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2018.03.20

「ビクターロック祭り2018」ライブレポート PART2

3月17日、幕張メッセ国際展示場で開催された「ビクターロック祭り2018」のオフィシャル・ライブレポートを全3回に渡ってお届けする。サンボマスター、竹原ピストル、ORANGE RANGEが繰り広げた激アツなステージの余韻を。音楽アプリ「SMART USEN」の特集チャンネルでも出演アーティストをフィーチャーしているので、このテキストを読みながらぜひお聴きいただきたい。

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ビクターロック祭り~2018~特集は3月30日まで! by SMART USEN

雨のパレード/ROAR STAGE

早めに来てくれた観客のために「You&I」と「epoch」を演奏するという粋なサウンドチェックを経て迎えた雨のパレードのライブ。上手側=大澤実音穂(Dr)、下手側=是永亮祐(Ba)、中央前=福永浩平(Vo)、中央後ろ=山崎康介(Gt&Syn)というあまり見慣れないフォーメーションが目を引く。「調子はどうですか?雨のパレードです。どうぞよろしく!」、メンバーを代表して福永が挨拶。そして、1曲目に届けられたのは「Tokyo」だった。ハンドマイクで歌いながら身体を揺らし、雄大に広がるサウンドの中を漂うように歌う福永の姿が眩しい。息を呑んでじっくり噛み締めたくなるオープニングであった。

瑞々しいメロディが印象的な「Shoes」も届けられた後に迎えたインターバル。「楽しんでますか?ビクターロック祭り、5周年らしいですね。俺ら、初回からお客さんとして来ていて、去年から2年連続で出させてもらってます。このステージに立てることを誇りに思います。ビクターは面白い人ばかり。いつも感謝してます。3月14日に『Reason of Black Color』というアルバムをリリースしました。その中から1曲。僕たちの初めての卒業ソングです」というMCを経て届けられた「MARCH」は、先ほどまでシンセサイザーを弾いていた山崎がギターをプレイ。切なさと力強さが融け合ったサウンドが、とても心地よかった。

「今日はここに集まってくれてありがとうございます。4月21日に日比谷野外大音楽堂でワンマンライブをやるので、よかったら来てください。よろしくお願いします!」と観客に呼びかけた福永。そして、ラストは「new place」が飾った。サンプリングパッドと生ドラムの両方を駆使して放つビート、神々しく響き渡るギターサウンド、妖艶に躍動するベースラインに誘われて踊り始めた観客が、一斉に掲げた掌の数がものすごい。会場内に幸福感に満ちたダンスフロアが生まれていた。

Text by 田中 大/Photo by にしゆきみ(SOUND SHOOTER)

雨のパレード

ORANGE RANGE/BARK STAGEE

続いて登場したのはビクターロック祭り初出演の、ORANGE RANGE。昨年発売のEP「UNITY」の収録曲から歴代のヒット曲を網羅したセットリストで、会場に集う幅広い世代の観客たちを一人残らず踊らせてみせた。この日のパフォーマンスで彼らが目指したのは、会場をひとつにすること。2曲目には早くも「上海ハニー」を披露。キラーチューンの早速の登場に、観客たちは顔を見合わせ笑顔を浮かべながら、掌をステージに向け、右に左に振りまくる。すると今度は、「沖縄には祭りに欠かせないダンスがあります」と沖縄伝統の踊り、カチャーシーのレクチャーが始まった。“イーヤーサーサー”の合いの手を入れながら踊る3MCにならい、観客たちも見様見真似で手首をヒラヒラ。RYO(vox)は、観客たちにそれぞれの地元を愛してほしいと語った。YAMATO(vox)が指笛を鳴らし「上海ハニー」を再開させると、音楽に合わせ出身も年齢もバラバラの観客たちが、揃ってカチャーシーを踊り始めた。たったひとつの簡単な踊りを覚えただけで、会場の雰囲気が一変したのだ。まるで、顔見知りのご近所同士が集う地元のお祭りのような、そんなアットホームな空気が会場を満たした。すると、「お祭りはひとりじゃできないんだよね」と、「ORANGE RANGEバックダンサー募集企画」により選ばれた男性4人のダンスグループ、Attraqt.がステージに呼び込まれ、総勢10名での「SUSHI食べたいfeat.ソイソース」が始まった。NAOTO(gt)はギターではなくパッドを操り、デジタルなサウンドを展開させてゆく。「NO SUSHI!NO LIFE!」のコール&レスポンス、そして“SUSHI食べたい”の大合唱と、会場は大盛り上がりとなった。蛇行するベースラインと不穏な変拍子で、リズム隊の見せ場が目白押しの「アオイトリ」を経て、いよいよラスト。「お祭りだからね、みんな騒ぎたいんだよな?ラストこの曲で暴れていけ!」と「キリキリマイ」をぶちかます。3MCがフロアを背に、ドラムセットに向き直り「行くぞ!」の号令と共に、最前線まで踊り出てきたときのカッコよさたるや……。フロント5人が一直線に並んで演奏する様は、ロックヒーローそのもの。燃え尽きることのない真夏の太陽が残していった熱は、彼らがステージを去ったあともフロアから消えることはなかった。

