――新年早々にニューアルバム『愛せ、至極散々な僕らの日を』をリリースするONE LOVE ONE HEARTのみなさんですが、新作のお話の前に、2023年はどんな1年だったかを教えてください。

飯塚瑠乃「私の印象では、去年はずっとONE LOVE ONE HEARTのみんなと一緒にいたなって。お仕事なんですけど、プライベートみたいっていうか。本当に楽しくて、とにかく充実した1年でした」

矢嶋由菜「私はいま高校2年生なんですけど、去年はONE LOVE ONE HEARTとしての活動も、高校生としての生活も、ちょっと慣れてきたというか。余裕があるわけではないんですけど、学校とお仕事をちゃんと両立してる、その充実感を楽しむことができました」

イーチ「2023年のラブワンは青春をイメージしたテーマが多くて、制服を着る機会もたくさんあって。「Fireworks」とか「Yell for You」とか、今回のアルバムのタイトル曲「愛せ、至極散々な僕らの日を」も制服だったので。自分の学生時代にはなかった青春を味わえました(笑)」

飯塚瑠乃「本当に?私もそう思う!(笑)」

――笹原さんはどうですか?

笹原遼雅「僕にとってはすごい変化の多い年でした。個人的なところでは大学1年生になって、上京して一人暮らしを始めたことが一つ。ラブワンとしては、こうやって9人体制になったことが一つの変化でもありましたし。そういったいろんな経験を経て、ラブワンのことがより大好きになりました」

飯塚、イーチ、矢嶋、相原「おーっ!」

笹原遼雅「僕的にはここ数年でいちばん変化のあった年でした」

――続いて、相原さん。

相原一心「2023年、僕の感覚としては、準備の1年だったような気がしていて。去年はデビューした年にはやってこなかった、“青春”をテーマにしたものや恋愛系の楽曲もやったりして、ONE LOVE ONE HEARTの可能性をいろいろ試してきたと思うんです。これからどういうことをやっていくのか、スタッフさんたちとも一丸となって考える1年だったので、すごく勉強になりました」

――2023年にみなさんがチャレンジしてきたことが詰まったのが『愛せ、至極散々な僕らの日を』になるんですね。

相原一心「そうなんです」

――改めてどんな1枚になったと思いますか?

相原一心「去年1月に出した1stアルバム『LOVE1』は、僕たちがデビューした2022年の1年間、初めての主演舞台『オノマトペ』の楽曲が詰まっていたんですけど、今回は、さっきも言った通り、去年とはまた違ったコンセプトになっていて。青春真っ只中のキラキラした高校生みたいな感じを詰め込んだっていうのもありますし、「愛せ、至極散々な僕らの日を」っていうタイトル通り、キラキラして見える青春の中にも実はある、ちょっと憂鬱だったり、散々だったりする日を、幸せにしてくれるような曲たちが集まった1枚になっています。どの曲を聞いても、青春としても受け止められるし、ちょっと辛いなってときも、ハッピーになれる楽曲がいっぱい入ってると思います」

――そういう意味では、タイトル曲「愛せ、至極散々な僕らの日を」がアルバムを象徴する1曲になっていると思うのですが、この楽曲を初めて聴いたときはどんな印象を持ちましたか?

笹原遼雅「最初に聴いた段階で、ONE LOVE ONE HEARTの曲の中でも一番好きだなって思うくらい、好きになりました。僕は歌詞を見ながら曲を聴くことが多いんですけど、特にDメロにかけてちょっと泣きそうな感じになって……10代に感じる不安や葛藤がより深く書かれていて、すごく感情が入りやすい曲だなって思ったし、そういう歌詞にぜひ注目してもらいたいです」

