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2018.01.04

宮田悟志インタビュー――1stアルバム『RISE』に込めた想い

BREATHEの一員としての活動を経て、1stアルバム『RISE』でいよいよソロとしてデビューを果たすことになった宮田悟志。自らソロボーカリストとしてのリスタートと語る現在の心境、作品に込めた想いとは?

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――キャリアを通じて初のアルバムリリースにあたって、これまでの時間をどう捉えていますか?

「ソロ活動前、BREATHEとしてデビューさせていただいたのが2011年。あれから約6年という時間の中で、BREATHEの活動終了など本当にいろんな出来事を経験しました。でも、今感じていることは、その6年間があったからこそソロの宮田悟志があるということなんです。ここからもう一度ボーカリストとして立ち上がっていこうという想いを込めて、初めてのアルバムとなる今作に『RISE』というタイトルを掲げました。今作の発売日を1月10日にしたのにも理由があって、BREATHEが最後にライヴを行った日が、もう一度スタートの日になるようにという想いからなんです」

――2016年4月にBREATHEの活動を終了し、ソロシンガーとして始動した当時は、どのような心境でしたか?

「とにかくスタートしなえればという気持ちが強かったです。歌っていないと終わってしまう気がして、できるだけ早くひとりでもライヴをやろうと決めました。なので、2016年4月にグループとしての活動が終了して、その2ヵ月後にはソロライヴをやらせてもらいました。本当にこんなにもひとりで歌うのって大変なことなんだっていうのが、当時の率直な感想でした。でも、これも自分の試練であり、乗り越えればひと皮むけるのかなという実感もありました。EXILE MATSUさんから舞台『かげろう』のお話をいただいたのも、ちょうどその頃。その後も別の舞台やナレーションの仕事を経験させていただき、新たな経験が歌の表現の幅も広げていってくれたと思っています。BREATHE解散という悲しみを乗り越えて、自ら積極的に動くことで、ソロとしての不安を払拭していった感じです」

――ソロ活動始動後、2016年12月には初の全国ツアー「宮田悟志 STORY acoustic live tour」を7都市で開催。その後も定期的にコンセプトライヴ「mariage!」を行ってきました。こうしたライヴを続けてきて実感していることは?

「アコースティック・ライヴにしたのは、歌をシンプルに届けたいと思ったからなんです。ソロとしてのテーマは、バラードやラヴソングを丁寧に届けていくことだと思っていました。アコースティックというシンプルな編成で、どれだけ自分の歌をお客さんに届けられるか、そういったプレッシャーを自分自身にかけていました。その延長で、お酒があって料理があって、座ってゆっくり音楽を楽しめるというコンセプトライヴ「mariage!」を企画しました。ソロになってから、よりシンプルに歌を届けることへの意識が強くなっている実感はあります」

――昨年7月にはドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」のエンディングテーマ「サンサーラ」を配信リリースしました。

「もともと「ザ・ノンフィクション」のファンだったので、いつかテーマ曲が歌えたらいいなと漠然と思っていました。そうしたら、幸いにもナレーションのお仕事をいただいたんです。そのご縁がきっかけで番組プロデューサーさんとお会いする場を設けていただき、そこで自分のバックボーンをお伝えしたら「サンサーラ」の“今を一生懸命に生きることで、それが自分の未来につながっていく”という世界観と重なったそうで、エンディングテーマに挑戦する機会を与えてくださったんです。本当に一期一会で実現した曲だと思います。ボーカリスト宮田悟志のキャリアに大きな影響を与える曲になると思い、アレンジにも相当こだわりました」

――続く、EXILEの松本利夫さん演出による舞台『かげろう』では、ご自身作詞の主題歌「かげろう」を担当されました。

「歌以外でチャレンジした初めてのお仕事だったので、すごく思い入れがあります。舞台で歌うシーンが欲しいからとEXILE MATSUさんから直接お声かけいただいたんです。EXILE MATSUさんがEXILEを勇退された直後に書かれた脚本だったので、新たなスタートという意味では同じ境遇だねっていうお話、さらにはEXILEにはないようなアプローチの曲が欲しいというリクエストもいただきました。夏の舞台だったので、どこか懐かしい、夏の終わりの切ない曲を3曲用意したんです。そうしたら“めちゃくちゃいいじゃん!”と、まっ先にこの曲を選んでくださったのがうれしかったです」

