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特集
2019.11.01
藤井フミヤ インタビュー

誰かのために歌ってる

1983年、チェッカーズとしてデビュー。あれから35年の月日を経て、いまもなおシンガーとして、そしてときにアートの分野にも身を置きつつも決して歩みを止めない生粋のアーティスト、藤井フミヤ。熱く、クールなその視線の先に見るものは?

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──11月から「FUMIYA FUJII LIVE HOUSE TOUR 2019 KOOL HEAT BEAT」がスタートしますが、ソロとしてはキャリア初のライブハウスツアーなんですよね。

「F-BLOODでもライブハウスでやってるし、ファンクラブ限定だとZeppツアーもやっているので、自分の中で初のライブハウスツアーっていう感覚は全然ない。でも、よくよく聞いたら、ソロとしては初のオフィシャル・ライブハウス・ツアーらしくて」

──このタイミングで、ホールツアーではなくあえてライブハウスツアーを開催しようと決めた理由は?

「7月から9月にかけてのライブ(35th ANNIVERSARY CONCERT 2019 藤井フミヤ“十音楽団”)が、おとなしめの内容というか、静かに座って聴く感じなので、次はそこと差をつけるためにも、スタンディングでより身近な雰囲気を感じてもらえるライブハウスツアーがいいかなって」

──セットリストや演出など、すでにツアーの具体的なイメージは出来上がりつつありますか?

「ライブハウスでやるなら、照明やステージ・パフォーマンスで見せるという感じではなくて、やっぱり音だけで来てくれた人たちを持っていく内容にしないとね。そういう意味では、今回のバンドもうまいメンバーが揃っているから、かなりすごい演奏が聴けると思いますよ。ギターの真壁陽平、ベースの有賀啓雄、キーボードの斎藤有太、パーカッションの大儀見元、そしてドラムの屋敷豪太。音楽が好きな人なら、絶対に満足してもらえる音を出してくれる面子だと思うし、バンドとして最高におもしろいですよね。セットリスト的には、最新作の『フジイロック』からの曲も入れつつ、新旧織り交ぜた内容にしたいと思ってます。ロックというよりはダンス系というか、横揺れ系というか……とにかく大人なグルーヴで盛り上がれるような選曲が理想かな。勢いでイェー!っていう感じじゃなくてね(笑)。そういう思いも込めて、ツアーのタイトルは“KOOL HEAT BEAT”にしたんです」

──7月に3年ぶりのニューアルバム『フジイロック』をリリースされましたが、チェッカーズでデビューしてから現在まで、フミヤさんの音楽活動が途切れたことはほぼないですよね。ずっと止まらずに歌い続けている印象があります。

「本当に休んだのは、チェッカーズが1992年の12月31日に解散して、次の年の11月10日に『TRUE LOVE』をリリースするまでぐらいかな。そのときだけはデビュー以降の人生で唯一しっかり休んだ時期だと思う」

──常に歌い続ける、音楽を作り続ける原動力になっているのは?

「なんだろうね?若いときは早めの引退というか、太く短く活動して、あとはのんびり好きなことをして生きていきたいという思いもあったんだけど、いつぐらいからか、のんびりしてても面白くないっていうことがわかったんだよね。ぼーっとしてても、結局は何かをやり始める。そして今や、休みなんていらないって考えるようになっているっていう(笑)。だから、この先はもうずっとこうだと思うね。2週間ぐらいの休みを取ることはあるけど、その2週間の最後のほうは結局仕事をしてるし。そう考えると、健康なうちは引退なんてないんだなと思うし、俺はずっとモノを作ってるんだろうなって思います」

──同世代ミュージシャンの存在は、刺激になったり、シンパシーを感じたり、あるいはライバルだと思っていたりするものでしょうか?

