THE ORAL CIGARETTESの山中拓也(Vo.Gt)が主宰するクリエイティブレーベル『DREAMLAND』が、初のオールナイトライブ&DJイベント『DREAMLAND - ALL NIGHT GIG & PARTY -』を、11月22日に大阪・GORILLA HALL OSAKAで開催した。

同企画には、ライブアクトとしてTHE ORAL CIGARETTES、Age Factory、GOMESS、JUBEE、Kamui、Paledusk、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、DJとしてオカモトレイジ(OKAMOTO'S)、EMZT™(YESBØWY&SIVA)、Yackleらが出演。2022年5月に行われた東名阪Zeppツアー『DREAMLAND TOUR 2022』に続き、山中の構想に賛同したさまざまなアーティストが集った一夜となった。

2Fのチルアウトスペースには、オーラル主催のライブイベント『PARASITE DEJAVU』を彩った歴代のアートワークも展示され、福島県より出店した「バン才 -BANZAI-」によるフードブースも設置。開場するなりレーベルヘッドの山中がDJとしてフロアを温め、最初のバトンを渡したトップバッターは、スサシことSPARK!!SOUND!!SHOW!!だ。いきなり山中が乱入した幕開けから大盛り上がりで、ラウドな轟音を響かせていく。「SiMのやつやります(笑)」とタナカユーキ(Vo.Gt)がいざなえば、みるみるうちにウォールオブデスが発生し、「ヘビーローテンション」ではPaledusk のKaito (Vo)が参戦するなど、テンションは高く、サウンドは重く、ド頭からいとも簡単にピークを超えてきたスサシ最強!

続いてはオーラルが「ENEMY feat.Kamui」でコラボを果たした新進気鋭のラッパー、Kamuiが登場。深紅の照明を浴びながら縦横無尽に跳ね回る情熱的なパフォーマンスで、「俺が番狂わせしてやるよ!」と前日にリリースしたばかりのアルバム『RAFRAGE』の収録曲を惜しみなく披露。ODETRASHやMenace無らゲストを交えた楽曲を含め、つかんだチャンスに全身全霊で挑むスタンスでも見る者を魅了した。

イチロック=スサシのイチロー(Dr.Cho)がDJのみならず場内を駆け巡り大いに沸かせた後は、オーラルと同じ奈良出身のAge Factoryが、これぞロックバンドたる爆音をかき鳴らす! 冒頭の「GOLD」から問答無用でシンガロングが巻き起こる光景には鳥肌が止まらない。オルタナティブユニットAFJBとしても活動を共にするラッパー/ビートメイカーのJUBEEとの「AXL」、先ほど熱いライブで魅せたKamuiとの「CLOSE EYE」と客演もろとも立て続けにブチ上げ、音の弾丸が何度も心臓を貫いた強烈な35分間だった。

ヒップホップクルーCreativeDrugStoreやダンスミュージックプロジェクトRave Racers、そしてAFJBと多岐にわたり活躍するJUBEEは、息つく暇もないフロウで圧倒したかと思えば、さっきのお返しとばかりにAge Factoryの清水英介(Vo.Gt)と「Boost」をブッ込む怒濤の展開。MCでは「まずは飲むことです(笑)」とオールナイトイベントの遊び方を指南しつつ、代表曲も軒並み届ける変幻自在の総攻撃で、きっちりと己の仕事をやり遂げた。

奈良出身、2000年生まれのトラックメイカー/オーガナイザー/DJのYackleが真打ちを前にDJで場をフックアップし、ついにTHE ORAL CIGARETTESがステージへ。主宰=トリではなくイベントの流れを重視した出順には、『DREAMLAND』の意思を感じさせる。山中が「ヤバない今日!?」と開口一番放った「Red Criminal」「BUG」で、会場は一気に狂乱の渦に! 「ENEMY feat.Kamui」ではKamuiとの共演も実現。その後も「Naked」「ハロウィンの余韻(Redone)」のダークなダンスビートに思い思いに揺れながら、ここで「『DREAMLAND』は山中主宰とうたってますけど、みんなの遊び場にするために始めてますから。俺はこれをフェスにしたいんです。いずれ奈良で絶対にフェスにします!」と山中から頼もしい宣言も。最後は、「カンタンナコト」「狂乱 Hey Kids!!」とキラーチューンを連発! 今日イチのすさまじい爆発力を見せつけたオーラルの、面目躍如の全7曲だった。

オカモトレイジ(OKAMOTO'S)のアンセミックな洋邦DJ MIXに、とことん踊らされた深夜2時。事前に「何よりもステージを見て下さい。俺の全てです。今日だけの詩を唄います」とXにポストしたGOMESSは、まさに有言実行。山中らとプロジェクトバンドYGNT special collectiveにも名を連ねるフリースタイルラッパーは、はかなくも美しいピアノとコーラスに導かれ、ゆっくりと舞台へと現れる。思いが溢れ出すように躍動するバンド編成で、切々と言葉を重ねていくさまにくぎ付けになるオーディエンス。「奇跡に一番近いのが音楽」という彼の信念が、今日しか聴けない歌が、確かにそこにはあった。

Age Factoryの清水、nerdwitchkomugichan=西口直人(Ba.Cho)によるDJタイムを挟んで、『DREAMLAND』は世界照準のヘヴィネスを備えたライブモンスターPaleduskを召喚。重低音と共存する謎のチャーミングさには、いつの間にかとりこになってしまう。とめどなくダイバーが続出する中、Kaitoの身も蓋もないが愛はあるトークでも和ませ、後半戦は一心不乱に全力疾走! 山中からのリクエストで急きょ一曲追加され、アドレナリンも限界突破の壮絶なラストシーンに。クロージングDJのEMZT™(YESBØWY&SIVA)がエンドロールをゴージャスに演出し、8時間に及ぶ夢のような宴は盛大に幕を閉じた。

なお、今後のTHE ORAL CIGARETTESは全国各地の冬フェス等に出演後、『東名阪 Zepp Tour 2024 "MARBLES”』を2月13日(火)大阪・Zepp Osaka Baysideよりスタートする。

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