いい歌でありさえすれば必ずヒットする。
これが歌の本来あるべき姿です。しかし、現実は強力なタイアップが付いていなければ売れない時代です。いかがなものか?と思います。この風潮に私はあえてアンチテーゼを投げかけたい。いい歌は売れるべきだし、たくさんの人たちに聴いてもらいたい。そんな“音楽愛”が私のポリシーです。

音楽評論家の富澤一誠です。

いい歌を見つけて紹介するのが私の仕事です。私は仕事柄、新人アーティストや有望なアマチュアに常に注目しています。その情報源はいろいろですが、今回は尚美ミュージックカレッジ専門学校の関係者から貴重な情報をいただきました。そして実際に聴かせていただいて、この耳で聴き、この目で見て、この心で感じたアーティストをセレクトしました。

今回、ゲストにお迎えするのは2023年9月9日にテイチクエンタテインメント「Age Free Music」レーベルからファースト配信ミニアルバム『弱虫を抱きしめる』をリリースしたtamiさんです。

★原石が輝き始めるときは今

原石が輝き始めるときは今、初めはみんなアマチュアだった、と私は思っています。原石のとき、それをダイヤモンドかもしれないと見抜くことができる目利き、耳利きこそが大切なのではないでしょうか?tamiは現在のところ“原石”です。ダイヤモンドかもしれないし石ころかもしれません。しかし、私は“ラフ・ダイヤモンド”である、と確信しています。なぜか?実際に聴いて見て会ってセレクトしたからです。一言で言うならばこんな文章になります。これは音楽評論家としてのtamiに対する私の推薦文です。これを読んで興味を持った人はぜひ「こんないい歌、聴かなきゃ損!」(音声版)をお聴きください。そして、あなたがtamiの「ラフ・ダイヤモンド」を見つけて下さい。まさに、〈原石が輝き始めるときは今〉なのです。

★tamiは〈詩人系アーティスト〉である!

すごい詞を書く〈詩人系アーティスト〉が今注目されている。その中でも特に高い評価を受けているのが〈告白系アーティスト〉だ。実体験をもとに自分の生理までも生々しく、身を削るがごとく表現する。そんなアーティストが「tami」である。人間の心の中には、意識と無意識が存在していて、無意識はそのまま眠らせておきたい心情だ。しかし、彼女はその無意識をえぐるように刺を持った言葉で表現する。「ふざけんな」。心の奥底に押しこめた思いが爆発したとき、動き始めた思いは止められない。「YABAI☆」。tamiはやばいアーティストだ。

radio encore「富澤一誠のこんないい歌、聴かなきゃ損!」 第18回 シンガー・ソング・ライター tamiさん

「こんないい歌、聴かなきゃ損!(音声版)」第18回目のゲストにはシンガー・ソング・ライターのtamiさんをお迎えしてお送りします。アーティスト活動を開始するまでの正直な気持ちや、音楽にかける想いなどまっすぐに語っていただきました。富澤一誠先生による楽曲評も聴きどころのひとつです。ぜひお楽しみください。

富澤一誠

1951年、長野県須坂市生まれ。70年、東大文Ⅲ入学。71年、在学中に音楽雑誌への投稿を機に音楽評論家として活動開始し、Jポップ専門の評論家として50年のキャリアを持つ。レコード大賞審査員、同アルバム賞委員長、同常任実行委員、日本作詩大賞審査委員長を歴任し、現在尚美学園大学副学長及び尚美ミュージックカレッジ専門学校客員教授なども務めている。また「わかり易いキャッチコピーを駆使して音楽を語る音楽評論家」としてラジオ・パーソナリティー、テレビ・コメンテーターとしても活躍中。現在FM NACK5〈Age Free Music!〉(毎週木曜日24時から25時オンエア)、InterFM〈富澤一誠のAge Free Music~大人の音楽〉(毎月最終水曜日25時から26時オンエア)パーソナリティー。また「松山千春・さすらいの青春」「さだまさし・終りなき夢」「俺の井上陽水」「フォーク名曲事典300曲」「『こころの旅』を歌いながら」「私の青春四小節~音楽を熱く語る!」など著書多数。

俺が言う!by富澤一誠

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