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cinema staffの飯田瑞規いわく「アルカラはとにかく毎回バンドマンが憧れるライブをしてくれる」。かたや、アルカラの稲村太佑いわく「ライブが楽しすぎてお互いのライブがかっこよくて尊敬できる」。それぞれのフロントマンがそう讃えあうcinema staffとアルカラのスプリットツアー。ちなみにツアータイトルの“A.S.O.B.i”は、EPに収められているコラボ曲のタイトルでもある。

このツーマンはリキッドを含め全16公演が予定されている。ファイナルは10月1日、cinema staffの地元である岐阜県の柳ケ瀬Ants。というわけで、これからライブに行こうというガチなファンのために、ネタバレもほどほどのふわっとしたレポを。

まずステージに現れたのはアルカラ。サポートにfolcaの為川裕也(G)を迎え、ゆるみのないプレイとゆるいMC、曲間ツメツメの圧縮陳列ぶりで、らしさを見せつけた。転調や変拍子が含まれるトリッキーな楽曲が多い彼らだが、「undivided E.P.」からの新曲「サースティサースティサースティガール」も然り。にも関わらず、この日リキッドを埋めた観客のノリが抜群によい。調光卓の照明さんですらノリノリだ。DJか!?ってくらい派手なアクションでコンソールを捌いている。下上貴弘のベースが唸り、疋田武史のテクニカルなドラミングが冴え渡る「アブノーマルが足りない」はストレートにかっこいいと思った。

これまた稲村いわく“先輩バンドを前座に据えた(笑)”cinema staffのパートは、EPでアルカラがカバーした「great escape」でスタート。1曲目から辻 友貴(G)の暴れっぷりが頼もしい。

cinema staffのライブを見ていていつも惹き付けられてしまうのはコーラスワーク。三島想平(B)のコーラスは、日本のギターロック/ポストロック界隈でいちばん丁寧なんじゃないか?その三島が「俺たちとアルカラの出会い、これまでの歩みを奇跡だと思うかい?奇跡なんかじゃないよな!これまでの積み重ねがあって、それが交わりあって今日があります」と言えば、久野洋平(Dr)は「こんなふうにただただ楽しみな気持ちだけでツアー初日を迎えられるのは初めて」と喜びを顕わにする。アルカラのライブ巧者ぶりを見せつけられたあとだけに、そういうちょっと前のめりなcinema staffのテンションがかえって好ましく感じられた。そして「俺らもさんざんライブしてきましたけど、こんな気持ちでやれるのってなかなかないから。みんなついてきて!」という飯田の煽りからアルカラカバー「チクショー」へ。出だしの“ワンツースリーフォー”カウントで一瞬にして沸騰するリキッドルーム。

アルカラ、cinema staff、それぞれが互いへのリスペクトを込めたライブ本編を終え、ふた組揃ってのアンコールは一転、さながら打ち上げか!?というゆるい雰囲気。そこで披露された「A.S.O.B.i」は真夏の夜に相応しい、とびきりグルーヴィーなシティポップだった。稲村が言った“どっちにもない要素の音楽”ってたぶんこういうことなんだ。“分かち難い”絆で結ばれたアルカラとcinema staffのツアーはまだまだ続く。

(おわり)

取材・文/encore編集部







Photo by 石崎祥子



cinema staff×アルカラ「undivided E.P.」
2018年6月13日(水)発売
PCCA-04674/1,852円(税別)
ポニーキャニオン




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