「さかいゆう TOUR POP TO THE WORLD“SPECIAL”」クリスマスの中野サンプラザでファイナル

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オープニングSEとともに、さかいゆうが颯爽と登場。「東京ー！！」とさかいが雄たけびをあげる。シンセサイザーの音色とさかいのファルセットボイスが妖艶な雰囲気を醸し出す「Drowning」で“SPECIAL”なライブが幕を開けた。「Drowning」は最新シングル「再燃SHOW」のカップリングでありながら、ブラックミュージックをベースに最新の音楽的トレンドも取り入れ、Spotifyのバイラルチャートでトップ5にランキングされるなど注目を集めている。

続けて、さかいのデビュー曲にして随一のキラーチューンでもある「ストーリー」、Shingo Suzukiのベースが唸る「Headphone Girl」を披露し、この日最初のMCへ。「ツアーファイナルへお越し頂きありがとうございます。2012年にイギリスでライブをした時、ビートルズ、レディオヘッドのカバーよりも盛り上がった曲が、自分の曲〈ストーリー〉でした。これがJ-POPだ！と外国のお客さんに胸を張って言えた事が、今回のツアータイトルにも繋がっています」と、ツアータイトル“POP TO THE WORLD”の由来を語った。

代表曲の「薔薇とローズ」で会場に一体感を醸すと、音数を減らしつつも、よりグルーヴィーになった「よさこい鳴子踊り」を披露。どちらも最近のさかいのライブでは定番のセットだが、新たなアレンジが施され、とても新鮮に聴こえた。

メンバーと共にサンタの帽子をかぶり、この日のスペシャル企画、クリスマス・カバー・コーナーへ。スローテンポで大胆にアレンジした山下達郎の名曲「クリスマス・イブ」を歌い上げ、「クリスマス・イブは、達郎さんしか歌っちゃだめな事を知っているんですが……歌ってしまいました（笑）」と照れながらも山下達郎へのリスペクトを込めて語るさかい。続けて、中学生の時大好きだったというB’zの「いつかのメリークリスマス」を、ギターとドラムをバックに、ハンドマイクを手にしたさかいが歌う。定番中の定番と言ってよいクリスマスソングなのだが、さかいゆうにとっては、少々意外な選曲に、ファンは驚きつつも酔いしれる。

終盤は、「無言の月」、「井の頭公園」といったインディーズ時代のレア曲を挟み、名バラード「ジャスミン」へ。印象的なピアノイントロを丸ごとカットする大胆アレンジでさかいのボーカルがより際立つ一方、紅一点のメンバー大和田慧のコーラスとも抜群の相性をみせる感動的なシーンとなった。

続けて、打ち込みが印象的な「But It’s OK !」で会場のボルテージを上げつつ、最新曲「再燃SHOW」へ。さかいにとって初めて4つ打ちにチャレンジしたナンバーで、ツアータイトルの「POP TO THE WORLD」にもリンクするジャパニーズポップスで、本編が終了。

アンコールに応えて再登場したさかいがこの日のバンドメンバーを紹介する。ギターに柴山哲郎、ベースにOvall、HipnoticsのShingo Suzuki、ドラムに岡野“Tiger”諭、コーラス＆キーボードに大和田慧。

インディーズ時代の「みち」、「上を向いて歩こう」と繋ぎ、「クリスマスにライブが出来て、些細なことで笑えて、僕は幸せです」と感慨深く語り、ジョン・レノンの「Happy Xmas（War Is Over）」をカバー。さかいのPOP力が凝縮されたと言っていい「まなざし☆デイドリーム」を高らかに歌い上げてクリスマスの夜のPOP TO THE WORLD“SPECIAL”が終幕。

と、ひとりステージに残るさかい。ダブルアンコール気味に客席を煽りつつ「あと1曲やります！」と告げ、弾き語りで「君と僕の挽歌」へ。さかいがミュージシャンを志すきっかけとなった親友の死を歌った、さかいの中でも屈指の名曲だ。ラストの“今日も明日も／たぶんずっとこうして歌っているよ”というフレーズを、ツアーをやり遂げた自身に重ねるように歌い上げ、「さかいゆうTOUR POP TO THE WORLD“SPECIAL”」が幕を閉じた。

■セットリスト
「さかいゆうTOUR POP TO THE WORLD“SPECIAL”」
12月25日（日）＠中野サンプラザ

1. Drowning
2. ストーリー
3. Headphone Girl
4. 薔薇とローズ
5. Midnight U
6. よさこい鳴子踊り
7. ケセラセLIFE
8. クリスマス・イブ（山下達郎）
9.　いつかのメリークリスマス（B’z）
10. She Left
11. 無言の月
12. 井の頭公園
13. ジャスミン
14. But It’s OK !
15. 再燃SHOW
EN1. みち～上を向いて歩こう（坂本九）
EN2. Happy Xmas（War Is Over）ジョン・レノン EN3. 君と僕の挽歌

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