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2018.01.10

Swimy「僕と魚の物語」インタビュー——初めて聴くのに懐かしい“みんなのうた”

NHK「みんなのうた」で放送中の「僕と魚の物語」をリリースしたSwimy。昨年7月、Vo/Drのみっけ脱退以降も立ち止まることなく、男女ツインボーカルの3ピースとしてリスタートし、活動を続けてきたTakumi、平成のまお、タイキロイドの3人に、新曲のコンセプトや2018年の意気込みを聞いた。

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——encoreは、2016年6月の『おひとりさま』以来なので、えーと……約1年半ぶりの登場です。

Takumi「えっ、めちゃくちゃ久しぶりだ!そんなに間空いてましたっけ?」

——10月にやったMilkywayの3マンとかライブはちょくちょくお邪魔してますからね。

平成のまお「あー、そうですね」

——忘れられないうちにまたインタビューさせてもらわなくっちゃと(笑)。今日は1月10日リリースのシングル「僕と魚の物語」についてお聞きします。意外にも2ndシングルなんですね。もっと出てる感があって。

Takumi「確かに。シングルってデビュー以来?」

平成のまお「そうか、そうやな。これの前って「あっちむいて」ってことだもん。じゃあ約2年ぶりってことだ」

Takumi「「あっちむいて」が2016年3月リリースで、6月に『おひとりさま』、2017年2月に「絶絶ep」か……」

——なるほど、いいペースでミニアルバムだったりEPだったりをリリースしているし、「あっちむいて」は「銀魂゜」、「絶絶」は「NARUTO−ナルト− 疾風伝」でオンエアされてたし、キャッチーな曲が多いから耳に残るんですよね。

Takumi「少年誌の、人気作品のテーマ曲を担当させていただいて嬉しいです!」

——で、今回もタイトル曲の「僕と魚の物語」はNHK「みんなのうた」で放送中と。

平成のまお「いままでとはだいぶ雰囲気が違いますね」

——「僕と魚の物語」は「みんなのうた」のために書き下ろしたんですか?

Takumi「はい。今回は「みんなのうた」用に3曲書き下ろして、その中の1曲です。むしろ「僕と魚の物語」は「みんなのうた」でしかありえない曲だと思うんで。だからちょっと雰囲気が違う」

平成のまお「Swimyを始めたときからずっと、子どもからお年寄りまで幅広い層に聴いてもらいたいという目標があったので、「みんなのうた」が決まったときは、本当にうれしかったです!」

Takumi「僕らはバンドなので、接する対象が自分たちと同世代くらいの人たちが多いじゃないですか。「僕と魚の物語」は、年配の方だったり、小さな子どもにも聴いてもらえるチャンスだなと思いますね。いまはわからないかもしれないけど、子どもたちが、いつか“あ、こういう意味があったんだ!”ってわかってもらえるように歌詞を書いて、サウンド的にもキャッチーでわかりやすくって考えました」

——そういう聴き手本位の曲づくりってこれまでとは違うアプローチだったんじゃないですか?

Takumi「そうですね。これくらいわかりやすさに振り切って表現したのは初めてかもしれません。いままでは、タイアップ楽曲だとしても、あくまでも僕らのスタイルのなかで、タイアップのテーマを含めて作品にしていくって作り方をしていたんですね。でも今回はきっと40代、50代くらいの、僕らの親の世代の方も聴いてくれはるなと思ったので。子ども時代って、親の聴いていた音楽を聴いて過ごすじゃないですか。僕もそうでしたけど、全然その世代じゃないのに、80年代の歌謡曲のコード感とかメロディーが好きで、懐かしいなって感じたりもして。20代になって、むかしの歌謡曲感を懐かしいって感じるのは、たぶん親といっしょに見てたTVとかラジオのランキング番組とか歌番組の影響だろうなと思うし、僕らとしても、幅広い世代に聴いてもらえる楽曲を作るっていうのはテーマのひとつでもありましたね」

——みなさん「みんなのうた」とか「ポンキッキーズ」で記憶に残ってる歌ってありますか?