イーチ「すごく高音が多い曲で、最初にいただいたときは“え、音が高い……出るかな!?”って不安になって。実際にレコーディングするときも苦戦したんですけど、Aメロの<「今の自分に何ができるのだろう」>から<「バカバカしいよ、君は君でしかないんだ」>ってところにすごく勇気をもらえたっていうか。ラブワンの活動をする中で、自分の実力が追いつかないって思うことも正直あって、そういうときにこの曲を聴いてすごく勇気をもらえるし、この曲は振り付けもバチバチに踊るんですよ。そこが見どころの一つでもあるんですけど、自分もパフォーマンスしながら、“自分ならできるかも!”って感じさせてくれる曲なので、大好きな1曲です」

――それこそ現役高校生である矢嶋さんは、ONE LOVE ONE HEARTが表現してきた青春だったり、この楽曲の世界観の当事者とも言える世代だと思うのですが、「愛せ、至極散々な僕らの日を」をどんなふうに受け止めましたか?

矢嶋由菜「自分も学生で、学校のことでもラブワンのことでも、やっぱりたくさん悩んだりして。そんなときに結構この曲に支えられたみたいなことがありました。私も自分に自信なくなっちゃうときとかあるんですけど、この曲を聴くと<無加工な世界でも 咲いてゆける>のフレーズとか、響くところがたくさんあって。いろいろ迷うこともあるけど、それでも自分はやっていけるよねって思えるというか。そんなふうに、自分もこの曲に元気付けられましたし、この曲があってよかったなって思いました」

――「愛せ、至極散々な僕らの日を」のミュージックビデオは、学校が舞台となったストーリー仕立てですが、先ほどイーチさんが言っていたように、みなさん制服を着て演技をしているパートもありました。

飯塚瑠乃「今回も制服を着させていただいて」

相原一心「19歳なのに(笑)」

飯塚瑠乃「そうなんですよね(笑)。19歳、今年20歳になるんですけど、まだ制服を着させてもらって(笑)。でも、さっきイーチが話したみたく、私もそんなに味わったことのない青春感を、ラブワンでミュージックビデオを撮るときに感じられて。教室でみんなで話したりするシーンがあったんですけど、それが本当にリアルというか、“私たちが学生だったら、きっとこういう感じだったんだろうな”っていう空気が詰まってるように感じました。学校以外にも、部活とかバイトとか、共感してもらえるところが多いと思います」

――「愛せ、至極散々な僕らの日を」は昨年12月6日に配信リリースされたばかりの最新曲ですが、アルバムにはさらに5曲の新曲が収録されています。みなさんに1曲ずつリコメンドしてもらいたいのですが、いいですか?

飯塚瑠乃「もちろんです!早速私から行かせてもらいたいのですが、私、クリスマスソングが大好きで」

イーチ「絶対言うと思った!」

飯塚瑠乃「好き過ぎて、夏からずっとクリスマスソング聴いてるんですけど」

相原一心「季節感がない(笑)」

イーチ「早い、早い(笑)」

飯塚瑠乃「聴きながらずっと“ラブワンにもクリスマスの楽曲が欲しいな”と思ってたら、その矢先にこの「Happy Christmas」が来たんです!」

矢嶋由菜「わかる。なんかさ、全人類の“どタイプ”の曲だよね」

飯塚瑠乃「みなさんに気に入っていただけるようなメロディで。あと、男子メンバーがメインの曲で、男子たちの!ちょっと甘い歌声も!めっちゃいい!!」

相原一心「今日一番テンション高いです(笑)」

飯塚瑠乃「これを、どうしても言いたかったんです(笑)。本当、歌詞だったり、メロディだったり、男子の恋愛を描いている楽曲なんですけど、歌い方とかも含めてぜひ聴いてほしいです」

――熱意が伝わってきました(笑)。では、次に紹介してくれる人は?

