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特集
2016.09.02
特集 LOUDNESS 35周年

高崎晃インタビュー
~01~
LOUDNESSとヨーロッパの夏フェス

9月の特集はLOUDNESS。3回にわたって高崎晃のインタビューを掲載する。第1回目はLOUDNESSが出演したヨーロッパの夏フェスについて語ってもらった。

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8月5日、27年もの歴史を持つドイツの巨大メタル・フェス、『WACKEN OPEN AIR』への出演をもって、6月10日の『SWEDEN ROCK』(当然ながら開催地はスウェーデンである)を皮切りに始まっていた、LOUDNESSにとっての今年の夏フェス・シーズンが終了した。帰国から間もなく取材に応じてくれた高崎晃には、今回、訊かなければならないことがたくさんあるのだが、まずはその“欧州での熱い夏”について振り返ってもらうとしよう。

「実は『WACKEN~』に出るのは、今回が初めてだったんですね。なにしろヨーロッパ最大のメタル・フェスといわれてるだけあって規模もすごく大きいし、町ぐるみというか村ぐるみで盛り上がっているという感じ。出演バンドの数もむっちゃ多い。全部で7つのステージがあって、今年は160バンドも出たそうで。そんななか、LOUDNESSは初めて呼んでもらって、昼間の時間帯ではあったけどもメイン・ステージのひとつに立たせてもらってね。気持ち良かったし、是非また出たいですね」

「6月に『GRASSPOP METAL MEETING』(ベルギー)に出た時はテントの中のステージだったんですけど、それでも1万人ぐらい集まっていたかな。あの時もお客さんがすごく熱かった。たまたま僕らの演奏時間中に雨が降ってきて、雨宿りのためにテントに入ってきた人もおったようだけど(笑)、それもまた功を奏したというか。QUEENとかが出ていた『SWEDEN ROCK』もむっちゃ盛り上がった。どちらも初出演だったけども。6月にもう一本出たのが『HELLFEST』(フランス)。これについても早い時間帯の出演ではあったけどメイン・ステージでやらせてもらって、かなりいい反応が得られました」

「7月のなかばには『ROCK FEST BARCELONA』(スペイン)に出たんですけど、こちらについては去年から2年連続での出演で。しかも3日間にわたるフェス全体のメインにあたるIRON MAIDENの直後のステージでね。楽屋も彼らの隣で、最高の扱いをしてもらったという感じ。めっちゃ光栄でしたね。正直なところ、当初はIRON MAIDENの演奏が終わったらお客さんも半分ぐらい帰ってしまうんちゃうかと思っていたけど(笑)、ほとんどそんなことはなかったし。スペイン独特の、サッカーの試合の時みたいな“♪オーレオレ~”という合唱が巻き起こってね。あれは素直に嬉しかったな」

高崎の言葉には嘘も誇張もない。実は筆者自身もそのスペインでのフェスを観るために現地に飛んでいたのだが、かの国のオーディエンスは本当に情熱的だった。新旧を問わず楽曲の浸透度にも驚かされたし、演奏終了後には、客席から“AKIRA! AKIRA!”というコールまで聞こえてきたほどだ。しかも信じ難いのは、こうして世界各国からのニーズに応えている彼らが、まるで新人バンドのような少人数体制でツアーしているという事実だ。

「ホンマに最少人数で行ってるんですよ。メンバー4人と、スタッフ2人だけ。いつも日本でのライブの時についてくれているギター・テックもいない。デビュー当時のPoliceが7人でツアーしていたという逸話があって、当時はすごいなあと思っていたけど、あっちは3人組だからスタッフのほうが多いわけじゃないですか(笑)。LOUDNESSの場合は、これ以上減らしようがないコンパクトな体制でまわってるんです。ことにフェスの場合は転換時間も短いし、アンプとかもレンタル機材でやってることがほとんどだし、なかなか大変な部分もありますよ。だけど、それでも一瞬にしてLOUDNESSの世界を作れるように、自分らもなってきた。そのあたりはやっぱり、自信にも繋がってきましたね」

「もちろん、できることならいつもと同じ演奏環境でプレイしたいし、自分のアンプじゃないと嫌やな、と感じていた頃もありました。だけど今は、マーシャルとフリードマンとかがあったら全然いつでも行けるというぐらいになってきたし、エフェクター・ボードとかもかなりコンパクトにしてるんです。電源の違いによってノイズが生じることもあるんだけど、『SWEDEN ROCK』の時はそれがあまりにも酷かったんで、ダイレクトに繋いでいたくらいだし。だからホンマに丸裸の状態で弾いてましたよ。誰よりもピュアな音を出してたと思う、あのフェスでは(笑)。もちろんそこまで割り切って1時間やるとなると、緊張感は半端じゃなかったですけどね」

完全武装が整った時に最強であれるのは当然のことだが、いざとなれば裸になることもでき、それでもまるで遜色のない音を鳴らすことができる。これが今年、デビュー35周年を迎えているLOUDNESSの最大の強みのひとつである。そして高崎は、こうして欧州のフェスに積極的に挑んでいることについての意義を、次のように語っている。

「僕らと同じ世代の人たちがLOUDNESSを知ってくれているのは当然としても、若い世代のロック・ファンにはそこまで浸透しているわけじゃない。そういう意味で、フェスというのは自分たちを知ってもらういい機会だと思っていて。自分たちだけでツアーを組もうとすると、やっぱりクラブでしかやれないエリアというのもまだまだ多いんでね。それに対して、一度に万単位のお客さんに観てもらえるフェスというのはいい機会だし、まだまだ自分たちとしても出ていくべき意義があると思う。もちろんそれを、今後の自分たちの活動に繋げていくためにやっているわけだけど。やっぱり若い世代も取り込んでいかないとバンドは長続きしていかないですからね。もっともっとLOUDNESSを大きくしていきたいですから」

実際、筆者自身もスペインでも若い世代のファンをたくさん目にしてきたが、彼らが熱狂するさまをメンバーたちはステージ上から確認できているはずだし、フェス会場内でのサイン会などでも、LOUDNESSを原体験しているはずのない若者たちがオールド・ファンに交じりながら行列をなしている。だからこそ彼らは自分たちの音楽がそこに響かないわけではないことを知っているし、それをさらに広めようとしているのだ。まだまだ止まらないLOUDNESS。次回は、発売から30周年を迎えた1986年生まれの名盤、『LIGHTNING STRIKES』について語ってもらうことにしよう。

文・撮影/増田勇一
※画像はすべて7月に行われた「ROCK FEST BARCELONA」から


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