Text by イシハラマイ/Photo by Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)

ORANGE RANGE

RHYMESTER/ROAR STAGE

キング・オブ・ステージ=RHYMESTER、満を持してビクターロック祭り初出演! 「ビクターロック祭り2018、始めるぜ! ザ・キング・オブ・ステージ!」(DJ JIN)のコールとともに宇多丸(RAP)&MUMMY-D(RAP)が登場、挨拶代わりに繰り出した「マイクの細道」の時点でフロアは満員。そのまま「Future Is Born」のファンキーなリズムへと流れ込むと、オーディエンスのジャンプとハンドウェーブでROAR STAGEがでっかく揺れていく。

間髪入れず突入した「Back&Forth」のアグレッシブなビートを切れ味鋭いラップで乗りこなすと、「梯子酒」の文字の染め抜かれた扇子を手にした3人は、ヒップホップ酔いどれ賛歌「梯子酒」へ。「みんな、いろんなバンドを見て、梯子酒状態だと思いますんでね……」という宇多丸の言葉から、「セレブりたい時何飲むの?」「ペリニヨン ペリニヨン」のコール&レスポンスを巻き起こしてみせる。

「ロックバンドで言えば3ピース、生身の演奏でやってるってところをお見せしようと思います!」の宇多丸の宣誓から「The R」、「K.U.F.U.」でROAR STAGEをパワフルにアゲ倒す!「RHYMESTER!」、「ビクター!」と次々に放つコールに応えて「No.1!」と湧き上がる観客の大合唱が、迫力の熱演を讃えるように響いていた。

Text by 高橋智樹/Photo by にしゆきみ(SOUND SHOOTER)

RHYMESTER

サンボマスター/BARK STAGE

タイムテーブルも折り返し地点に達したところで、BARK STAGEにはサンボマスターが登場。「ビクターロック祭り、お祭りでいっしょにワッショイできる人?」という山口隆(唄とギター)の叫びとともに豪快に鳴らされたのは「世界をかえさせておくれよ」だった。陽気なビートで幸福感を生み出す、最高の幕開け。山口は歌の合間にも言葉を詰め込みながらフロアを煽り、腕を高く上げ飛び跳ねるオーディエンスもまた、そのリアクションを大きくさせていく。バッチバチの3ピースサウンドが爆音で鳴らされるなか、「光のロック」、「できっこないを やらなくちゃ」ではオーディエンスのシンガロングがそのサウンドを彩った。

「ワッショイ!」コールを巻き起こしながら、また、時にはオーディエンスが手に持つ稲穂をイジりながら、セットリストは進んでいく。じらしにじらしまくって始めた「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」までの5曲を終えたところで、長めのMC。山口がこう語り始めた。

「おめえが笑った顔の方が俺が救われるからさ、またいっしょにここで笑ってくれな。誰目当てとかクソどうでもいい。俺とおめえがここにきて息を合わせて音楽鳴らしてることがスゲー幸せだって。これをやりに来たんだからな」、「クソみたいな毎日を本当だと思うなよ。笑った、この時間だけを本当だと思えよ」 そうしてラストに鳴らされたのは、最新アルバムの表題曲「YES」。刻みつけるような“届け”の連呼は、笑顔で満開になったこの場所を越え、日常に戻ったあとの私たちの心をも救ってくれることだろう。くだらないものも何もかも吹っ飛ばすように駆け抜けたステージに、サンボマスターの真骨頂を見た。

Text by 蜂須賀ちなみ/Photo by Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)

