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2021.07.07

七海ひろき『FIVESTAR』インタビュー――”CHALLENGE”をテーマに挑んだ5つの”STAR”

七海ひろきのミニアルバム『FIVESTAR』は、5曲中4曲が初作家陣と挑み、リード曲「THE CHASER」のミュージックビデオではダンスを初披露。まさに"CHALLENGE"に溢れた1枚となっている。俳優として、そして、声優としても活躍の場を広げて”CHALLENGE”をし続ける七海ひろきに話を聞いた。

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――7月7日にリリースされる『FIVESTAR』は、“CHALLENGE”をテーマに掲げて制作された作品だそうですね。それだけに5曲中4曲の作家陣が初めてタッグを組む方だということですが、この人選は、どういう経緯で決まっていったんでしょう?

「リード曲になっている「THE CHASER」という曲に関しては、”私の中にダンス曲を1曲作りたい。そして、それは未来を切り開いていくような曲にしたい”というテーマが明確にあったんです。なので、そういう曲を作っていただきたいと、天才凡人さんにお願いしました。その際には宝塚時代も含めた私の生きて来た道や、これからこういう風にみなさんと未来に向かっていきたいと考えているという思いはもちろん、“切り開く”、“一緒に行こう”、“新時代へのチャレンジ”というようなキーワードも天才凡人さんにお伝えしました。その上で作っていただいたんです」

――では、天才凡人さんに関しては、最初から依頼する予定だったんですね?

「はい。天才凡人さんは、ご自身たちの曲はもちろん、たくさんのアーティストさんに楽曲提供もされていますよね。それを聴かせていただいて、”私が作りたいイメージにピッタリだな”と思ったのでお願いしました。結果的に、私がお伝えしたイメージを超える素晴らしいものを作ってくださったので、初めて聴いたときは、”すごい!イメージ通り!”と思って嬉しかったです。でも、最終的には、せっかくいただいた素敵な曲を自分がどう歌い込んでいくかが肝心。だから、精一杯頑張ろうと思いましたし、それもチャレンジだと思いました」

――他の4曲は?

「それも私が”こういった楽曲にチャレンジしたい”ということをお伝えした上でコンペという形を取らせていただきました。その結果、たくさんの曲が集まったので、それを聞いて、”これだ!”と思ったものを選ばせていただいたんです。中には、”この2曲のどちらにしよう?”と悩む曲もあったので、そのときは実際に歌ってみて決めましたね」

七海ひろき

『FIVESTAR』



――5曲とも本当に味わいが違いますよね。それだけに1曲1曲こだわった点も多かったのではないですか?

「一番こだわりたいと思っていたのは、いただいたものをどう自分の中で進化させて外に出していくかでした。例えば「THE CHASER」には9パートというすごい量のハモリがあるんですが、それにはとても苦労しました」

――ご自分で全部やられたんですね!

「はい。制作の方にも、”全部ひとりでやるのはさすがに大変だから、英語の部分だけにしますか?”というお話もいただいていたんですね。でも、今回は本当にできるだけ自分でチャレンジしたいという思いがあったので、”全部やりたいです!”とお願いしました。ただ、やはり苦労はしましたし、かなり時間をかけて録っていくことにもなったので、それに根気よく協力してくださった制作のみなさんには、とても感謝しています。それと苦労という意味で言うと、もう1曲のリード曲「DARKNESS」でも大変なことがあって。この曲は、今を感じる疾走感のある曲にして、その中で心の葛藤を表現したいと考えていたんですね。だから、それをお伝えして作っていただいたのですが、今まで私が歌ってきたどの曲よりも言葉数が多いんです」

――めちゃめちゃ早口ですもんね(笑)。

「そうなんです(笑)。今までは、ひとつの音符にひとつの言葉を当てはめていた感じだったんですけど、今回はチャレンジということで、ひとつの音符にいくつもの言葉を入れたんですね。なので、初めて歌ったときは、口が回りませんでした(笑)」

――曲についていけなくなってしまった(笑)。

「はい(笑)。だから、”どうやったら歌えるんだろう?”というのをレコーディングまでに練習してから臨んだんです。それに単に歌えるだけではなく、そこに感情ものせて表現したかったんですね。それだけに、その点にも苦労しましたし、今までより体力も精神力もレコーディングに使ったので、終わったらクタッとなりました(笑)」

――「DARKNESS」は、七海さんが作詞にも携わっていらっしゃいますよね。それはご自身で表現したいことがあったからですか?

