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「ジュルナルクボッチのファッショントークサロン」by SMART USEN



2020-21年秋冬シーズンのパリメンズ・ウィメンズプレのトレードショーが1月16日から開かれた。「トラノイ(TRANOI)」、「マン/ウーマン・パリ(MAN/WOMAN PARIS)」、「ウェルカムエディション(WELCOME EDITION)」各トレードショーの概況とショールーム・トーキョーを含めてチャレンジする日本ブランドを紹介する。



大型見本市とはいえ、カッティングエッジなデザイナーやメンズカジュアルを集めたコーナーなどもあり、見応えのあるフーズネクスト

フーズネクスト内観



2020-21年秋冬シーズンのパリメンズ・ウィメンズプレのトレードショーが、2020年1月16日から開かれた。「トラノイ(TRANOI)」は前回の20年春夏からパレ・ド・ラ・ブルス会場の1階のみに集約されたが、展示面積はさらに縮小した。「マン/ウーマン・パリ(MAN/WOMAN PARIS)」は前年同期と同じくヴァンドーム広場とパビヨン・カンボンの3会場で開かれた。一方5回目となった「ウェルカムエディション(WELCOME EDITION)」がトラノイを抜いてマン/ウーマンに次ぐ勢力にのし上がった。

マン/ウーマンの主会場となっているパビヨン・ヴァンドーム



更に付け加えるなら、パリ市南西部のポルトドベルサイユ見本市会場で1月17~20日に開かれたウィメンズ・メンズ・服飾雑貨の大型見本市「フーズネクスト」には約1500ブランドが出展しており、日本からも9社が参加。来場者の規模も主催者発表で5万人と無視できない存在だ。

更に更に、今回のメンズファッションウィーク中には、年金改革に反対するメトロのストライキが実施されており、各所への移動が大幅に制限された。この事が足かせとなって来場を減らす傾向が強まったのは否めない。

マン/ウーマンは1月17~19日、前回より増やして158ブランドが参加し、前年同期比では15.3%増、対前々年同期比では、50.4%増となり、勢いは鈍化したものの最大規模となった。前回からウィメンズプレに大きくシフトし、カンボン会場を増設したこと大きな要因だが、この先の伸びを望むには更なる会場の確保が必要となる。うち31ブランドが日本からの出展者だった。同時に前回同様、カンボン会場の地下ホールを日本の合同展「ジャンブル東京(JUMBLE Tokyo)」(27ブランド・前回比20.6%減)にサブリースした。

トラノイはパレ・ド・ラ・ブルス1階のみでも更に縮小気味



一方トラノイは、マン/ウーマンと同日程で66ブランドが参加し、こちらは前年同期比49.6%減、前々年同期比58.8%減と2年間で4掛けとなり、通常秋冬展の方が、少しだけ出展者が多い点を考えると前回春夏展比でも25.8%減と大幅に減らした格好だ。日本からは確認できただけで4ブランドが出展。「ロンドンショールーム(LONDON SHOWROOM)」を主に構成する「トラノイ・リシュリュー(TRANOI RICHELIEU)」も会場近くで開かれた。

以前のマンのような雰囲気が好感を持たれているウェルカムエディション



ウェルカムエディションは、5回目にして、トラノイを追い越し、2番手の位置に付けた。ゴンクールとベルヴィルの間というやや不便な場所だが、その分会期を1日早くスタートさせ、着実に地歩を固めつつある。今回は86ブランド(前回比22.9%増)を集めた。日本からは確認できただけでも17ブランドが出展した模様だ。

さてそんな中でも、多くの日本ブランドがチャレンジしていた。 東京都/繊維ファッション産学協議会が主催する「東京ファッションアワード」の「ショールーム・トーキョー」には第5回と第6回の受賞11ブランドが出展。各トレードショーの日本ブランドも含めて、ほんの一部だが紹介していく。

[section heading="【TRANOI】"]

「リシュリュ(RE SYU RYU)」は、「まずは出てみよう」とチャレンジ精神で初出展を果たした

常連の帽子ブランド「カシラ(CA4LA)」は、来場者数が厳しくなっても、新規含めてオーダーが獲得できている



[section heading="【MAN/WOMAN】"]

久山染工「ナイン・エム(9M)」はマンに3回目の出展

前年同期からマンに復帰した「ファンダメンタル(FDMTL)」

「セヴシグ(Seveskig)」もマンの同じポジションで継続出展し、成果が出始めたそうだ

毎回集客力の強い常連出展の「ナナミカ(nanamica)」

ギャラリー・ド・ポップの「サージュ・デ・クレ(Sage de Cret)」も商談が活発な様子だ

「ハバーサック(Haversack)」も継続して出展しており、順調に商談していた

奥山メリヤスの「バトナー(BATONER)」は、ファクトリーの強みを生かして、新規10件以上を獲得(カンボン会場)

眼鏡の「アヤメ(ayame)」は次シーズン、眼鏡専門見本市への出展を検討している(カンボン会場)



[section heading="【JUMBLE Paris】"]

ジャンブル・パリに継続出展している「ナーディ(NERDY)」

カプセルからパリ出展実績のある「マスターピース(MASTER PIECE)」

「メディコム・トイ」に代わって目玉となったシューズセレクト「アトモス(ATMOS)」のアパレルライン



[section heading="【WELCOME EDITION】"]

「ジャパンブルー」は、久しぶりのパリ出展で、バナナ繊維を打ち出した

アバハウスインターナショナルの子会社アウターリミッツによる「ナイジェルケーボン(Nigel Cabourn)」

同じくアウターリミッツによる「フィルソン(FILSON)」

「リプロダクション・オブ・ファウンド」
ロンドンを拠点にする日本のショールーム「パドラーズ(PADDLERS)」が「リプロダクション・オブ・ファウンド(REPRODUCTION OF FOUND )」「ア・ヴォンタージ(A VONTADE)」「ZDA」「ウェストオーバーオールズ(WEST OVERALLS)」などをコーディネートして出展

「ア・ヴォンタージ」

「ウェストオーバーオールズ」

ショールーム「ポリーキング」への2回出展を経て、ウェルカムエディションに移ってきた「スノーピーク(snow peak)」



[section heading="【showroom.tokyo】"]

「リコール(RE:QUAL)」は、イエール国際フェスティバルで審査員特別賞を獲得した実績がある

評判の良かったギミック満載のレザーシューズ

「フミエ・タナカ(FUMIE TANAKA)」は、ウィメンズでは国内50口座もあり、メンズは初の取り組みとなったが、パッチワークや和紙素材のシャツが評判良かったという

「ユウキ・ハシモト(YUKI HASHIMOTO)」は、ベルギー、イタリア、オランダ、中国、韓国から良い反応が取れたそうだ

「チノ(CINOH)」は、既存、新規ともに獲得できてはいるが、テキスタイルについての評価が高いものの、一方で価格抵抗感も強いと感じているそうだ

「ポステレガント(POSTELEGANT)」は、イタリアの既存取引先のオーダーが倍増し、小売価格が50万円近いカシミヤコートも数着オーダーが入るなど手応えを感じている

「レインメーカー(RAINMAKER)」は、既存店も継続し、新規も5件ほど取れた。着物合わせに対する反応も良かったそうだ

(おわり)

取材・文/久保雅裕(encoremodeコントリビューティングエディター)
写真/久保雅裕





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