??USENのチャンネルの選曲を担当されていますよね? 手掛けるようになったきっかけは何だったのでしょうか?
「実は、この店よりも選曲を手掛けるようになったのが先で、2001年ごろだったかな? 当時、僕はまだ他の店で修業中だったんですが、そこにいらしていたUSENのディレクターさんと“ジャズBGMのあるべき姿ってどんな選曲だろう”という話になりまして、ジャズバーの店主が選曲するチャンネルがあったらいいんじゃないか? と思いついたわけです。選曲のコンセプトは、18時からの時間帯は、当初から硬派なハードバップを志向していて、続く20時からはもう少しコンテンポラリーな“いま”のジャズを選んでいます。そして、22時からの“salon jazz”では、それまでの時間帯との繋がり感を保ちつつ、でもちょっと雰囲気を変えたいなと思って、音数の少ないピアノトリオ編成を中心に選曲しています」
??選曲テーマ「champagne bar(シャンパンバー)」など、おもしろい構成をされていますよね。
「“salon jazz”をさらに絞り込んだ選曲コンセプトです。“salon jazz”は、ラテンやジャズボッサ系のクールジャズもセレクトしていますが、そうした曲をそぎ落として、透明感や浮遊感のある音を抽出しました。ジャン=フィリップ・ヴィレ・トリオ、クニコ・カトーの『クニコ・プレイズ・ライヒ』あたりがレファレンス的な曲ですね。ワルツとミニマル、ピアノとビブラフォンというイメージ。それが何となくシャンパンバーの雰囲気に似合うので、そのままchampagne barと呼ぶことにしました。実は僕、数年前からブドウ畑に通って畑仕事をしているんですが、大阪で100年続いているカタシモワイナリーというところがあって、そこでBAR JAZZオリジナルのスパークリングワインを醸造してもらっています。champagne barという企画もそのせいで思いついたのかも知れませんね」
??salon jazzのようにコンセプトが浸透するといいですね。
「同じコンセプトでカフェっぽい音と混ぜてみても、アンビエントで面白いものになると思いますよ。例えば、USENのCAFE/LOUNGEジャンルにあるチャンネル「usen for Cafe Apres-midi」の選曲なんか、ときどき“おおっ!”と思いますね。世界観はそれこそsalon jazzやchampagne barに通じる部分があるんじゃないかな」
スタッフさんの"これがオススメ"
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アーティスト: ジャン=フィリップ・ヴィレ・トリオ
タイトル: 『L'INEFFABLE』
- ベース、ピアノ、ドラムスのトリオ。salon jazzをさらに絞り込んだ選曲コンセプトchampagne barを知るために聴きたい1枚
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アーティスト: KUNIKO
タイトル: 『kuniko plays reich』
- 日本を代表するパーカッショニスト加藤訓子が、2011年、スティーブ・ライヒのカウンターポイント代表作を世界で初めて打楽器へ編曲したソロアルバムで、英リンレコードより世界同時発売
- BAR JAZZ
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