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2017.08.29

高見沢俊彦インタビュー——ソロプロジェクトTakamiyの25周年ベストアルバム『美旋律〜Best Tune Takamiy〜』

THE ALFEEの高見沢俊彦によるソロプロジェクト、Takamiyの25周年ベストアルバム『美旋律〜Best Tune Takamiy〜』が間もなくリリースされる。全編にわたるボーカルリテイクによって、新たに生まれ変わった楽曲群から聴こえてくる美しいメロディーの秘密を、高見沢本人が解き明かしてくれた。

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——Takamiy名義のソロプロジェクトが25年を迎えましたが、高見沢さんご自身は、どのように受け止めていらっしゃいますか?

「25年と言ってもTHE ALFEEに比べたら短いですし(笑)、1991年に1stアルバム『主義 -ism:』をリリースしたものの、その後ずいぶん期間が空いていましたからね。だから、25年といっても、2007年の第2期から本格的にスタートしたという印象ですね。それに、このソロプロジェクトもTHE ALFEEのためのもの。僕はTHE ALFEEの中ではクリエイター的な立場なので、ソロでいろんな人とコラボして刺激を受けることで、それがTHE ALFEEに還元できればいいかなって考えたんです。その証拠に普通はメンバーがソロ活動を始めるとバンドはストップすることが多いんですけど、THE ALFEEの場合は、全く止まっていないですからね(笑)」

——あくまでもTHE ALFEEありきのソロプロジェクトなんですね。

「はい。やっぱり、THE ALFEEを長持ちさせたいという気持ちがありますからね。3人でいるのが自然で楽ですが、ひとりになって矢面に立って、刺激を受けることも大切。そこでいろんなギタリストとセッションすることで、また違う感覚になりますし、俺にはこんな面もあったのか!というように、新しい発見があったりするんですよ。そうやってクリエイターとして担っている部分を広げる。自分が刺激を受けていけば、THE ALFEEとしても、また違うタイプの楽曲が生まれていくので、それがソロをやる意味だと思っています。案の定、いろんなアーティストとコラボレーションしたことで新しい扉が開いたので、やはり無駄ではなかったかなと」

——ソロプロジェクトに参加されているギタリストはもちろんですが、作家陣も宮藤官九郎さんや綾小路翔さんなどバラエティに富んでいます。それが楽曲の幅を広げていますよね。

「ソロではTHE ALFEEでは出来ないことをやっているんですよ。2007年の『Kaleidoscope』では、ほとんどの歌詞を他のアーティストに依頼しましたから。その時はどんな歌詞が出来てくるのかも楽しみだった。みなさんが高見沢俊彦に対して、どういうイメージを持っているのかに興味があったんです。その中でも、やっぱり宮藤官九郎くんは、さすがだなって思いましたね。俺のこと、こう思っていたのかって(笑)」

——「騒音おばさん VS 高音おじさん」ですもんね(笑)。この楽曲はもちろん、今回収録された13曲は、全てボーカルを録り直したそうですが?

「2014年、THE ALFEE40周年のとき、喉を壊して大変な思いをしたんですよ。長年の勤続疲労というか、やっぱり喉に負担がかかっていたんです。そこから歌い方を変えて、シャウトするようなことは極力やらないようになった。だから、今回のアルバムには、いまの歌い方で歌いたいと思った楽曲を集めたんです。喉を痛める前は、正直、結構乱暴な歌い方だったんですよ(笑)。勢いでいいんじゃないかなって思っていた。でも、喉を痛めたことで、それじゃダメだと思うようになって、歌い方も丁寧になったんです。それだけに、今回収録されている13曲は、オリジナルとは随分イメージが変わっていると思いますよ」

——歌い直してみて、ご自身で改めて気づいたことはありましたか?