相原一心「はい! 僕は「エンテンカ」です。この曲は「マジで超やべぇ」に続いて2曲目の男子メンバーだけで歌う曲になるんですけど、僕たち男女別々の楽曲って、今のところ女子メンバーがパフォーマンスをガツンって見せるイメージで、男子メンバーは会場を盛り上げるっていうイメージなんです。1曲目の「マジで超やべぇ」が、めちゃくちゃバイブス上がる感じで、イベントとかで僕たちのことを知らない方でも一緒にできるキャッチーな振りがあったのに対し、今回は、もう、テンションが。聴いてるだけでとにかくテンションが上がっちゃう曲に仕上がってます。いつでも…例えばドライブ中とか、散歩してるときとか、どんなタイミングで聴いても高揚感があって、僕はめちゃくちゃ好きな曲です」

笹原遼雅「僕は新曲の中だと「圧倒的LOVE」。曲自体もめちゃくちゃいいんですけど、振りに注目してほしいなと思ってて。めちゃくちゃかわいい振りとかあるんですよ」

――ファンの子たちも真似できそうな感じ?

笹原遼雅「結構キャッチーなので、みなさんも真似できると思います。1stアルバムに「Alright」って曲があって、「Alright」も今回の「圧倒的LOVE」も、どちらもライブのアンコールとかでやりたい曲なんですけど、またちょっとベクトルが違うというか。「Alright」は聴かせるというか、余韻に浸ってもらうような曲なのに対して、「圧倒的LOVE」のほうは最後にみんなで楽しんで終わろう、みたいな。そういう雰囲気の楽曲になっていて、僕はすごく好きです」

イーチ「私は新曲の中だと「Prime Numbers」が好きです。この曲の歌詞には、なんだか周りと合わなくて、ちょっと距離を感じる…というようなときに、“1人でもやっていけるよ”とか、“わかってくれる人が絶対にいるよ”っていう強いメッセージが込められていて。すごい勇気づけられるなって思いました。まだ振りはついてないんですけど(※取材時)、曲調も「過剰本能」みたいな感じなので、結構バチバチに歌って踊り上げる1曲になるのかなと予想してます」

――では、女子メンバーのみで歌った「Give it a try」を矢嶋さんから紹介お願いします。

矢嶋由菜「はい。「Give it a try」は朝をイメージした楽曲で。この曲は、なんて言うんだろう…自分を責めるけど、責めすぎないっていうか。自分にできると思ってるからこそ、自分に問いかけられる言葉が歌詞の中に入っている気がします。<昨日を超えて>とか<自分史上最高得点>を<更新する>とか、自分をもっと良くするためにっていう意味が込められているので、この曲を朝聴いて“今日も頑張ろう”って思っていただけたらうれしいです」

――「ハイスイノジン」に続き、今回もカッコいい曲に仕上がってますね。

飯塚瑠乃「女子曲は強めの楽曲が多いですね。「Give it a try」も結構ダンスバチバチになってます」

――でも、先ほど相原さんも言ってましたけど、女子曲と男子曲との違いがいいバランスですよね。

相原一心「そうなんです。どっちを先にやっても良い流れを作れるので、ライブ向きだなって」

――男女別の楽曲を作ったことによって、ライブにもいい変化が生まれてますか?

相原一心「そうですね。やっぱりワンマンライブだと10何曲もやっていくので、ぶっ通しだと体力が……でも、男女曲があると一旦休憩できる!みたいな」

矢嶋由菜「現実的(笑)」

飯塚瑠乃「そこ!? てか、休憩言うな(笑)」

相原一心「そこでビジュアルを整えたり、着替えたりとかさ」

笹原遼雅「汗拭くタイミングができるから」

飯塚瑠乃「確かに。それは正直、めちゃくちゃありがたい。でも、休憩って言い方はどうかと思うけど(笑)。あと、観に来てくれたみなさん的にも、やっぱりうちら9人いるので、一人ひとり見ようと思うと時間がかかっちゃうと思うから、男女別の曲で人数少ないときにじっくり見られるっていうメリットがあるかも」