サンボマスター

Reol/ROAR STAGE

ROAR STAGEのhalftime actとして登場したのは、金髪のショートカットが印象的なシンガー・ソングライター、Reol。3人組ユニット、REOLとしての活動を経て、2018年よりソロアーティストReolとしてCONNECTONEレーベルに所属。この日がソロになって初ライブとのことだったが、そんな気配は微塵も感じさせない堂々たるステージだった。無音のまま、真っ白なギターを携えステージに現れたと思えば、そのままアカペラで「エンド」を歌い始める。ダークな雰囲気を纏いつつも、凛とした力強い歌声に、通行客も次々と足を止め、ステージに吸い寄せられてゆく。「はじめまして、Reolです。よろしくお願いします!」と、初々しい挨拶を終えての「ミッシング」は、打って変わってアッパーなロックチューン。ハイトーンであどけなさの残る歌声と、アップテンポな曲調が彼女のキュートさを引き立てた。そしてあっという間の最終曲。ギターを手放しハンドマイクで披露した「平面鏡」は、まさかのラップ!これには驚いた観客も多かったことだろう。わずか3曲ながらも、引き出しの多さを見せつけた初舞台となった。

Text by イシハラマイ/Photo by にしゆきみ(SOUND SHOOTER)

Reol

竹原ピストル/BARK STAGE

頭にタオルを巻き、アコースティックギター1本を手にステージに立った竹原ピストル。この大きなステージでは異例とも言えるラフな姿だが、演奏が始まった瞬間、この空間は完全に彼の色彩で鮮やかに染まった。「よろしくお願いします!」と挨拶をして、力強くアコギをストロークして歌い始めた1曲目「LIVE IN 和歌山」。全身全霊を絞り上げるようにして届けられる歌声は、耳を傾けていると心を丸ごと鷲掴みされたような気がしてくる……。彼が桁外れのスケールを持ったシンガーソングライターであることが、いきなり強烈に示されたオープニングであった。

2曲目に届けられたのは「よー、そこの若いの」。ライトを浴びながら歌っている彼の全身から放たれる熱が、遠方にいてもまざまざと伝わってくる……。続いて「みんな~、やってるか!」と「Forever Young」も披露された後、短いインターバルを挟んで突入した後半戦も素晴らしかった。心をこめて祈るかのように歌っていた「Amazing Grace」。「くれぐれも身体気をつけて。まだ何も恩返しできてないですから」と言ってから歌い始めた姿が、温かさと優しさに満ちていた「俺のアディダス~人としての志~」。あの場にいた誰もが瞳を潤ませながら見つめているのを感じた「ゴミ箱から、ブルース」……などなど、印象的な場面ばかり。曲が披露される毎に湧き起こる拍手は、どんどん大きくなっていった。

「ビクターロック祭りにまた出させてもらって嬉しいです。またライブに足を運んで頂けるように精進しますので。あの……僕の性格上、夜、悔しくて寝られなくなっちゃいそうだから、もう1回歌わせてください」と言い、先ほど披露した時、実は少しつっかえてしまった「よー、そこの若いの」を再び歌って締め括ったステージ。「今度は上手くいきました。これでぐっすり眠れそうです」と言って照れくさそうに去った彼を、力強い拍手が見送っていた。

Text by 田中 大/Photo by Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)

竹原ピストル

ぼくのりりっくのぼうよみ/ROAR STAGE

ROAR STAGEにはぼくのりりっくのぼうよみが登場!今年2月に20歳になったばかりながら、すでにアルバム3作品をリリース、次世代の牽引者としての熱い支持を集めているぼくりりが、いよいよビクターロック祭りに初出演。脇山広介(Dr)、須藤 優(B)、タケウチカズタケ(Key)、宮本 仁(Perc)、DJ HIRORONのフルバンド編成でオンステージすると、「Be Noble」の辛辣な時代観/世界観をこの上なくグラマラスに響かせ、一気にメッセの空気を掌握してみせる。

メロディアスなヴォーカリゼーションと緻密なフロウを巧みにスイッチしながら、その歌で聴く者の心の奥底にぐいぐいと入り込んでくる図は、さながらポップの魔術師そのものだ。

さらに「sub/objective」で会場のテンションをさらに高めたところで、「ビクターロック祭り、盛り上がってるかー?……って、盛り上がらない曲やった後にすみません(笑)。今から結構楽しい曲やるんで。踊りましょう!」と最新アルバム『Fruits Decaying』から「Butterfly came to an end」を披露、アッパーなビートとラップでフロアを熱く震わせてみせる。 続けてCMでもお馴染みの清冽なダンスナンバー「SKY’s the limit」で一面のハンドウェーブを巻き起こし、超絶ハイパーな「For the Babel」の加速感でフィナーレ!クリエイターとしての才気のみならず、シンガー/パフォーマーとしての劇的進化ぶりもリアルに感じさせるひとときだった。

Text by 高橋智樹/Photo by にしゆきみ(SOUND SHOOTER)

ぼくのりりっくのぼうよみ



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ビクターロック祭り~2018~特集は3月30日まで! by SMART USEN



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