タイキロイド「ポンキッキーズデヤッテタ「ポストマン・パット」ノウタハイマデモウタエマス」

Takumi「あー、郵便屋さんとぶちねこちゃん!俺も好きだった」

平成のまお「私は「みんなのうた」の「おしりかじり虫」かな……」

Takumi「それは結構最近じゃない?」

平成のまお「あれ?「だんご3兄弟」かな(笑)」

——えーと、3人とも「およげ!たいやきくん」なんて知らないですよね?「ポンキッキーズ」の前身にあたる「ひらけ!ポンキッキ」でやってたんですけど。

平成のまお「めっちゃ知ってますよ!そんなに昔の歌なんですか?完全に自分のちっちゃいころの歌だと思ってました」

——でね、「僕と魚の物語」は、「およげ!たいやきくん」にオーバーラップするんです。運命がどうとか、意外とシリアスな人生観を歌うシュールな詞だったり。で、結局オチは“いただきます”って展開も(笑)。

平成のまお「あ、SNSでもツイートしている人いたよね。この前、親戚にも“「およげ!たいやきくん」の現代バージョンやな”って言われました」

——じゃあ、そんな的外れな感想じゃないってことですね。すごく懐かしい感じがして。

タイキロイド「ゼンゼンハズレテナイデス(笑)」

平成のまお「やったー!狙いどおりやな」

Takumi「“いただきます”ってオチの部分は、敢えてというか、どんでん返し的なストーリーを考えたんですよね。昔の歌の方が結構ハチャメチャなこと歌ってるなあと思うことがあって。最初“いただきます”はやり過ぎかなと思ったんですけど、そこを振り切ってこの歌詞になりましたね。僕らもずっとバンドとしてやってきて、まさか“赤身 中トロ 大トロ”なんて歌う日が来るとは(笑)。初めてSwimyの曲を聴く人たちもたくさんいるので、想定内の表現をしていたらダメなんやろなっていうのは感じてたので」

——それこそレオ・レオニの「スイミー」みたいな寓話とかファンタジーの趣があるし、Takumiさん、まおさんのボーカルもいつもより無邪気な感じがしますね。

平成のまお「私は歌い方をちょっと意識しました」

Takumi「うん。小学校の合唱とか、あのころは、歌うってことを全然楽しめていなかったんですけど、それってもったいなかったと思うし、ちゃんとみんなでハモったり、ピアノ弾く子がいて、木琴や打楽器を弾く子がいたり、すごいことしてたんだなって。だから「僕と魚の物語」のサウンドのイメージとしては、そういう小学生の演奏会に出てくる楽器を使おうとか、ハーモニーとか掛け合いを楽しめるようにしようと思っていたので、ボーカルもちょっと子どもっぽく歌いましたね」

——ちょっとずれ気味に“ゴン!ゴゴン!”って入ってくるゴングみないな音って何の楽器ですか?あれ、チャーミングですよね。

Takumi「オーケストラの大太鼓のイメージですね。最初、マシンにドラムを叩かせて、フレーズを作ってたんですが、間違えてタムのパートを拾ってしまって、それを大太鼓の音色にしちゃったんですよ。タムだからフィルが入ったり不規則なリズムになるじゃないですか。だから“あれ?こんな音入れてたっけ……”ってなっちゃって(笑)。でもこれはこれで味があっていいと思ったんで残したんですよ。だから、平成のまおも最初、気持ち悪かったらしくって“変なところに変な音が入ってるんだけど!”って」

平成のまお「だって意味わからんとこにアクセントが付くし。デモのとき、あれっ!て思って、おかしくない?って言ったらふたりとも“え、何が?”みたいな顔するから(笑)」

タイキロイド「ボクハソウイウキョクナンダロウナトオモッテタンデ(W)」

Takumi「そういう違和感がおもしろいでしょ?」

平成のまお「うん、この音がないとつまらないって思うようになったもん」

Takumi「小学生が体育館で太鼓叩いてる無邪気な感じですね」

——続いてカップリングの「しゅるる」。タイトルがいいですよね。あと“しゅるる”って語尾が跳ねる感じの歌い方がTakumiさんぽい。これも詞の世界観が「少年ジャンプ」っぽくて、何かの主題歌になってそう。

Takumi「テンションを上げるときの勝負曲っていうか、“よし、今日も一日がんばろう!”って曲を作りたくて。だからこれくらい真っすぐな歌詞がいいかなと思ったんですよ。ライブ映えするようにキャッチーなフレーズも入れて、みんなで歌えるようにって」

