いします」とかたり、最新曲の「Higher Higher」で締めくくった。
<松山千春(8月13日(土)@SUN STAGE)>
太陽が西の空に傾きかけた頃合いのSUN STAGEに、ついに松山千春が登場。北海道出身の彼をRSRで見られる日が来るとは。
「夢の旅人」ではじまったステージ。「ロックフェスティバルだろ? 俺、フォークシンガーだぜ?」とこの場所に自分が立っていることに謙遜しつつ、
「長い夜」を披露。透き通るロングトーンが会場に響く。
「ひまわり」、「季節の中で」の流れでは、昼間はきっと暴れまくっていたであろう蝦夷ロッカーたちもその声と音に耳をすませて聴き入っている。
デビューしてから40年。北海道を離れることなく、生まれ育ったこの大地でフォークシンガーとして唄い続けてきた松山千春。ロックだってフォークだって、ここでは関係ない。北海道の広い空の下では、そんな小さなことは本当に些細なことで、ここには音楽というものをみんなで共有できる喜びと幸せだけがある。
「機会があったら、また皆さんにどこかの街で会えたら嬉しいです」と言葉を残し、名曲「大空と大地の中で」が演奏され、松山千春はステージを去った。
鳴り止まないアンコールの拍手に再び登場。北海道の土産に聴いてくださいと鳴らされた「大いなる愛よ夢よ」。青い美しいライトの中、〈大いなる愛よ夢よ この空に描き 私はただ生きてゆく この広い大地〉と唄われる。
ここで聴けて良かった。普段は何もない平地が広がっているだけのこのRSRの場所で聴くからこそ、染みるのだ。気づけば空はすっかり暗くなっていた。RSRの長い夜がはじまった。
(C)RISING SUN ROCK FESTIVAL
■INFORMATION
RISING SUN ROCK FESTIVAL 2016 in EZO
開催期間: 2016年8月12日(金)/13日(土)
会場: 石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ
ラインナップ: UA / エレファントカシマシ / 岡村靖幸 / キュウソネコカミ / 9mm Parabellum Bullet / THE COLLECTORS / Suchmos / サンボマスター / SiM / 水曜日のカンパネラ / スガ シカオ / スチャダラパー / 電気グルーヴ / 東京スカパラダイスオーケストラ / TRICERATOPS / PUFFY / BABYMETAL / Ykiki Beat / ONE OK ROCK …and more !!