「出来上がってきた曲を聴いたときにインスピレーションを感じたというか、自分の中にすごく浮かび上がってくる言葉や思いがあったんです。だから、それを共作という形で歌詞に込めさせていただくことにしたら、”より「DARKNESS」という曲の自分の伝えたい世界観が固まるのでは?”と思ったんです。例えば、初めて聴いたとき、なんとなく曲の雰囲気に刹那的なものを感じたんですね。それで<刹那>という言葉を入れたいと思いましたし、歌詞の中にある<翔び出せ>というフレーズも、もともとは<飛び立て>だったんです。でも、なんとなく自分の中で<翔び出せ>のほうがしっくりくるなと思ったので、そういったことを作家のフワリさんや制作の方にも相談させていただき、共作ということになったんです。その結果、完成したときには本当に自分の思いがより強く込められた気がして、とても達成感に溢れた曲になりました」

――普通は<飛び立て>だと思うので<翔び出せ>となっているところが面白かったですし、何度も繰り返されるフレーズなので、余計印象に残りました。それ以外に収録された「キラキラ」、「DREAMING TIME」、「ポラリス」も、それぞれ異なる味わいですが、この3曲についても、レコーディング時にこだわったところを教えていただけますか?

「「キラキラ」は5曲の中に明るくてストレートに気持ちが伝わる曲も入れたいと思って作った曲です。なので、聴いた方たちが元気になるような曲をとお願いしました。この曲は音域の幅が私には広いですし、リズムも結構難しいんです。それだけに最初に聴いたときは、”歌えるかな?”と思ったんですけど、今回はチャレンジがテーマなので、そこにもチャレンジしたいと思って選んだんです。でも、実はレコーディングは一番苦労して。音域やリズムを気にしすぎてしまったせいで、曲が持っているキラキラ感がなくなっていってしまったり。そういうこともあったので、何度も録り直しさせていただいたりしながら、やっと完成しました」

――でも、声にとてもポジティブな印象を受けたので、曲にマッチしていると思います。

「よかったです。それがなかなか難しくて。何度も録り直ししていると、今度はキラキラ感を出そうと意識するあまり、自然さがなくなってしまったりして右往左往したので、そうおっしゃっていただけてホッとしました(笑)」

――歌詞では“絆”が表現されていますよね。

「そうなんです。その“絆”こそが、私の中ではキラキラしたイメージだったんですよ。だから、このタイトルは「キラキラ」と、つけさせていただきました。この曲を聴いて、今までとこれからの絆を感じていただけたら嬉しいです」

――「DREAMING TIME」では、どんなことにチャレンジなさったんですか?

「オートチューンをかけた歌をやってみたいと思って選んだのがこの曲なんです。そうすることで私の声がどういうふうになるのかに興味があったので。候補曲は何曲かあったんですけど、「DREAMING TIME」を聴いたとき、ライブでファンのみなさんがペンライトを振って盛り上がっているイメージが湧いたんですね。それで、この曲にさせてもらいました。ただ、オートチューンって、音程がしっかり取れていたほうがかかりやすいらしんです。だから、みんなが盛り上がるようにという思いを込めながらも、しっかり歌うことを意識しました」

――今はまだ難しいかもしれないですけど、ライブのときは、客席のファンと一緒に歌えそうな曲になっていますよね。

「はい。ライブで歌う際には、ぜひ、みなさんにも一緒にサビの部分を歌っていただきたいなと思っています」

――そして、5曲の中で一番しっとりした楽曲が「ポラリス」ですね。

「「ポラリス」は、ミディアムテンポで、あまり重量感を感じさせないというか、語り掛けるような歌。今まではわりとガンガン押すロック調の曲のほうが多かったので、ミディアムテンポの柔らかい曲に挑戦してみたいと思ったんです。でも、レコーディングのときは、やっぱり語るように歌うというのが難しくて。フレーズによっては力が入ってしまったので、そうならないよう全てのフレーズを統一させるのに神経を使いました。だから、レコーディングの前に自分でスタジオを借りて練習して、いかにこの曲の世界観が声に乗るかを考えながら取り組みました」