「ライバルだとはまったく思わないけど、みんなが活動を続けていることは単純にうれしいですよ。同い年だと久保田利伸くんとか、1学年上だと布袋(寅泰)さん、ちょい下だと(奥田)民生くん、斉藤和義くん、トータス(松本)、吉川(晃司)くんとかもいるしね」

──ミュージシャンではないですが、木梨憲武さんやヒロミさんと今も仲良く楽しそうにしている様子をメディアを通して知ると、すごく幸せな気持ちになります。

「昔、20代だったチェッカーズのころからいっしょに遊んでいたのが今につながっていて、もう35年ぐらいのつきあいになるのかな。これから新しい友だちはできるけど、これだけ長いつきあいの友だちっていうのはもうできないからね。大切にしないとなって思うし、本当にじいさんになるまでいっしょに遊んでるんだろうなって。最近は、健康の話ばっかりしているけど(笑)」

──少し気が早いですけど、来年以降の活動に対してはどんなイメージを抱いていますか?

「まず、来年は『フジイロック』を中心にしたツアーを予定してます。あとは、今までもそうしてきましたけど、ファンの人たちを飽きさせないステージを作っていきたい。ボーカリストとして、ギター1本からフルオーケストラ、スリーピースバンドでも、ピアノ1台でも、演劇の要素が入ったようなものも。本当にいろんな形のライブをしてきたけど、またそれら以外のライブもできたら。楽器の数を変えたり、ステージの大きさを変えてもいいし、もっと歳を取ったら井上陽水さんみたいに地方の小さいホールをまわってみても面白いだろうし」

──ご自身で書かれている歌詞の内容などは、今後変わっていきそうですか?

「曲によってスーパーポップに遊んだ歌詞を書くこともあるし、あんまりこの年齢になったからって、この年齢相応の歌詞を歌ってもどうしようもないと思っているところはあって。だから、これからもいろんな歌詞を書くと思いますよ。実際、何を歌いたいかというより、その曲のメロディとサウンドに合った歌詞を書いちゃうんだよね。ただ、歌だから心に沁みなきゃいけないとは思ってる。そういう意味で、歌詞ははっきりと聴こえるようにしないといけないっていう意識は常にあります。ライブでも、そこはPAに厳しく要求するし、自分でもちゃんと歌詞が聴こえるように滑舌よく歌うようにしているし」

──サウンド的には、今後どうなっていきそうですか?

「昭和、平成、令和と、3つの時代にいるんでね。今さら流行がどうのっていう感覚はないんだよね。だから、そのときに自分が気になった音、面白がれるサウンドを作っていけたら。その上で、10年前に聴いても、10年後に聴いても古くも新しくもない、いつでもスタンダードな歌を歌っていければなと思います」

──フミヤさんは音楽以外にアートでも表現活動をしていますが、また新しいジャンルの表現をしてみたいと思うことはありますか?

「音楽とアートの2つをやっていると、あとはそんなに時間がないよね。食べることも好きだから、そこにも時間を費やすし(笑)。音楽とアート、この2つがあれば、僕はもう飽きないと思います」

──最後にデビュー36年目の今、フミヤさんが歌に対して抱いている思いを教えてください。

「歌が生業で、歌で生きているし、歌っているから人とつながっていられる。今は、自分のためにというよりも、誰かのために歌っている感覚です。歌で人を喜ばせたり、感動させるのが自分の使命だと思って歌っています」

(おわり)

取材・文/大久保和則





■FUMIYA FUJII LIVE HOUSE TOUR 2019 KOOL HEAT BEAT
11月2日(土) 仙台PIT
11月4日(月) Zepp Osaka Bayside
11月9日(土) Zepp Sapporo
11月16日(土) BLUE LIVE HIROSHIMA
11月17日(日) Zepp Fukuoka
11月23日(土) Zepp Namba
11月24日(日) Zepp Namba
11月30日(土) 豊洲PIT
12月1日(日) 豊洲PIT
12月6日(金) Zepp Nagoya
12月8日(日) Zepp Osaka Bayside
12月20日(金) Zepp DiverCity
12月21日(土) Zepp DiverCity
12月27日(金) 豊洲PIT
12月28日(土) 豊洲PIT
12月30日(月) Zepp Nagoya



藤井フミヤ『フジイロック』
2019年7月10日(水)発売
初回限定盤/XQNA-91005/3,500円(税別)
Chaya-zaka Records
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2019年7月10日(水)発売
通常盤/3,000円(税別)
Chaya-zaka Records




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