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2016.07.07

LITTLE CREATURES、インタビュー
Vol.01 『未知のアルバム』は引き算のサウンド

マイペースで活動を続けるLITTLE CREATURESが、約5年ぶりに通算7枚目となるオリジナル・アルバム『未知のアルバム』を完成させた。削ぎ落とされたサウンド、歌詞の位置づけなど、LITTLE CREATURESのサウンド作りについてメンバー3人に話を聞いた。2回連載でお届けする。

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Vol.01 『未知のアルバム』は引き算のサウンド

――5年ぶりの新作『未知のアルバム』が完成しました。前作はデビュー20周年記念、今回は25周年記念ということで。最近は周年タイミングでアルバムを出すバンドという感じになってきてますが(笑)

青柳拓次「結果的にそうなっちゃってますね(苦笑)。きっかけをもらわないと、なかなか動けなくて。“25周年? あ、そうなんだ。じゃあ、なんかやったほうがいいかな”みたいな」

――回りに言われて動き出すという。

鈴木正人「まあ、きっかけにはなるよね(笑)。ちょうどいいタイミングかなとも思って」

青柳「だいたい5年くらいがちょうどいい感じみたいですね。5年くらい経つと、そろそろかなって思いやすい」

――「アルバムを作ろう」という話になったあと、「どういうものにするか」というのは、3人の話し合いのなかで決まっていくんですか?

栗原務「青柳がまず“今回、こんな感じでどう?”ってコンセプトを出してくるんです。今回は最初の段階で、日本語で歌詞を書きたいと。あとは、ドラム、ベース、ギターという最小編成でやりたいということを言ってて。曲も早かったよね。作るとなったら、あっという間に青柳が書いてきた」

――歌詞についてはあとでお訊きするとして、まず音に関して。プレスリリースにも“超ソリッドな驚異の断捨離サウンド”なんてふうに書かれてますが、確かに削ぎ落とされた必要最小限の音で録られてますよね。トリオという最小編成で、そういう音にするというのは、どういったところから?

青柳「自分自身がそういうものを聴きたかったんでしょうね。基本的なロックのスタンダードの形でありながら、モダンな響きがするもの。ほかにそういうのをやってるアーティストがいれば、それを聴いて満足してたかもしれませんけど。そういうものって僕らにとっての一番ベーシックな形でもあるんですよ。デビュー時の形というか。だから、それを25年経ったいま、またやってみるのも面白いんじゃないかと思って」

――なるほど。じゃあ、ある意味、原点回帰というような。

青柳「うん。それとここ最近、ギター、ベース、ドラムというトリオでのライブをわりとやっているなかで、その楽しさを改めて感じていて。それの延長というか、この流れでアルバムも作れるんじゃないかなと、ふと思ってしまったんですよね」

――僕は5月に開催された「CIRCLE’16」(福岡・海の中道海浜公園で行なわれた野外音楽フェス)で久しぶりにLITTLE CREATURESのライブを観たんですが、今回のアルバムを聴いて、そのときのライブの印象と少しもかけ離れてないなと思ったんですよ。ライブがそのまま盤になっているというか。だから、いまの話を聞いて、なるほどなと。

青柳「アルバムを作るときに、そのまま舞台でもやれる感じをイメージしてましたね。そのままやってるよっていうことが伝わるものになっていると思います」

――ライブは本当に“演奏だけがそこにある”というようなものでしたし、今回のCDもまたしかりで。

鈴木「装飾が何もないっていうね」

――引き算の美学ですよね。音をどう足すかではなく、どう引くか。

青柳「そうですね。絞り込んでやっていくというのが、逆に気持ちの自由を生むところがあったりして。それと、楽器を本当にフィジカルに扱うという。その楽しさですね」

――要するに、弾きすぎず、やりすぎずというなかで、どのようにリフを繰り返し、どのように音を合わせて展開させたらグルーヴが出せるか。間を活かしながら、いかに聴く者を昂揚させるか。それをどうやるかというのが、3人にとってのテーマでもあるという。

青柳「うん。何が出てきて、何が消えていくかとか。何を弾いて、何を弾かずにいるかとかね。その仕掛けがわかりやすくあって、それによってグッと盛り上がっていくという。仕掛けがハッキリしてるのが面白いなと思うんですよ」

――仕掛けというと?

青柳「音の出入りとか。“あ、ベース入った。あ、ベース消えた”とかってことを、リスナーが聴いててわかる。それもひとつの楽しみじゃないかと。いっぱい音が詰まってると、何かが途中で抜けてもそんなにわからなかったりするじゃないですか。そういう意味で、三つの楽器の色がどう配色されているかが分かりやすいというのは面白いんじゃないかと思って」

――確かに。こういうのって、ほかにやってるひとが見当たらないですね。何々っぽいというのが、思いつかない。

青柳「うん。まあ、強いていうならハウスとかダンスミュージックの要素が強いかもしれないですね。ベースとドラムだけでしばらくグルーヴが続いていって、で、声が入ったり、ウワモノがシュッて入ったりして、また消えたりとか。そういうことをロックのサウンドでやるというのが面白いかなと」

――因みに制作期間はどのくらいで、作業的にはどこに一番時間をかけているんですか?

栗原「録りは5日だったよね」

鈴木「始まっちゃったら早かったね。だから、(一番時間をかけているのは)その前の各々の個人練習ですかね。まず一回、青柳の作ってきたデモを聴いて、そこに各々の主軸になってる演奏部分が全部記録されてるんで、それを自分なりの譜面にして。で、持ち帰って、個人練習」

――ここにベース、ここにドラムっていう設計図を、青柳さんはデモの段階で完全に書いてくるわけですね。

青柳「そうですね」

――それに対して忠実に演奏するんですか?

青柳「基本的には。まあでも、そこにいろいろニュアンスを加えてもらったり、さらにかっこよくしてもらったりはしますけど」

――曲の終わり方とかも、だいたいデモの段階で決まっているわけですか?

青柳「決まってますね」

鈴木「フェイドアウトって、ないもんね。わりとバシっと」

――ですよね。今作に限らずですけど、クリーチャーズの曲って、わりといつもスンと終わる。

青柳「アウトロって伸ばしやすいじゃないですか。でも意外と古いポップスなんかはフェイドアウトが異常に短かったりする。だんだんと下げるんじゃなくて、シュって終わる。その潔い感じが好きなんですよね」
(つづく)

文/内本順一

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