「メロディーラインが美しいなっていうことですかね(笑)。バラードはもちろんですけど、激しい楽曲でも。がなったり、シャウトしていない分、メロディーが際立ちますよね。シャウトしていた頃は、ボーカルにメロディーが紛れちゃうところがあったんですけど、いまの歌い方は、メロディーを際立たせる、ひとつの方法でもあったんだなって思いました」

——今回のアルバムを聴くと、確かにどの楽曲もメロディーが素晴らしく美しいと思いました。まさに美旋律というタイトルどおりですよね。

「ありがとうございます。僕は個人的にメロディーラインが綺麗なものが好きなので、そこは譲れない部分なんですよ。クラシックが好きっていうのもあるんですけど、常にメロディーをメインに考えてきましたから。だから、メタルチックなものや、逆にフォークっぽいものもあったりしますけど、それはメロディーに着せる洋服のようなものという考え方なんです。メタルチックでハードな洋服が多いのがソロ。もちろんTHE ALFEEにもハードなものはありますけどね」

——THE ALFEEの場合は、もう少しポップなものが多く見られますよね。

「そうですね。そのほうが3人のコーラスを生かすことができますから。でも、いまは、ソロでもシャウトしない歌い方になったので、それをハードな楽曲でやるとどうなるんだろう?と思って、この機会に歌い直すことにしたんです。そして丁寧に歌った結果、いままでよりもはっきりとメロディーの輪郭が出ているなと感じています」

——メロディーって、聴いていてもいちばん心に響く部分だと思います。特に日本人には。

「メロディアスなものは日本人の琴線に触れるんでしょうね。僕もそうですから。そこは、みなさんとの共通点としてあると思いますよ。だから、いろんなアーティストがいますけど、メロディーにこだわってきたことは、いまや高見沢俊彦の個性になっていると思います」

——先ほど、オリジナルとはずいぶん印象が変わったとおっしゃっていましたが、その中でも、特に高見沢さん自身がそう感じた楽曲はありますか?

「「Fantasia〜蒼穹の彼方」や「騒音おばさん VS 高音おじさん」、「エデンの君」なんかは、すごくイメージが変わったなって思いましたね。それにキーが高い(笑)。がなって歌えば結構出ちゃうんですけど、表声でちゃんと出そうとすると高いっていうのを感じました。ああ、「月姫」もそうですね。だから、そういう観点で考えると自分の中では曲が新しく生まれ変わったような気がしています。しかも「Fantasia〜蒼穹の彼方」の歌詞には“美旋律”っていう言葉が出てくるんですよ。それで1曲目にしたんです。今回歌い直してみたら、メロディーが際立っているのを感じましたし、ちょうど歌詞にそういう言葉があったので、ベストアルバムではありますけど、『美旋律〜』というタイトルをつけたんです」

——タイトルからも窺い知れますが、やはり高見沢さんとしては、既存の曲をそのまま収録するだけのベストアルバムにはしたくなかった?

「そうですね。最初は、昔のままでもいいかなって思ったんですよ。でも、自分で聴いていても当時の自分といまの自分は違うんですね。それが進化しているのか退化しているのかはわからないですけど、自分としては進化していると信じたい(笑)。だから、せっかくベストを出すんだったら、現在のベストを目指したいと思ったんです。そうなると今のTakamiy的なボーカルでやり直したいっていう欲求が強くなりましたね。サウンド面だったり、ギターのフレーズなんかは当時から本当に細かくやってきたので、悔いはないんですよ。唯一いまと違う部分は歌ですから。もしかしたら当時のボーカルのほうが好きだったっていう人もいるかもしれないから、これはもうアーティストのわがままなんですが」

——ギタリストでもあるので当たり前だとは思いつつ、本作を聴いていると、やはりギターサウンドへのこだわりというのも強いんだろうなと改めて思いました。

「いろんなギタリストとも共演していますしね。「Fantasia〜蒼穹の彼方」では、僕が先に間奏を弾いて、そのあとにB’zの松本孝弘君が弾いてくれています。「エデンの君」はマーティー・フリードマン、「月姫」はSEX MACHINEGUNSのANCHANG。そういった、いろんなギタリストとギターで会話している感じは、すごく楽しかったし、刺激的でした。同じギターを使っても、ギタリストによって音もフレーズも全然違うのが面白かったですね」