――短編映画『Naoki~Time Is Life~』では主演を務めるとともに、主題歌「Mask」を書き下ろし、劇中のBGMも手がけました。

「台本を読んでから曲を作り始めました。この映画は、主人公のNaokiが唯一の親であるお母さんを亡くしてしまうんですけど、それでも独りで強く生きていくっていうストーリーなんです。僕もソロとしてスタートした当時は不安や葛藤がありましたが、まわりの方々に支えていただいたことでスイッチが入る瞬間があったんです。きっとNaokiも、そういった瞬間があったと思うんです。そんな主人公の心境と自分を重ね合わせながら、悲しみと向き合うことで人は強くなるんだというメッセージを曲に託しました」

――改めて今回の1stアルバム『RISE』は、どのようなイメージで制作に入ったのでしょうか

「今の僕にしか作れないボーカリスト作品にしたいという想いが最初にありました。BREATHE解散の悲しみや、ソロでの不安や葛藤というトライアルがあったからこそ、でき上がった作品だと思っています。新曲はもちろんですけど、既発曲の「サンサーラ」も「かげろう」も「Mask」も、やっぱり僕の想いが色濃く反映されている曲だと感じています。あとは、宮田悟志という名前を初めて耳にするリスナーの方が聴いても、しっかり楽しめるアルバムにしたいと思って制作しました。切ない曲が多いですけど、単に悲しいだけじゃなくて、それを乗り越えていくことをテーマにしているので、そこも感じてとっていただきたいです」

――では、表題曲の「RISE」はどのような想いを込めた楽曲なのでしょうか?

「ファーストアルバムの表題曲なので、ソロとしての決意を込めた曲が作りたかったんです。自分を叱咤激励するじゃないですけど、ずっと野球をやってきたこともあって、体育会系の方々も共感してくれるような世界観にしたかったんです。“そんなにがんばらなくても大丈夫だよ”とか“一度休んでみなよ”とか、そういうメッセージではなく、壁にぶち当たったなら自分でこじ開けて乗り越えていけ! みたいなSっ気がありますね(笑)。自分に向けて歌っている曲でもあるんですけど、背中をドンと押してあげられる曲だと思います」

――デビュー当時から制作に携わってきた和田昌哉さんも制作に携わっています。

「歌詞は和田さんとの共作なんですけど、この曲で宮田が立ち上がるんだっていう気持ちでいっしょに書いてくれたと思います。トラックには関しては、ボーカリストが歌うEDMってどんなだろうねってことをテーマに制作していきました。ボーカリストを目指している方たちにも、こういうアプローチもあるんだ! と思って感想をもらえる曲にしたかったのもあります」

――MVでは、中学時代の野球仲間である東京ヤクルトスワローズの雄平選手が特別出演。どのような経緯で実現したのでしょうか?

「彼は2017シーズンにケガをしてしまって、そこから試合に出られずリハビリを続けてきたんです。シーズン最後の試合に4番で戻ってきたんですけど、彼にとって今シーズンは悔しさが残るシーズンだったと思うんです。雄平と話した時も、2018年はゼロからの勝負の年になると言っていました。ちょうど僕が「RISE」を書いている時に聞いたので、何だか自分のことのようにも思えたんです。だったら自分のことだけではなく、雄平のことも応援できる曲にしてもいいかなと思って、歌詞を少し書き換えたんです。そういう経緯もあって、最初の歌詞よりもスポコン度合いが上がりました(笑)。この流れなら…と考えてMVに雄平も出演してもらって、母校の専修大学のグラウンドで撮影しました。4年間練習していた原点の場所で、またここからのスタートだという想いをMVに込めました」

――ここからは本作収録の新録曲についてうかがっていきます。まずは「Sorry~海になれない~」について。

「初めて作詞家の小竹正人さんに歌詞を書いていただいた曲です。やっぱり小竹さんじゃないと書けない世界観で、この曲は海のような広い心を持てたらよかったのにという後悔を歌っているんです。副題が「~海になれない~」ですから。こんな副題は考えつかないですよ。もうこれは小説の世界だなって、改めて小竹さんのすごさを痛感した曲です。MVは和歌山の白浜で撮影したんですけど、悲しみと涙をイメージさせる素敵な映像に仕上がったと思います」

