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2019.06.12

私の一枚 by 南馬越一義(ビームス)――ジョイ・ディヴィジョン『クローサー』

encoremodeブレーンメンバーの音楽遍歴を辿るコラム「私の一枚」。第2回のセレクターはビームス創造研究所シニアクリエイティブディレクターの南馬越一義さんです。

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もう40年近く前、高校生だった僕がお金を貯めて、初めて買ったイギリスからの輸入盤。5千円はしたな。当時バイトしていたイトーヨーカドーの加工食品売り場の時給が500円しなかったんじゃないかな。高校生の僕には大枚の5千円をはたいて、清水の舞台から飛び降りるぐらいの気持ちで、横浜は関内の馬車道にあった輸入盤屋で購入しました。在庫が無くてイギリスからの取り寄せで半年ぐらい待ったんじゃないかな。自分のためにレコード盤が空を越えてか、海を渡ってか、この横浜にやってくるということにワクワクしました。

中学までは家にプレイヤーがなくて、ラジオで洋楽、ロックに触れて、あと『ミュージックライフ』や『音楽専科』などの雑誌で海外シーンの情報はチェックしていたのだけど、ラジオでかからないような最先端の音楽は、写真と文章だけで、どんな音かは全然わからなかった。高校の入学祝いでコンポーネントステレオを買ってもらい、そこから僕の音楽探求の旅が始まり、雑誌で見ていたバンドを探しにレコ屋に通い、パンクやニューウェーブのレコードを聴きはじめました。

元から暗めの音楽が好きだったから、マンチェスターのファクトリーレーベルが出てきて、その中のジョイ・ディヴィジョンの音をラジオ――たぶん阿木 譲が司会のやつ――で聴いて、ビビッときましたね。これだ!って。日本盤は出ていなかったけど、アルバムがミュージック・マガジンでも紹介されていて、ジャケも超カッコ良くて、誰がデザインしたかって調べたらピーター・サヴィルだった。このジャケが、僕にグラフィックデザイナーという存在を知らしめることになった1枚でもありました。

もうイアン・カーティスは死んじゃったけど、今でもジョイ・ディヴィジョンの曲はNYやパリのコレクションで使われるし、ピーター・サヴィルはバーバリーでリカルド・ティッシと組んでいます。10代の頃の僕にめちゃめちゃ影響を与えたアルバムとそのクリエイターたちが、いまだにモードやカルチャーに影響を与え続けているのがうれしい。

(おわり)

文/南馬越一義(ビームス)



株式会社ビームス
ビームス創造研究所シニアクリエイティブディレクター
南馬越一義



ジョイ・ディヴィジョン『クローサー(コレクターズ・エディション)』
2008年3月5日(水)発売
WPCR-12840/12841/3,314円(税別)
WARNER MUSIC JAPAN




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