——ギターって、本当に個性が出ますよね。

「そうなんですよ。僕を見ればわかるでしょ?まず、僕の場合、ギターそのものからして個性的ですけどね(笑)。今回のアルバムの楽曲も、いろいろなギタリストに弾いてもらっている。だから、ギターのための楽曲というところもあるかもしれないです。それに、このアルバムの初回限定盤Aには、未発表曲の「Night of Rouage」が収録されているんですけど、そこでは鳥山雄司君がジャズっぽいギターを弾いていて、僕が間奏でストラトキャスターを弾いてるんですが、その掛け合いも、ちょっと面白いと思います」

——初回限定盤には、「Night of Rouage」と「東京ロンリー・ナイト」、「ULTRA BURN」という3曲が収録されています。

「僕の中で、この3曲はベストアルバムに収録された13曲とは、ちょっと違う面もあるなって思ったからなんです。「東京ロンリー・ナイト」は、去年ベンチャーズに頼まれて作った楽曲で、去年のライブではインストでやったんですけど、せっかくなら今回はセルフカバーで歌ってみようと思って」

——都会的な大人の歌という感じですよね。

「そうですね。ちょっとレトロで。歌詞は神楽坂を舞台にしています(笑)。「ULTRA BURN」は、僕がプロデュースした『ウルトラヒーローソング列伝』というコンピレーションに収録されています。つるの剛士君に書いた楽曲なんですが、Takamiyバージョンとしてやってみたかったんです」

——こちらはパワフルな楽曲ですね。

「Takamiyメタルの真骨頂という感じ(笑)。「Night of Rouge」は去年、ビルボード東京のライブで演奏した楽曲なんですが、実は、これ、元ブルーコメッツの井上大輔さんの未発表曲なんですよ。その音源を持っていらした方が、ぜひにということで、僕がそれに歌詞をつけてアレンジしてやってみたら、ぴったりハマったんです」

——ジャジーかつムーディーな世界観です。

「そうですね。これもソロならではの楽曲だと思います。さっきも言いましたけど、この曲では鳥山雄司君とギターでコラボしているんですが、彼は今度、僕のソロライブでも弾いてもらうことになってるんですよ。メタルでも、どんな曲でも大丈夫って言っていたので、今さらできないとは言わせない(笑)」

——9月に行われるソロライブ「Takamiy 真夏の夜の夢2017 -Night of Pacifico-」の構想は、もう出来上がっているんですか?

「今夜から考えます(笑)。もちろん『美旋律〜Best Tune Takamiy〜』の楽曲中心になると思いますが、激しい曲だけではなく、ビルボード東京でやったようなメロウな曲もやろうと思っています。7月にやったTHE ALFEEの「夏フェスタ」で聞いてみたら、30年前のTHE ALFEEの「6th Summer SUNSET-SUNRISE 1987 AUG.8-9日本平ホテル MUSIC LAND IN 静岡」に来てくれていたっていう人が結構多かったんですよ。そうやってずっと変わらず好きでいてくれることに、感謝の気持ちしかないんですが、そういうみんなにとってTHE ALFEEは、青春の1ページだと思うし、その青春を終わらせちゃいけない。そのためにもまだまだTHE ALFEEを続けていきたい。だから、今回のソロライブは、これからもよろしくという思いを込めてやりたいと思っています」

(おわり)

取材・文/高橋栄理子







Takamiy『美旋律〜Best Tune Takamiy〜』
2017年8月30日(水)発売
初回限定盤A(2CD)/TYCT-69117/69118/3,800円(税別)
Virgin Music


Takamiy『美旋律〜Best Tune Takamiy〜』
2017年8月30日(水)発売
初回限定盤B(CD+DVD)/TYCT-69119/3,800円(税別)
Virgin Music


Takamiy『美旋律〜Best Tune Takamiy〜』
2017年8月30日(水)発売
通常盤(CD)/TYCT-60106/3,000円(税別)
Virgin Music




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