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2020.12.04

切り口はサステイナブル、ルーツはロシアにあり!JOHNBULLが提案する新スペース「MOY STORE」とは?

岡山発のデニムブランドの「JOHNBULL(ジョンブル)」のショップJohnbull Private labo表参道店がJOHNBULL表参道と名前を変更し、旗艦店として2020年9月10日にリニューアルオープンした。 さらに、併設する新ショップとして、今までにないスペース「MOY STORE(モーイストア)」も同時にオープンさせた。ジョンブルの新しいアップサイクルブランド「rebear(リベア)」を中心に、セレクトアイテムや他ブランドとのコラボレーションアイテムなどを楽しめる、ちょっと不思議なスペースとなっている。 今回、ジョンブルプレスでディレクターを務めるサリュコワ・マリアさんにモーイストアのコンセプトのほか、マリアさん自身のルーツについても話を聞いた。

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旗艦店としてリニューアルオープンしたジョンブル表参道に併設するモーイストア。

この不思議な文字を使用した店名の由来については、「あえて私のルーツであるロシア語を使いました。少し読めないくらいのロゴが面白いかなと思ったんですね。”モーイ”の三文字はキリル文字を使用していて、ストアは英語です」とマリアさん。

「モーイ」とはロシア語で英語の「my」を意味する言葉だそうで、つまり「MY STORE(私のお店)」という意味だ。

「1つの空間で2つの違うコンセプトが楽しめる、ワンストア2コンセプトがお店のテーマです。昨年デビューしたリベアを中心にしたオリジナルのラインナップとセレクト、そしてコラボアイテムを展開しています」。

リベアは、岡山本社の高い加工技術と縫製技術を生かしたアップサイクルなプロジェクトで、「ブランド名の”rebear”という言葉は”再び産む” “再び蘇らせる”という意味で、リボーンから来ているんです。本社の在庫や残反の生地を再利用して、スプレーペイントや染め直しなどの加工を施したりして、再び商品として売り出せる形にしています」との事。

今季、20-21年秋冬のコレクションでは、バッグや染めシリーズなど、モーイストア限定のアイテムも展開している。

「サステイナブルを切り口にしたかった」というモーイストアでは、店内に自社工場と生地屋の残反をセレクトして量り売りするなど、ちょっと面白い企画も行っている。

「生地のセレクトの入れ替え時には、残った生地を利用してバッグや小物を作ったり、定期的なワークショップの開催も考えています」という。

現在、考えているワークショップは、「ドライフラワーのガラスのオブジェをフラワーアーティストとコラボレーションで作っているのですが、例えば、モーイストアの生地を中に入れたり、巾着を作ってカスタマイズしたり。そういった形で生地を利用したインテリアや小物を作る企画を考えています。せっかくお店にミシンがあるので、それも使いたいですよね」と夢は膨らむ。

店内は、配色の色使いもかなり独特な雰囲気。「ロシアっぽさとか、東欧の刺繍の感じとか、アイコニックな配色で少しそういう匂いをさせたかったんです」と語るマリアさん。

ロシア連邦の都市ウリヤノフスク出身の彼女は、13歳の時に父親の仕事で日本にやって来て、それから現在までの20年弱、日本に住んでいる。

ウリヤノフスクは、モスクワより南東にある都市で、ヴォルガ川に臨む街。革命家レーニンの生地として有名だ。歴史のある街なのだが、「ソ連時代からのペレストロイカがあって、そのタイミングで街から文化が無くなってしまったんです」。

ちなみに彼女によると、ロシア料理の代表格であるボルシチやペリメニは、土地によって味がまったく違うらしい。

「シベリアの方のボルシチは体が温まるようにかなりこってりしているんです。ペリメニもシベリアの料理なのですが、中国やモンゴルと繋がりがあった時代に入ってきてアレンジされたみたいです」。

さらに、土地や世代によって食べ方も色々あるという。

「ペリメニは茹でて酢をかけたり、現代っ子はケチャップをかけて食べていますよ」と、あまり知られていない現代ロシアの食べ物事情も教えてくれた。

マリアさん自身は、元々ファッションではなく語学を生かした仕事を目指していたとの事。

「モスクワとサンクトペテルブルグではニューカマーの良いブランドも出てきていますが、ロシア自体、今でもファッションで食べるのが大変という考えがあるんです。だから両親を説得するのも大変でした」。

そんなマリアさんがディレクションするモーイストア。今後の展開では、「現在、”ITTI(イッチ)”というレザーブランドとコラボしてiPhoneケースとキーチェーン、ペットリングの三型5色を展開しているのですが、今後もコラボ物はやって行きたいと考えています」。

また12月12~13、19~20日の土日には、「モーイモーイマーケット」と題した私物のフリーマーケットを開催予定。

「その時は、”バブアー”のビンテージとか、本社のアーカイブのウェスタンブーツを大放出したり、社長の塚田も参戦します(笑)。古着が好きなので、私がセレクトする古着も展開していきたいですね。その月のテーマで企画を考えていまして、とにかくいつ来ても面白い物がある、他にない物があるお店にしたいです」と語ってくれた。

売れるアイテムをセレクトしたり、マーケティングから生まれる売れ筋アイテムを作る事で、同じ物や似ているアイテムが店頭に並び、なかなか差別化が難しくなり始めているファッション不況時代。

「オリジナリティーをどう出していくのか」というのが課題になる状況の中から、「他にない物があるお店」を目指すという新しく生まれたマルチスペースのモーイストア。今後の展開に期待したい。

モーイストア

住所:東京都渋谷区神宮前5-2-14(JOHNBULL表参道 内)
メールアドレス:moystore@johnbull.co.jp
営業時間:12:00-20:00
定休日:不定休



モーイストアはジョンブル表参道内に併設している。

アップサイクルブランド、リベアのアイテムを中心に展開。

店内には生地の量り売りコーナーも。

量り売りコーナーの生地を使用してバッグなども展開。

モーイストアではオリジナルのキッズアイテムも展開。

フラワーアーティスト岡本典子とコラボしたドライフラワーのガラスのオブジェ。

レザーブランド、イッチとのコラボアイテム。

マリヤさんがセレクトしたアフリカのヴィンテージ藍染ストール。

ウリヤノフスク出身で、日本育ちのマリアさん。

(おわり)

写真/遠藤純
取材・文/久保雅裕、カネコヒデシ



久保雅裕(くぼ まさひろ)
(encoremodeコントリビューティングエディター)

ウェブサイト「Journal Cubocci(ジュルナル・クボッチ)」編集長。杉野服飾大学特任教授。繊研新聞社在籍時にフリーペーパー「senken h(センケン アッシュ)」を創刊。同誌編集長、パリ支局長などを歴任し、現在はフリージャーナリスト。コンサルティング、マーケティングも手掛ける。2019年、encoremodeコントリビューティングエディターに就任。

カネコヒデシ
メディアディレクター、エディター&ライター、ジャーナリスト、DJ。編集プロダクション「BonVoyage」主宰。WEBマガジン「TYO magazine」編集長&発行人。ニッポンのいい音楽を紹介するプロジェクト「Japanese Soul」主宰。そのほか、紙&ネットをふくめるさまざまな媒体での編集やライター、音楽を中心とするイベント企画、アパレルブランドのコンサルタント&アドバイザー、モノづくり、ラジオ番組製作&司会、イベントなどの司会、選曲、クラブやバー、カフェなどでのDJなどなど、活動は多岐にわたる。さまざまなメディアを使用した楽しいモノゴトを提案中。バーチャルとリアル、あらゆるメディアを縦横無尽に掛けめぐる仕掛人。





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