笹原遼雅「それはそれで現実的(笑)」

相原一心「でもやっぱり、男女別曲はライブのどのタイミングでやっても、女子曲と男子曲どちらを先にやっても、いい流れが作れるのっていうのが一番。男子メンバーが先にやったら、ボン!って盛り上がったところに女子メンバーのカッコいいのを見せられるし、その逆もできるし。メリハリが生まれていいなって思いますね」

――今年はワンマンライブで始まり、今作『愛せ、至極散々な僕らの日を』のリリースもありと、フルスロットルでのスタートを切ったONE LOVE ONE HEARTですが、2024年はまだまだこれから。この先、目標として掲げていることを教えてください。

相原一心「僕たちの大きな目標には東京ドームっていうのがあるんですけど、そこに行く前に、日本武道館に立つことも目標です。それも、そう遠くないというか、結構早い段階で武道館のステージに立ちたいんです。そういう目標は胸に持っていますね。あと、もっと身近なところでは、やっぱり今はSNSの時代なので、TikTokやInstagramをもっとたくさんの人に見てもらいたいなって。そのためにも個人の活動も頑張りたいというか、もしかしたら個人での露出も増えていくかもしれません」

飯塚瑠乃「そっちも頑張りたいよね」

相原一心「うん。個人のお仕事にも力を入れていきたいです」

――それぞれどんなことを目標に個人活動をしていきたいと思っていますか?

飯塚瑠乃「私は演技です」

相原一心「ここで言っておいたら、誰かの目に留まるかも!」

飯塚瑠乃「演技やりたいです!」

相原一心「僕も演技がやりたい!少女漫画の実写化に出たいです!」

――笹原さんやイーチさん、矢嶋さんはどうですか?

笹原遼雅「僕は話すのが上手になりたいんで、大食いだったり……」

飯塚瑠乃「話すのが上手になりたいのに、大食い!?」

相原一心「バラエティね」

イーチ「なるほど」

笹原遼雅「バラエティに出るきっかけとして、大食いだったり、激辛だったり。そういうものへの好奇心もあるので、挑戦できたらなって」

矢嶋由菜「たくさん食べることで、話が上手になるのかと思った(笑)」

笹原遼雅「たくさん食べて、話もして。コメント力をつけたいなと思ってます」

――イーチさんは?

イーチ「私は昔っから歌が大好きなので、歌を中心にやりたいっていうのはすごくあります。今も歌って踊ってるんですけど、いつか歌だけで歌い上げるみたいなこともやってみたいですね」

――矢嶋さんが目標にしていることは?

矢嶋由菜「私はこれ!っていうのはなくて、とにかくいろんなことに挑戦したいです」

相原一心「ズルい答えじゃん(笑)」

――演技とかバラエティとか、あとはMCとかモデルとか、何でもって感じ?

矢嶋由菜「MCとかもやってみたいですね。今、イーチと洸瑛はスターダストチャンネルの「MUSICGLOBE~Buzz the World~」っていう番組のMCをやってるんですが、それがうらやましいなって思ったりもします。でも、本当に何をしても自分のためになると思うので、演技だったり、写真の仕事だったり、ジャンルを決めずにいろいろ挑戦していきたいと思ってます」

(おわり)

取材・文/片貝久美子
写真/平野哲郎

ONE LOVE ONE HEART『愛せ、至極散々な僕らの日を』DISC INFO

2024年1月17日(水)発売
TypeA(CD+Blu-ray)/AVCD-63538/B/7,000円(税込)
エイベックス

ONE LOVE ONE HEART『愛せ、至極散々な僕らの日を』

2024年1月17日(水)発売
TypeB(CD)/AVCD-63539/3,000円(税込)
エイベックス

ONE LOVE ONE HEART『愛せ、至極散々な僕らの日を』

2024年1月17日(水)発売
TypeC(CD)/AVCD-63540/3,000円(税込)
エイベックス


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