——中盤のギターとベースのトリッキーな掛け合いが楽しそうですね。

タイキロイド「メチャクチャタノシイデス」

——もうちょっと長くてもいいのに(笑)

タイキロイド「ナヤンダヨネ。モットナガクシヨウカッテ」

Takumi「そう。悩んだ結果、小気味よくって感じになったけどライブではもっと長くてもいいかもね」

——アウトロ前の“ohohohohohoh!”って部分がSwimyっぽくて好きです。

平成のまお「確かにSwimyっぽいかもな」

Takumi「Swimyっぽいって言ってもらえるとうれしいですね。確かに主題歌とかシングル曲のセオリーを踏襲しているというか、言葉がリズミカルな音として耳に入ってくる感じもありますし」

——で、もうひとつカップリングの「天使と悪魔の歌」。10月のMilkywayでも披露してましたね。

平成のまお「インディーズ時代からある曲なので、昔はよくやってたんですけど、シングルに入れようって決めてからはまたライブでやるようになって」

——タイトルは、天使と悪魔が対等な感じになっていますが、歌詞は基本的に悪魔視点で描かれていますよね。

Takumi「そうなんですよ。実は、この曲は「天使と悪魔の歌」ってタイトルありきで作ったんですが、歌詞を書いてみたらまさにそんな感じになったので、「悪魔の歌」ってタイトルにしようか迷ってて、平成のまおに相談したんですよ」

タイキロイド「ソレハシラナカッタ(笑)」

平成のまお「え、何?全然覚えてないんだけど(笑)」

Takumi「「悪魔の歌」だと宗教色が強過ぎて怖くない?って平成のまおに言われて、それもそうやなって、結局「天使と悪魔の歌」になりました」

平成のまお「あー、レコーディング終わりにみんなで銭湯行ったときやな。そんな話したかも」

——“妄想 創造 のうのう”、“悪魔はあくまで飽くまで悪魔で”って韻を踏んでたり、後半のVo.チェンジもかっこいいし。

Takumi「当時、僕はあまり歌詞を重要視していなくって、語感とか響きで詞を書いてました。高校時代、洋楽が好きだったので——それもちょっとこじらせ気味で(笑)——その影響がまだ残ってたころの曲ですね」

——資料に書いてある“こだわったギターフレーズ”ってどこですか?

平成のまお「出だしの部分です。この曲の原型には、ギターのフレーズは入っていなくってコードだけだったんですよ。なんかちょっとおしゃれなフレーズを入れて欲しいってタイキロイドに注文して。3人で何回もセッションしたんです」

Takumi「そういうアプローチで曲書いたのって久しぶりだったよね。パソコンの前にみんなで楽器持ち寄って」

平成のまお「“あかん!却下。やり直し”って何回もダメ出ししてたから、最後のほう、タイキロイドが本当にロボみたくなっててん(笑)。パソコンで曲を書くようになってからは、だいたいTakumiが曲の軸になるフレーズを書いてくることが多いんですけど」

Takumi「昔作った曲だから、昔のやり方がしっくりくるというのがあるのかもね。ある意味バンドっぽいというか(笑)」

タイキロイド「ナツカシカッタ」

Takumi「いまのSwimyにとっては新しい手法だね」

——さて、ここで2017年のSwimyを振り返って欲しいんですが、1年の真ん中くらいで、みっけさんの脱退という大きな出来事がありました。

平成のまお「すっごい、ほんとにすっごい!いろんな出来事があったなと思います。2月に「絶絶ep」をリリースして、7月にみっけが脱退して、3人でどうやってやって行こうって考えて、ライブやイベントに出て、「僕と魚の物語」が「みんなのうた」に決まって……って一瞬でしたね。こんなにスピード感の早い1年は初めてかも。振り返る余裕もなく、気が付いてみたら“もう終わるやん!2017年”って」

——ジェットコースターって感じ?

平成のまお「楽しめてたかって聞かれるとどうかな……大変やな!って出来事が多かったです。でもその経験から学んで、2018年はそういう状況を楽しまなくちゃ損だなって思えるようになりました」

——現在は3人で活動を続けているわけですが、ライブでもレコーディングでもだいぶ勝手が違うでしょう?