――特に後半は歌い上げがちになりますよね。

「そうなんです。その塩梅を考えながら歌うのが難しかったですね。だから、そこは制作の方々と相談しながらやっていきました」

――とても聴き心地のいい仕上がりになっていると思います。

「ありがとうございます。それと、「ポラリス」は北極星のことなんですけど、この曲で表している憧れの存在を北極星に例えているんです。なので、レコーディングのときも憧れるものを思い浮かべながら歌いました。ただ、音楽というのは、聴いてくださる方それぞれの受け取り方があると思うんですよね。それだけに私は私で、こういうふうに伝えたいと思いながら歌ったんですが、それをみなさんがご自身の感性で解釈していただき、好きになっていただけたらなと思っています。今回のミニアルバムを『FIVESTAR』というタイトルにしたのは、1曲1曲が個性豊かでキラキラ輝く星のようになってほしいという思いからでした。実際、5曲が全く違うものになったと思うので、その思いが形にできたと考えています」

七海ひろき

『FIVESTAR』初回限定盤A

七海ひろき

『FIVESTAR』初回限定盤B



――今回作詞は共作でしたが、今後もご自身による作詞は続けていきたいと考えていますか?

「作詞に関しては、これからもやりたいと思っています。今回、作家陣の方が書いてくださった詞を見てたくさん刺激も受けましたし、こういう曲調にはこういった歌詞が合うんだとか、ここまで歌詞を入れ込めるんだというような発見がいろいろあったんですね。だから、今回学んだことを生かして、自分の言葉で表現するということも、またいつかやりたいと思っています」

――そして、「THE CHASER」のミュージックビデオではダンスも初披露なさっているとか。それも前からやってみたかったことですか?

「はい。1曲全部ダンスというものをやってみたかったですし、そういうミュージックビデオも作ってみたかったんです。だから、それもチャレンジですね。以前リリースした『GALAXY』の中に収録されている「Ambition」のミュージックビデオでも踊ってはいるんですけど、全編ずっと踊っているのは今回が初めて。振付もこの「THE CHASER」にピッタリなものをつけていただいたので、私としては、それを120%踊り切れるようにという思いで、ミュージックビデオの撮影にも気合いを入れて臨みました」

――実際、撮影はいかがでしたか?

「今回は私だけではなく、一緒に踊ってくださるダンサーさんたちもいらっしゃるんですけど、その方たちと振りを合わせたのが、撮影前日の2~3時間だけだったんです。でも、ダンサーさんたちが踊っている私にとても寄って来てくださっているのを感じたので、”みなさん素晴らしい!”と思いましたし、そういうカッコイイ方たちに刺激を受け、カッコいいダンスミュージックビデオを作ろうと強い意志を持って踊りました」

――振付を覚えるのには苦労はなさらなかったんですか?

「いや、それがですね。私、振りを覚えるのが遅いんです(笑)。でも、少しずつ、しかもとても丁寧に教えてくださったので、無事に踊り切ることができました。たぶんトータルで15回くらい踊ったんですけど、すごく集中してできましたね。ただ、私、その時髪の毛が青かったんですけど、踊って汗だくになったので、衣装が青くなったりはしました(笑)」

――七海さんご自身は、完成したミュージックビデオはご覧になったんですか?

「見ました。とてもクールでカッコよくて、私のミュージックビデオの中では今までに見たことのないようなものになっていると思います。だから、とても満足していますし、みなさんにもぜひ見て欲しいですね」



――7月11日から始まるツアーでは、生でダンスを披露されることになると思うので、それもとても楽しみです。

「やっぱり画面の中とは違うと思いますし、見る回によっても変わると思います。でも、久しぶりのライブだけに、ちゃんと体力づくりをしないとと思っていますし、逆に気合いを入れすぎて空回りしないようにとも思っていますね(笑)」

――ファンの方がたと、どんな時間を作りたいですか?

「久しぶりに一緒の空間を作るので、一体感を感じつつ、お互いを高め合えるような素敵な時間にしたいと思っています。去年も配信ライブをやらせていただいたのですが、それは配信ならではの演出を楽しんでいただきたいと思って作ったものだったんですね。でも、今回は生なので、声は出せないながらも客席からの空気で感じるものがあると思うんです。だから、それを受けた私がどう返していくか。それも楽しみたいですね。しかも『FIVESTAR』の曲はもちろん、2ndアルバム『KINGDOM』の曲も生では今回が初披露になるんです。そういう部分も含め、この1年の思いを込めてお送りしたいと思っています」

――盛りだくさんな内容になりそうですね。そして、今後声優としても話題作に多数出演することが決まっています。声優というジャンルも、前々から興味があったんですか?

