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2021.04.28

ビームス プラネッツ 佐藤幸子ディレクターに聞く──「新しい価値を築き、ゆっくりと語りながら広げていく」

世界中のヒトやモノを繋ぐビームスの社内レーベル「ビームス プラネッツ」が、2021年3月よりEC中心の業態へと方向転換を図った。リアルな店舗を無くした意図は?今後どのように進化していくのか? 新たな道へと転換したビームス プラネッツの佐藤幸子ディレクターに話を聞いた。

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リスタートを切って約1ヶ月。

「さまざまなクリエイターと組んでやってきた”BEAMS Planets(ビームス プラネッツ)”ですが、まずはその延長線上でのアイテムは展開しつつ、アウトプットとしてはECとポップアップショップという形に進化させていきます」とは、ディレクターの佐藤幸子さん。

しかし、「私自体がECからもっとも遠い人間だったんですけれどね(笑)」と語る。

トップ画像にレーベルと親交の深いイラストレーターtokunaga.keiichiro氏のイラストを採用したレーベルサイトでは、他のファッションサイトのように洋服や人を立てたりはせず、洋服と雑貨、ジュエリー、ライフスタイルなど、性別を超えたアイテムたちが同じトーンで横並びとなっている。

「商品の写真はすべて撮り直し、落ちついた静かな写真を中心にして、ゆっくり商品と向き合ってもらえるようなページを目指しました」。

ECサイトに必要なメンバーは、カメラマンとライターだと語る佐藤さん。

「写真があって、テキストが書けて、きちんと商品を伝えることが重要なんです」と続ける。

アイテムに関しては仕入れが中心だが、「私がアイディアを出して作ったコラボレーションアイテムが中心で、あとは日本に通常流通していない物が8割程度あって、それらをビームス プラネッツのトーンで見せています。”City Lights Bookstore(シティライツブックストア)”みたいな感じで、文化としてずっとあって欲しい、そういう物も両極で入れているんです。だから、どちらかというと商品開発した物と直輸入した物が中心かな」。

最近は、アーティストと職人をコラボさせた、バイオーダーでのものづくりも行っているという。

例えば、双子の手刺繍のアーティスト、KENDAIと浅草発の革ブランド「com-ono」をコラボさせた別注の刺しゅうレザーミニ ウォレットを予約販売しており、現在、予約で2ヶ月待ち。

「新しいビジネスについて考えた時に、仕入れで1000個買って、ストックして、売るよりも、お客さんの欲しい物を聞いて作る。逆転の発想で、余計な物は作らないことにしました」と佐藤さん。

また、佐藤さんが中心となり、福岡県の重要無形文化財「久留米絣」を取り入れたユニセックスのブランド「CATHRI(カスリ)」も、2020年3月よりスタートさせた。

「数年前から大人のカジュアルを提案したいと、いろんな場所で訴えていたのですが、それを実現させたブランドです。ユニセックスなので、世代も関係なく、ほぼ全型男性も着られるアイテムを展開しています」。

2021年3月24日~4月6日 伊勢丹新宿本店で開催されたポップアップは、ファッションフロアではなく、あえてライフスタイルのフロアであるリビングルームで開催した。

カスリは、帝人フロンティアが開発した再生繊維ECOPET®(エコペット®)を久留米絣とミックスさせるという、最新のテキスタイルと昔ながらの技術のテキスタイルをひとつにしたアイテム。

「あまり急ぐのはやめよう」という佐藤さんの思いから、カスリは1年に1回くらいのサイクルで展開していく予定だ。

今後は、「場所やタイミングによりますが、地方でやる場合は、地方のアーティストをポップアップの中に組み込んでいきたいです。売るためではなく、その場所に集うひとのために1から企画します」と語る。

ゴールデンウィークには中目黒でイベントを開催予定で、そこでは今までビームス プラネッツと関係してきたアーティストなどが集結する。

「ビームス プラネッツはコミュニティーみたいなものなんです」と佐藤さん。

その時に一緒に動いていたメンバーが、年齢を重ねて「今」を表現していくレーベルを目指すとのこと。

カスリも含めて、今後のビームス プラネッツの展開に注目していきたい。



ビームス プラネッツ 公式サイトのTOP画像は、tokunaga.keiichiro氏のイラストを採用。



佐藤幸子

株式会社ビームス 第一事業本部 BEAMS1部 メンズ課 BEAMS PLANETS ディレクター 兼 株式会社ビームス 社長室ビジネスプロデュース部
95年BEAMS入社。
24歳で服飾雑貨のバイヤーを経て、Ray BEAMSのディレクターに就任。その後BEAMS Planetsのディレクターとして現在に至る。
2020年には久留米絣を取り入れたブランドCATHRIを立ち上げる。
現在は、社長室ビジネスプロデュース部ディレクターを兼任。

イベントインフォメーション

「ビームス プラネッツ ポップアップショップ at 中目黒レイライン」

「ビームス プラネッツ ポップアップショップ at 中目黒レイライン」
開催日程:2021年4月29日(木)-5月9日(日)
会場:RayLine&Co.
住所:東京都目黒区上目黒2-44-8 ロ・カーサ上目黒2F
営業時間:11 : 00-19 : 00
期間中電話番号:080-4831-0269
※開催期間中のお問い合わせは上記電話番号までお願いいたします。

参加ブランド:Daiki × azbz MASK&GLASS CHARM/KENDAI/The Bulb Book/Wood&Knot/Tony Crosbie/WALALA/ MASATO INOUE/RACAL Africanなど

詳細はこちら『BEAMS公式サイト』

(おわり)

取材/久保雅裕
取材・文/カネコヒデシ





久保雅裕(くぼ まさひろ)
(encoremodeコントリビューティングエディター)

久保雅裕(くぼ まさひろ) encoremodeコントリビューティングエディター・ウェブサイト「Journal Cubocci(ジュルナル・クボッチ)」編集長。杉野服飾大学特任教授。繊研新聞社在籍時にフリーペーパー「senken h(センケン アッシュ)」を創刊。同誌編集長、パリ支局長などを歴任し、現在はフリージャーナリスト。コンサルティング、マーケティングも手掛ける。2019年、encoremodeコントリビューティングエディターに就任。

カネコヒデシ
カネコヒデシ メディアディレクター、エディター&ライター、ジャーナリスト、DJ。編集プロダクション「BonVoyage」主宰。WEBマガジン「TYO magazine」編集長&発行人。ニッポンのいい音楽を紹介するプロジェクト「Japanese Soul」主宰。そのほか、紙&ネットをふくめるさまざまな媒体での編集やライター、音楽を中心とするイベント企画、アパレルブランドのコンサルタント&アドバイザー、モノづくり、ラジオ番組製作&司会、イベントなどの司会、選曲、クラブやバー、カフェなどでのDJなどなど、活動は多岐にわたる。さまざまなメディアを使用した楽しいモノゴトを提案中。バーチャルとリアル、あらゆるメディアを縦横無尽に掛けめぐる仕掛人。





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