――続いて「アレコレ」。

「この曲も小竹さんに歌詞を書いていただきました。小竹さんがエロティシズム的な歌詞を書くのって、かなりレアだと思うんです。Flowerや三代目J Soul Brothers、GENERATIONSの楽曲にはない、大人の歌詞を書いてくださったんです。“同じ熱を含みながら 同じ場所を濡らして 同じ吐息漏らして”って、ベッドシーンの話をしているんですけど、不思議とエロく感じないんです。少しも下品ではなく、美しさすら感じさせるんです。小竹さんから“宮田だから書けた歌詞”とおっしゃっていただけたのが、すごくうれしかったです」

――アコースティック・ツアーでも披露してきた「Goodbye」について、改めて曲に込めた世界観を教えてください。

「ずっと歌ってきた曲ではあるんですけど、このアルバムに収録するにあたり、歌詞とアレンジをリニューアルした上でタイトルも変更しました。ツアーで歌っていた時とは、印象が少し変わっていると思います。歌詞は男女が別れる時にいちばん切なくなる瞬間ってどのタイミングなんだろうということをテーマに書いてもらいました。この曲は女性目線で男性の気持ちを描いた歌詞です。別れるとわかっているのに、その彼女に優しくされてしまう男って、すごく切ないじゃないですか。それでも強がってクールに演じてしまう男心に、共感してくれる人は多いと思います」

――「Dried Flower」はどんな楽曲になっていますか?

「BREATHE時代に歌っていた「合鍵」という曲があるんですけど、そのソロバージョンというイメージですかね。EXILEの「Ti Amo」に代表される日本のR&Bを意識しました。松尾 潔さんが言う、“お箸の国のR&B”といいますか。メロディーが歌謡曲なバラードで、大人の方にも耳を傾けていただける曲になっていたらうれしいです」

――本作収録の既発曲についても聞かせてください。ソロ活動時から歌い続けてきた「僕はコウモリ」は、ご自身にとってどんな曲ですか?

「ソロ活動をスタートした時から歌い続けている曲なので、思い入れも強く、ファンの方の間でも浸透している曲だと思います。SNSでも「僕はコウモリ」の音源化を楽しみにしていますという書き込みをたくさんいただいて来たので、このタイミングで今作に収録できて嬉しいです。コンセプトライヴ「mariage!」をバンド編成でやってきたこともあって、この曲のアレンジも少しバンド仕様になっています」

――BREATHEとしてストリートライヴ時代から愛されてきた楽曲「待ってて」も大切な曲ですね?

「はい。BREATHEとしてもリリースしていない曲なので、今回が初音源化です。BREATHEの曲の中でも一番と言っていいほど人気の曲だったので、プレッシャーを感じながらのレコーディングでした。リリースするなら今しかないと思って、松尾 潔さんに承諾をいただくためにお手紙を書いたんです。松尾さんは僕の「サンサーラ」を聴いてくださっていて、それで宮田ひとりでも「待ってて」を歌えると判断してくださったそうです。2ndアルバムでも3rdアルバムでもなく、このタイミングでしか収録できなかった、僕にとっても大切な楽曲です」

――「STORY」もソロ活動時から歌い続けてきた楽曲ですよね?

「僕にとってはスタートになる曲で、自分のこれからのストーリー、そして自分を鼓舞する気持ちで作った曲です。昨年のツアー会場限定で音源化している曲なんですけど、今作の11曲目に収録したのは、このアルバムをきっかけにソロボーカリストとして立ち上がるんだという気持ちがあったから。自分のまわりには応援してくれる人がこんなにいるんだ、そう気づけたという内容の歌詞なので、アルバムの最後に収録する曲にはぴったりだと思っています」

――本作『RISE』で、どのようなアーティスト像を表現できたと思いますか?

「ボーカリストという意識は、ソロになってから特に強くなっていると思います。ボーカリストとして、どの曲を歌っても宮田だねと言われたいので、作詞家さんに歌詞を書いていただいた曲を、どう自分の色にしていくかというところにもこだわりました。今回はいろんな方と楽曲制作することを意識したので、サウンド的に統一していくというよりは、ボーカリストとしてどう自分の色を出していくかということに重点を置いた作品になっていると思います」

――最後にうかがいます。1stアルバムを完成させた今、宮田さんが抱く夢は?

「野球をやっていた僕ならではの回答かもしれませんが、いつか甲子園球場という場所でのライヴを実現させたいです。その第一歩が『RISE』で、ここからがスタートだと思っています。夢を実現させるために、これからも歌い続けていきます」

(おわり)

取材・文/馬渕信彦
構成/encore編集部



宮田悟志『RISE』
2018年1月10日(水)発売
XNLD-10013/B/3,704円(税別)
LDH MUSIC




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