Takumi「そうですね。ふつうにスタジオミュージシャンのドラマーさんに協力してもらうことも考えてはみたんですが、Swimyが3人で表現している感がなくなってしまうなと思ったので、「僕と魚の物語」はドラマーの存在感を感じさせないような、それでいて自分たちらしさを表現する方法を考えながらレコーディングしましたね。生ドラムの音とかグルーヴ感ってやっぱり気持ちいいし、その感覚は体に染み付いていますけど、打ち込みで試行錯誤しながら構築していく感じも自分たちの新しい引き出しのひとつなのかなって思いましたね」

——しばらくドラムは同期でやっていくんですか?

平成のまお「そうですねえ(笑)……まだわからないですが、しばらくは入れないでしょう」

Takumi「そうだね。まあ、今回「天使と悪魔の歌」だけはSyrup16gの中畑大樹さんにドラムを叩いてもらったんですけど、すげー気持ちよくって」

平成のまお「やっぱいいよね!ってなったよね」

タイキロイド「ウン」

Takumi「生ドラムの気持ちよさをわかったうえで、そうじゃない楽しみ方もあるんだぜ!っていうことを僕ら自身がちゃんと見つけて、それを表現できるようになってからですかね。3月にはワンマンライブも決まっていますし、そこでショウとして、ステージとして、音楽として、3人だからこそ見せられるSwimyのかたちを表現できたらと思います」

——そういうSwimyが置かれているいまの姿を今回のシングルに重ね合わせてしまうのってナイーブ過ぎますかね?

平成のまお「ふふふ……どうでしょう」

Takumi「無意識的にそういう気持ちが歌詞に反映されていたかもしれないですね。個人的には2017年はメンバーに頼りっきりだったので、“今度は俺がこいつらを引っ張って走り抜けて行くぜ!”って気持ちが「しゅるる」に入ってる気もするし」

——お、いいですね。じゃあタイキロイドさんの2018年の目標は?

タイキロイド「ソウデスネ、サンニンニナッテコーラスガフエタノデ、2018ネンハコーラスヲガンバリマス」

平成のまお「うん、ギターはがんばってるもんな」

Takumi「ギターも歌も歌心やから。いいコーラスが歌えるギタリストはギターもうまくなるよ」

タイキロイド「ウン、ソレハカンジルヨウニナッタ。コーラスヲウタウヨウニナッテ、“ソウイウコトカ!”ッテカンカクガアルカラネ」

——10月のMilkywayで、タイキロイドさんがギターソロで前に出てきて客を煽ってる姿を見て“ああ、きっとSwimyは3人でも大丈夫だ!”って思ったもん。

Takumi「うん、タイキロイドが急に頼もしくなった」

平成のまお「3人になってから、積極的に声掛けとかするようになってん。前はあんましゃべらんし、反応薄いし、おじいちゃんロボみたいやったのに。参加型ロボにアップデートされたん?」

タイキロイド「サイキンマワリノヒトニアカルクナッタネッテイワレル(W)」

——ライブって演奏している側の楽しい気持ちが聴き手に伝わるものだしね。

Takumi「先日のインストアライブでも「みんなのうた」で聴いたよって人が結構いたし、うれしかったよね」

平成のまお「“この歌知ってる人!”って聞いて、ちっちゃい子が“はいっ!”て手上げてくれたりしてな」

——今年は「みんなのうた」のおかげでSwimyファンがすごく増えるんじゃない?だって「僕と魚の物語」のオンエアは12月、1月でしょ?冬休みだからみんな見てくれてるよ。

Takumi「あ、ほんまや!」

タイキロイド「フユヤスミダ!」

平成のまお「やったー!」

(おわり)


取材・文/encore編集部




■「僕と魚の物語」発売記念イベント
1月13日(土)14:00〜 アスナル金山 明日なる!広場
1月13日(土)18:00〜 ビバシティ彦根 センタープラザ
1月14日(日)15:00〜 あべのHoop 1F オープンエアプラザ
1月20日(土)15:00〜 HMVエソラ池袋店


■Swimy ワンマンshow!! L.O.L page-2〜独演会〜(仮)
3月23日(金)@渋谷eggman
出演/Swimy


■Swimy ツーマンshow!! L.O.L page-2〜二重奏〜
3月3日(土)@京都MUSE
出演/Swimy、バンドごっこ





Swimy「僕と魚の物語」
2018年1月10日(水)発売
BVCL-856/926円(税別)
アリオラジャパン




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