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2016.08.01

横山剣(クレイジーケンバンド)インタビュー
Vol.01 ニューアルバム『香港的士』について

来年、結成20周年を迎えるクレイジーケンバンド。しかしその前に、今年でデビュー35周年という横山剣さん。メモリアルイヤーが続く剣さんに、ニューアルバム『香港的士』や、自身の音楽的ルーツなどを聞きました。2回連載でお届けします。

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――ニューアルバム『香港的士』は、横山剣さんのデビュー35周年を記念したセルフ・カバー集とのことですが。

「来年(2017年)がクレイジーケンバンド(以下、CKB)の結成20周年に当たるので、その前哨戦というか伏線として、何かないかなと考えたときに、自分がクールスR.C.でデビューしてから今年で35周年というのがあって、これはちょうどいいぞと。とにかくザワザワさせたかったんですよ(笑)。それと、セルフ・カバーという理由づけがないと、ほかの人に提供した曲をやることもなかなかないので、今回はよい機会になりました」

――35年分の提供作品から選曲するのは大変だったのでは?

「もともと自分は職業作家を目指していたんですけど、CKB以前は、いくら曲を売り込んでも、ほとんど採用されなかったんです。これまでに提供した曲というのは、皆さんが思うほど多くはなくて、今回選曲するときも、あまり苦労はしなかった。作家=横山剣の代表作は、CKB以外では、だいたいこんな感じだと思いますよ。とはいえ、CKBのファンの方でも知らない曲は多いと思うし、CKBの演奏で改めて演ることで、新曲を集めたアルバムと遜色ない出来になったと思います」

――TUBEへの提供曲「タイムトンネル」やSMAPへの提供曲「退屈な日曜日」、そして、野宮真貴さんとデュエットした「T字路」を聴いていたら、かつて渋谷系といわれた音楽をふと思い出してしまいました。

「90年代に渋谷系ムーヴメントが起きたときは、なんで自分が好きなタイプの曲ばかりがこんなに出てきたんだろうと思ったんですよ(笑)。ニュー・ソウルやソフトロックをベースにしているんだけど、メロウだったりクールな感じというのは、まさに自分がやりたかったことで、先を越されちゃったなと、結構あせったりもしました。なかでも、オリジナル・ラブのファースト・アルバム『LOVE!LOVE!&LOVE!』は、聴いた瞬間に“あ~、こういうのやりたかったんだよな!”って。ただ、自分でもそういう曲を書いてはいたんだけど、88年、89年ごろに組んでいたバンドが、そういうタイプの曲に対応できるサウンドではなかったので、出すに出せなかった。僕は中学時代から、マーヴィン・ゲイとかダニー・ハサウェイのニュー・ソウルを筆頭に、メロウでストリングスが入ったソウル・ミュージックが好きで、逆にスタックスとかの南部系はそんなに好みではなかったんです。テンション・コードを使ったメロウなタイプの作品に、十代の頃から惹かれていたんですよ。なので、90年代にフリッパーズ・ギターやオリジナル・ラブ、ピチカート・ファイヴなどが出てきたときは、日本でもそうしたタイプの曲調が受け入れられてきたという意味で、嬉しい気持ちもありました」

――ソウル・ミュージックへのアプローチという意味では、MOON DOGSに提供した「本牧 ソウルレディ」もゴキゲンな仕上がりですね。

「MOON DOGSにはアルバムを出すたびに曲を書いていました。リーダーのイクラ君(井倉光一)がアメ車の店をやっていたので、僕はMOON DOGSの印税が入るたびにその店で車を買い替えていた(笑)。イクラ君は地元のヤンチャな遊び仲間なんですけど、R&Bやドゥーワップが大好きでね」

――メロウな曲調と熱いボーカルの取り合わせが、ソウル・ミュージックの王道を思わせます。

「たとえば矢沢永吉さんも、作る曲はメチャクチャお洒落だったり、メロウだったりするじゃないですか。でも歌は激しい。ジェームス・ブラウンも、すごくメロウな曲を激しく歌うし。そういうのがカッコイイというか、歌やパフォーマンスに関しては、わりと動物的にやりたいタイプなので。そこが渋谷系の人たちに敬遠された理由かもしれません(笑)。そういう意味でいえば、オリジナル・ラブの田島貴男さんとか山下達郎さんとか、荒削りな部分と緻密な部分とが同居しているというか、ああいうのが良いなと思うし、惹かれちゃいますよね」

――横山さんはよく“脳内音楽”という表現をされますけど、CKB用に曲を書くのと、他人用に書くのでは、なにか違いはあるんですか?

「CKBの楽曲の大半は、メロディと詞が同時に頭に浮かぶパターンが多いですね。メロディしか鳴らなかった場合は、あとから詞を付けるのって難しいんですよ。逆に、詞が先に浮かんで、あとからメロディを付けるほうが楽。メロディと詞がセットで出てきた場合は、あとで詞を差し替えると言霊(ことだま)として弱くなっちゃうので、なるべく残します。たとえば〈タイガー&ドラゴン〉のなかの“オレの話を聞け”は、いくらほかの詞を考えてもダメだったので、そのまま活かしました。今回のアルバムでいうと、〈欧陽菲菲〉も、詞とメロディ、それとアレンジまで同時に出てきた作品。これはグループ魂さんへの提供曲ですけど、彼らには〈竹内力〉をはじめ人名をタイトルにした曲が多かったので、こっちで勝手にイメージして作ったんですよ」

――8月27日からは全国ツアーもスタートしますが、この〈欧陽菲菲〉はぜひ生で聴いてみたいですね。

「今度のツアーは、ニューアルバムからの曲はもちろんですけど、年に一度ファンクラブで人気曲投票をやっているので、それを参考にしながら曲を選びたいと思っています」

(つづく)

文/木村ユタカ

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クレイジーケンバンド

横山剣としてはデビュー35周年。来年はCKBとして結成20周年を控える

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