「はい。これは私が宝塚を受験する前のことなんですけど、宝塚を退団された涼風真世さんがアニメ『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の緋村剣心役をなさっていたんですね。そこで宝塚を退団されてから声優をされる方もいるんだということを知って、私の中に宝塚に入りたいという夢と、その後にいつか声優さんにもチャレンジしたいという第2の夢が出来たんです。だから、今はその第2の夢に飛び込んだところですね。まだまだ声優としては駆け出しですし、日々難しいと感じることばかりなんですけど、挑戦することをあきらめずにやっていきたいと思っています」

――声優って、俳優業とはまた違う難しさがあるみたいですよね。

「そうなんです。宝塚でお芝居をやっていましたし、“お芝居”というくくりは一緒なので、”そんなに変わらないのでは?”と正直思っていたんです。でも、実際は本当に全然違うということを現場で実感して。今は、いろいろなスキルが足りないと思っていますね。想像力、対応力、瞬発力、そしてもちろん基礎の力。そういったものを先輩たちは合わせ持っていることを一緒にお仕事させていただいて生で感じているので、私ももっと精進しなければと思っているところです」

――では、今後は声優業にも積極的に取り組んでいこうと考えていらっしゃるんですね。

「はい。頑張っていきたいと強く思っています。それこそ性別や種族に関係なく出来るのが声優の魅力だと思うんです。だから、今まで挑戦できなかった役にも挑戦できるように、日々努力を重ねたいですね」

――確かに人間以外もできますもんね(笑)。

「そうなんです。動物も妖精も悪魔も出来ますから(笑)」

――ゆくゆくはアニメの主題歌も!

「そうですね!もし、やらせていただけるのであれば、ぜひやりたいです」

――さらに七海さんの活躍の幅が広がっていく印象ですが、その原動力は、どういうところから来ているんですか?

「やっぱり応援してくださるみなさまの存在です。どんなときでも私を心から支えてくださるみなさまから、すごく愛を感じるんですね。だから、それが何よりの原動力になっています」



――では、最後に今後の目標をお願いします。

「今いろいろなことにチャレンジさせていただいているんですが、その中で思っているのが、全てにおいてスキルアップさせていきたいということなんですね。宝塚時代に男役として培ってきたものは、もちろん舞台や声優においても役立ってはいるんです。でも、外の世界に出たら新しい刺激がたくさんあって、宝塚で得たものにさらに何かを重ねることで、より表現の幅を広げないといけないと思いました。そういう意味で、私には、まだまだ足りない部分が山のようにありますし、今のままで立ち止まっていては先には進めない。だから、アーティストとしても俳優としても声優としても、もっともっと進化していきたいというのが今の目標です」

――とても意欲的で素晴らしいと思います。

「私、宝塚を退団するときの挨拶で“変わらないために変わり続けていきたいです”と言ったんです。まさに”そうだな”って、今とても思っていて。変わり続けていくことによってこそ、自分のやりたいことを表現し続けられるのだと思いますから。そう考えると、今後自分がどうなっていくのかが、自分でもすごく楽しみです」

(おわり)

取材・文/高橋栄理子





■七海ひろき One-manLIVE773”FIVESTAR”
7月11日(日)日本特殊陶業市民会館ビレッジホール(愛知)
8月4日(水)LINE CUBE SHIBUYA(東京)
8月15日(日)神戸国際会館 こくさいホール(兵庫)





七海ひろき
七海ひろき『FIVESTAR』
2021年7月7日(水)発売
初回限定盤A(CD+Blu-ray)/KICS-94004/3,300円(税込)
キング アミューズメント クリエイティブ
七海ひろき
七海ひろき『FIVESTAR』
2021年7月7日(水)発売
初回限定盤B(CD+エムカード)/KICS-94005/3,300円(税込)
キング アミューズメント クリエイティブ
七海ひろき
七海ひろき『FIVESTAR』
2021年7月7日(水)発売
通常盤(CD)/KICS-4004/1,980円(税込)
キング アミューズメント クリエイティブ




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