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2016.04.04

“どんなときも”幸せな一瞬に戻れる魔法のディスク

槇原敬之のデビュー25周年記念コンサートの模様を収めたLIVE DVD & Blu-rayが先月発売された。壮大なオーケストラやコーラスをバックに歌う、特別なステージの魅力をレポートする。

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映像がはじまった途端、普段ロックやポップスのコンサートではお目にかかれない光景に驚かされる。
まずズラリと並んだオーケストラのメンバーたち。もちろん元々「SYMPHONY ORCHESTRA CONCERT」と銘打たれているわけで、オーケストラが入っていることは予想していたが問題はそのスケールだ。10人とか20人のレベルではない。なんと全86人から成るフルオーケストラ編成。ここまでの仕様というのは、ちょっと他では見たことがない。
そんなズラリと並んだ楽隊の中からコンサートマスターが立ち上がり、チューニングをはじめる。場内の緊張が高まる中、コンダクターが登場し開演。オープニングのインストゥルメンタル「Overture 2015」はなんとあの新垣隆氏が今回のために書き下ろした楽曲だという。そして会場はその圧倒的な音圧、ウォール・オブ・サウンドの迫力に一瞬で酔いしれることになる――。

槇原敬之の新作LIVE DVD & Blu-ray『MAKIHARA NORIYUKI SYMPHONY ORCHESTRA CONCERT“cELEBRATION 2015”~Starry Nights~』は昨年、東京と大阪で行われた同名公演の模様を全曲ノーカットで収録したものである。「cELEBRATION」とは槇原がオーケストラと共演するコンサートシリーズの名称で今回は4回目の開催となるが、昨年は彼にとってデビュー25周年。さらに本作の収録が行われた10月25日は、ちょうどデビュー25年を迎える記念日(槇原は1990年10月25日にシングル「NG」とアルバム『君が笑うとき君の胸が痛まないように』でデビュー)にあたり、まさにセレブレーションな空気に包まれていた。
荘厳な序曲に乗って上空から登場した槇原は、しかしいつもの槇原だった。「Dance with me.」で幕開けを宣言すると、「見えてますか? そっちも見えてる?」と笑顔で客席に手を振り、今日の衣装であるパッチワークで作られた燕尾服がデビュー25周年に合わせ25種類の生地からできていることを嬉々として報告する。ゴージャスなバックにもまったく変わらない槇原の人懐っこさが、あたたかな雰囲気を作り上げていく。
それは音楽的にも同じで「もう恋なんてしない」「No.1」といったヒット曲は、どこか知り合いの男の子がよそ行きのオシャレな服を着せられたようで、微笑ましくもその成長ぶりが麗しかった。一方、バラードの「Remember My Name」はオーケストラとガップリ組んで情感を引き立てる。その中の白眉が第1部ラストに置かれた「Such a Lovely Place」。序盤抑えたアレンジと曲のスケール、そして槇原のヴォーカルが一体となって(最後はアカペラ!)大きなカタルシスを生んでいた。

第1部と書いたのは今回のコンサートは2部構成で、後半からはコーラス隊が参加することになっていたから。若々しい声を聴かせる慶應義塾ワグネル・ソサィエティー合唱団は87人という大所帯で、ステージの上は槇原やバンドメンバーも加えると180人以上に。この人数でひとつの楽曲を奏でるのだからプレミアム感は増すばかりである。
後半、槇原からの最初の贈り物は全8曲をつないだクリスマス・メドレーだった。オーケストラとコーラス隊とクリスマスナンバーの組み合わせが悪いはずがない。「北風」「冬がはじまるよ」といった曲にスタンダードナンバーも交えたメドレーは、最後「チキンライス」でほっこりとフィナーレ。槇原の持つ庶民的なポップセンスはまさにチキンライスそのもので、今回のコンサートではその手作りの味をフレンチの名手らと一緒に作り上げているようなミックス感覚が興味深い。
英国のR&BグループBlueに提供した「The Gift」のセルフカバー、マーチングバンド風にアレンジした「GREEN DAYS」、そして電子音が飛び交うダンスナンバー「LOTUS IN THE DIRT」、シンセベースとオーケストラの共演が目を引く「Fall」など、コンサートは多彩な展開を見せながら進んでいく。
そんな中でクライマックスとなったのは、やはり「世界に一つだけの花」だろう。しっとりと「太陽」を歌い上げた後、おそらく日本人なら誰もが知っているあの歌が始まった。舞台上の180人強はもちろん、会場にいる全員が歌う「世界に一つだけの花」。自分が作った歌が目の前で、これだけ多くの人に奏でられているのはどういう気分なのだろう? 槇原はその歓びをあらわすように、オーケストラの間を跳ね回りとびきりの笑顔を浮かべている。

MCの中で槇原はこの「cELEBRATION」コンサートの意味について「今日を生きていることをみんなで祝い合おう」というふうに言っていた。そして今回のサブタイトルである「Starry Nights」については「何万光年も前の光が今、僕たちの元に届くように、今日のコンサートが未来の人の希望の光になれれば」とも言っていた。
多くの人と共有したかけがえのない時間はシャンパンの泡のようにすぎていく。豊潤で、きらびやかで、だからこそ儚い。最後に歌われたのは「どんなときも。」だったが、この映像作品はそんな幸せな一瞬に“どんなときも”戻れるよう封印された魔法のディスクと言えるだろう。

文/清水浩司

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DVD
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『MAKIHARA NORIYUKI SYMPHONY ORCHESTRA CONCERT “cELEBRATION 2015” ~Starry Nights~』
3月23日(水)発売/5,800円(税別)/BUP-10011~12/発売元:WORDS & MUSIC/販売元:Sony Music Marketing inc.



BD
BD
『MAKIHARA NORIYUKI SYMPHONY ORCHESTRA CONCERT “cELEBRATION 2015” ~Starry Nights~』
3月23日(水)発売/6,800円(税別)/BUP-30011/発売元:WORDS & MUSIC/販売元:Sony Music Marketing inc.



DIGITAL ALBUM
DIGITAL ALBUM
『MAKIHARA NORIYUKI SYMPHONY ORCHESTRA CONCERT “cELEBRATION 2015” ~Starry Nights~』
3月23日(水)配信開始/BUP-60002/発売元:WORDS & MUSIC


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